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白澤卓二先生の「100歳まで元気に暮す晩ごはん」

白澤卓二先生プロフィール
白澤卓二先生のプロフィール
1958年神奈川県生まれ。順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授。寿命制御遺伝子の分子遺伝学やアルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究が専門。日本抗加齢医学会理事。著書に『100歳まで元気に生きる食べ方』(三笠書房)、『100歳までボケない101の方法』(文春新書)など多数。

11〜12月の晩ごはん:ガンの予防対策になるおかず

 2005年に国立がんセンターのがん予防・検診研究センターから「科学的根拠に基づくがん予防」が発表されました。偏った健康情報やうわさに踊らされないという観点から、いまの時点でもっとも信頼性が高く、より確実な科学的根拠に基づいたがん予防法をまとめたものです。
 この発表では、食生活で大切なのは「野菜と果物をバランスよく摂ること。1日400g以上が目標」としています。世界中の研究でも、野菜や果物を食べる量が少ないとがんになりやすいということがわかっていますから、いろいろな野菜と果物をバランスよく食生活に取り入れることが大切です。

 現在の段階ではまだ研究途上ですので、どの食材のどの成分にがんの予防効果があるのかまでは特定できていませんが、私がおすすめしてもよいと考えている食材は、キャベツ、セロリ、ブロッコリースプラウトの3つです。

 キャベツとセロリは、どちらも米・国立がん研究所が1990年代に調査・発表したがん予防に効果がある約40種の食材(デザイナーフーズ)に挙げられているものです。
 この調査では、野菜、果物、穀類、海藻類などの数万種以上の成分を調査して、がん予防の効果があると判明した成分を含んでいる約40種の食材をピラミッド状に並べて発表しています(下図参照)。

 ピラミッドの上へ行くほど予防効果が高いとされ、にんにく、キャベツ、セロリ、生姜などがピラミッドの頂点に挙げられています。なかでも、キャベツとセロリは調理がしやすく、煮たり、炒め物にしたり、サラダにしたりしてたくさんの量が摂れますから、ぜひ毎晩のおかずに登場させてください。

 ブロッコリースプラウトは、発芽して1週間くらいまでのブロッコリーの新芽で、最近ではスーパーにもよく置いてあります。成長したブロッコリーはデザイナーフーズに含まれていますが、その新芽には成長に必要なビタミン、ミネラルなどの栄養分がとくに多く含まれています。なかでも抗酸化力の高いスルフォラファンを豊富に含んでいるので、体の免疫力を高める手助けをしてくれます。

 それでは、白澤先生に教えていただいた「長生きするための食材」を使った晩ごはんのレシピ(夫婦2人分)を、4人の料理研究家の方々につくっていただきます。

11月10日(土)脂がのった旬のさんまの塩焼きに、ブロッコリースプラウトと青じそのサラダを添えたさっぱり味のおかずです。粉山椒とレモンの香りをアクセントに。「さんまの有馬焼きブロッコリースプラウト添え」
材料(2人分)
さんま…2尾
塩、粉山椒、小麦粉…各少々
ブロッコリースプラウト…1パック(50g)
青じそ…20枚
薄口醤油、レモン汁、ごま油…各大さじ1 酒…大さじ1/2
粉山椒…小さじ2/3
サラダ油…大さじ2
  • 塩分(1人分):2.0g
  • アレルギー:小麦
つくり方
さんまは3枚におろし、1枚を3等分して軽く塩と粉山椒をふる。
ボウルにAの調味料を混ぜ合わせる。根元を落としたブロッコリースプラウトと、せん切りにした青じそを加え、軽く和える。
フライパンを十分に熱してから一度火を止め、サラダ油をひく。さんまに薄く小麦粉をまぶし、フライパンのまわりから皮目を下にして並べる。火をつけて中火で色づくまで焼き、裏返して火を通す。
器に2の半量をのせ、3のさんまをのせて残りの2をのせる。あればもみじ型で抜いたにんじんと、いちょう切りにしたレモンを飾る。
今週のレシピは鈴木登紀子さんが担当。
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