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白澤卓二先生の「100歳まで元気に暮す晩ごはん」

白澤卓二先生プロフィール
白澤卓二先生のプロフィール
1958年神奈川県生まれ。順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授。寿命制御遺伝子の分子遺伝学やアルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究が専門。日本抗加齢医学会理事。著書に『100歳まで元気に生きる食べ方』(三笠書房)、『100歳までボケない101の方法』(文春新書)など多数。

8〜9月の晩ごはん「動脈硬化(血管の老化)をふせいで血管をしなやかに保つのに重要な食材は、さば、海藻類、きのこ類です」

 老化は「血管から始まる」と言われています。とくに動脈が老化すると弾力を失ったり、内部に汚れがついて「動脈硬化」の状態になってしまいます。
 もちろん個人差はありますが、動脈硬化の最大の要因は「肥満」です。肥満をふせぐには食べ過ぎないことが第一ですから、腹七分目を意識するようにしてください。加えて食物繊維を摂ることが大切です。

 食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類があります。この二つをバランスよく摂るようにこころがけてください。

 「水溶性」の食物繊維が豊富な食材と言えばめかぶ、ひじき、昆布といった海藻類です。水溶性食物繊維は水に溶けると大きな粘性を発揮する性質があって、食後の血糖値の急な上昇を抑えるはたらきや糖分やコレステロールの吸収をおだやかにするはたらきがあります。
 セルロースやリグニンといった「不溶性」の食物繊維を摂るならきのこ類がいいでしょう。腸内の有毒物質や脂質や塩分を排出しやすくなるはたらきが期待できます。

 血管そのものを健康にする食材なら青魚です。なかでも価格が手ごろで不飽和脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)を豊富に含んでいるさばがいいでしょう。DHAやEPAには血栓予防、中性脂肪を減らす、悪玉コレステロールを減らす、善玉コレステロールを増やすなどの効能が確認されていますから、週に2、3回は食卓にあげてほしいものです。

 それでは、白澤先生に教えていただいた「長生きするための食材」を使った晩ごはんのレシピ(夫婦2人分)を、4人の料理研究家の方々につくっていただきます。

8月31日(金)昆布にも食物繊維がたっぷり。魚ではなく豚肉を使った昆布巻きで。「豚肉の昆布巻き」
材料(2人分×2食)
※昆布巻きは少量でおいしくつくれないので、2人分×2食の材料を掲載しています。
日高昆布(5〜6cm×20cm)…10〜12枚(150g) かんぴょう…30〜40g
豚もも塊肉…200g
水…3と1/2カップ
酒…1/2カップ
酢…大さじ1
砂糖…1カップ
みりん、醤油…各1/2カップ
  • 塩分(1人分):6.5g
  • アレルギー:なし
つくり方
昆布はかたく絞ったぬれ布巾でふき、バットに水3と1/2カップ(分量外)とともに3分ほどつけて戻す。戻し汁は取っておく。
*昆布は戻しすぎると巻きにくくなるので、5分以上つけないようにする。
かんぴょうはたっぷりの水(分量外)につけて洗い、塩(分量外)をふりかけて軽く手でもむ。塩を洗い流し、水気を絞る。
豚の塊肉は厚さが1.5cmになるように水平に包丁を入れ、戻した昆布の幅に合わせて端を切り落とし、細長い棒状になるように10〜12等分に切り分ける。
1の昆布を縦に置き、3を芯にして巻き込む(昆布が膨らむのできつく巻かない)。昆布のまわりに2のかんぴょうを二重に巻き、昆布の綴じ目が下になるようにして上で結ぶ。
鍋に4の綴じ目を下にして並べ、1のもどし汁とAを入れて弱火にかける。アクを取り除きながら竹串がスッと通るようになるまで45分以上煮る。
Bを加えてさらに1時間ほど煮る。途中煮汁が少なくなったら湯または水を足す。
鍋から昆布巻きを取り出し、器の大きさに合わせて昆布の両端を切りそろえる。

*残った昆布巻きは冷蔵で3〜4日保存できる。
今週のレシピは松本忠子さんが担当。
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