明治以来のレシピをレトルトで再現。

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日比谷松本楼のハヤシビーフ

内容量200g×8個
カロリーと塩分量1食当り330kcal、塩2.3g
賞味期限製造より「常温」2年
表示義務添加物調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、乳化剤、香料
アレルギー表示原料小麦、乳成分、牛肉、大豆、豚肉、りんご
製造国日本

原材料と栄養分析値

アレルギー表示原料:小麦・乳成分・牛肉・大豆・豚肉・りんご
表示義務添加物:調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、乳化剤、香料

原材料
野菜(たまねぎ(中国又は国産(5%未満))、にんじん)、牛肉、ワイン、マッシュルーム、トマトケチャップ、植物油脂、小麦粉、バター、ポークエキス、トマト・ピューレーづけ、トマトペースト、生クリーム、砂糖、ウスターソース、食塩、香辛料/調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、乳化剤、香料、(一部に小麦・乳成分・牛肉・大豆・豚肉・りんごを含む)
栄養成分(1食200gあたり)
カロリーたんぱく質脂質炭水化物食塩相当量
330kcal14.4g22.8g16.8g2.3g

環境情報

包装容器
袋/PP・アルミ、箱/紙

 日比谷松本楼は、日比谷公園が開場されたのと同時にオープンして今年で119年。高村光太郎の『智恵子抄』や夏目漱石の『野分』で描かれた洋食の名店がつくり続けているハヤシビーフ(ハヤシライス)である。
 当時のデミグラスソースのレシピをそのまま引き継いでいる「伝統の味」をレトルト化した。
 1食200gのうち、50gが牛肉という贅沢なおいしさ。8食組だがすぐに食べきってしまうと思う。

老舗と私「松本楼に流れる時間」

文 村田喜代子(作家)

 何年前になるだろうか、初めて『日比谷松本楼』を訪ねて行った。池あり、木立あり、大噴水あり、背後に東京都心の高層ビル群が迫っている。福岡から上京した私には、常緑樹の濃い林と都会のビルが強烈な印象として残った。行く手に太いクスノキと、その背後に白い三階建ての時代色漂うレストランが見えてきた。
 そこが地元で五十年以上続く「九州芸術祭文学賞」の最終選考会場だった。前年まで都内のホテルを使っていたのだが、ここは三階から見渡す景観と静けさが会議の緊張をやわらげた。以来、会場は松本楼に定まった。
 私は毎年ここへ来ると言いようのない郷愁に誘われる。一階ロビーには清朝を倒した革命家の孫文と、今に換算すると二兆円にのぼる支援金を出した長崎出身の梅屋庄吉の写真が飾られている。
 出会ったとき梅屋は二十七歳。「君ハ兵ヲ挙ゲヨ、ワレハ財ヲ挙ゲテ支援ス」。孫文は二十九歳だった。松本楼を激動の時代を生きた人々が駈け抜けた。ちなみに現在の四代目社長小坂文乃氏は梅屋庄吉の曾孫にあたり、『革命をプロデュースした日本人』(講談社)など封印されていた庄吉の生涯を掘り起している。
 文学賞の過熱した選考が終わると、今年は庭を眺めながら馥郁としたハヤシビーフを食べた。今はレトロで貴重な味のこのソースが、かつて贅沢でハイカラの代名詞だった時代がある。ソースの濃厚な味わいに当時の日本人がどんなに舌を巻いたか、孫文と梅屋の面影を追いながらゆっくりと味わった。

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