転地養蜂の百花はちみつ

　フタを開けた瞬間、ふわっと立ちのぼる花の香りに驚きました。
「今年の4〜6月に採取したばかりの新蜜ですから、香りも味も格別ですよ」とおっしゃるのは、近藤養蜂場の4代目、近藤成明さん。112年続く“転地養蜂”の継承者です。
「私たちは決まった養蜂場を持ちません。四季折々の“日本でもっともおいしい花の蜜”を求めて、900万匹のミツバチと一緒に全国を旅して、その土地の個性を蜜に凝縮しています。
　今回は春の大分、初夏の島根、夏の北海道で採取した花の蜜を詰め合せました。どうです、色も味も香りもそれぞれまったく違うでしょう」
　ええ、なんとも個性豊か。純国産のなかでも貴重な『転地養蜂はちみつ』、3種の味わいをぜひ楽しんでください。
●春百花…国東半島に咲き誇る、菜の花、レンゲなどの蜜。まろやかな甘さで春風のようにやわらかな香り。
●山百花…トチや山椒など、島根の山里・津和野に咲く初夏の花蜜。甘みに深いコクがあり、スパイシーな香り。
●夏百花…6月に北海道の草原で集めたマロニエやあざみなどの蜜。口当りなめらかで甘みが優雅に広がる。
※国産はちみつの流通量は17年農林水産省生産局畜産部調べ。