通販生活の処方箋8

“ランゲルハンス細胞”を鍛えて
肌年齢を10歳巻き戻す!

肌がカサカサする……

シミ、シワ、たるみの一因は「肌免疫力の低下」ってご存知でした?
加齢医学の権威、日比野佐和子先生にお話を伺ったところ、
肌の免疫機能を左右する“司令塔”の存在が明らかになりました。

教えてくれる人

日比野佐和子先生

ひびの・さわこ●医師・医学博士。医療法人社団康梓会Y’sサイエンスクリニック広尾 / SAWAKO CLINIC×YS統括院長、大阪大学大学院医学系研究科未来医療学寄附講座 特任准教授

まずはあなたの
肌免疫力をチェック!

3つ以上当てはまったら
肌免疫力、低下中です。

ランゲルハンス細胞は「肌免疫の司令塔」。

ランゲルハンス細胞が
正常な肌

ふっくらとしてなめらか。外部刺激に強く、肌荒れを起こしにくい。

ランゲルハンス細胞が
弱った肌

ハリがなくカサつく。病原菌や乾燥、紫外線などの刺激を受けやすい。

「免疫力」が注目されていますが、じつは肌こそ人体最大の免疫器官です。私たちの体を包み込んで、ウイルスや紫外線、乾燥などの外部刺激から守ってくれる“第二のマスク”とも言えるでしょう。
 肌にはさまざまな細胞が存在しており、その多くが免疫機能を担っています。なかでも肌免疫の司令塔と呼ばれているのが、表皮にある「ランゲルハンス細胞」です。木の枝に似た突起を持つ樹状細胞の代表格で、表皮全体の細胞数の2〜3%を占めると言われています。
 ランゲルハンス細胞の役割は次の2つです。まずは「自己防衛のための見張り役」。異物察知のアンテナである突起を表皮上層に張り巡らせて、肌の奥深くに病原菌や有害物質が侵入しないよう、つねにパトロールしています。
 異物を見つけると、今度は「免疫機能を発動させる司令塔」に変化します。表皮の下層にある基底膜まで降りていき、ほかの免疫細胞に異物の情報を伝え、排除するよう指令を出すのです。
 ランゲルハンス細胞が正常に働いていれば、紫外線や乾燥のダメージもすみやかに鎮静できます。当然、シミ、シワ、たるみ、くすみなどの肌老化も防ぐことができるのです。

ストレスが 肌免疫を低下させる。

 ランゲルハンス細胞の機能は加齢や紫外線、石油系界面活性剤、ステロイドなどで低下しますが、じつは近年の研究によって、ストレスも機能低下の原因になることが解明されました。
 心身が不安定になると、肌免疫力がおとろえやすいと言えるでしょう。肌に赤みや痒み、湿疹があらわれたら、ランゲルハンス細胞が弱っているサインだと心得てください。
 免疫力のピークは20代と言われていますが、生活習慣を整えてストレスへの抵抗力を上げれば、何歳からでもランゲルハンス細胞の機能は活性化できます。ターンオーバー(表皮細胞の生まれ変わり)に時間がかかる50代以降でも、3ヵ月あればランゲルハンス細胞の回復を見込めるはずです。目に見える変化を期待できますから、ぜひ今日から“肌免疫力アップ”を目指してください。


1週間で手触りが、3ヵ月でハリが変わる。
ランゲルハンス細胞を鍛える5つの対策

「“肌は内臓の鏡”ですから、腸の環境を整えるなど体内のケアも重要です。もちろん外から潤いを補うのもお忘れなく」(日比野先生)

1.食事

免疫ビタミン「LPS」を摂る。

「正式名称は『リポポリサッカライド』といって、メカブやレンコン、甘草など藻類や根菜に多く含まれる成分です。ランゲルハンス細胞に働きかけて肌免疫力を活性化させ、炎症を鎮める手助けをしてくれます。肌と腸の免疫機能は深く関係していますから、ヨーグルトなど整腸作用のある発酵食品も積極的に取り入れてください」

2.運動

「腸ストレッチ」で血流を促進する。

両膝を曲げて両手で抱える。深く息を吸って20秒キープ。

頭と膝をくっつけるように、ゆっくり息を吐きながら丸まる。そのまま20秒キープ。
❶~❷を1日5セット行う。

 「免疫力を高めるには、血行を促進して体温を上げることが大切です。ただし息切れするほどの激しい運動は、ランゲルハンス細胞にストレスがかかるので要注意。
 腸ストレッチ(上図)は、軽い運動によって体をほぐすとともに腸に適度な刺激を与えて、心を落ち着かせるホルモン『セロトニン』の分泌を促してくれます。ぜひ就寝前に行ってください」

3.睡眠

「入眠後3時間」の質を高める。

「22~2時に眠ると美肌が育つと言われますが、時刻に関係なく“入眠後3時間〟に熟睡(深い睡眠)をした方がランゲルハンス細胞は回復します。深い眠りを生むホルモン『メラトニン』を活性化するには、起床後すぐに太陽の光を浴びること。
 朝食に牛乳、バナナ、ナッツ、納豆、卵などのタンパク質を取り入れるのも効果的です」

就寝の約15時間前に朝日を浴びると睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌が活発化。

4.菌活

肌の「常在菌バランス」を整える。

「表皮には腸と同じく『善玉菌』『日和見菌』『悪玉菌』で構成された数百億個の菌が存在します。汗やストレスで3種のバランスが崩れると細菌が繁殖してランゲルハンス細胞に負荷がかかるため、冬でもマスクの下の汗は小まめにやさしくふき取りましょう。エアロゾル(空気中に漂う微粒子・飛沫)対策には不織布マスクがおすすめですが、ムレて肌が荒れる場合は素材を見直すのも手です(下図)。
 また、手洗いや消毒で手の常在菌バランスも崩れがち。1回洗うごとに保湿を心がけましょう」

表皮ブドウ球菌など

善玉菌

肌の潤いを守り、弱酸性に保つ。

アクネ菌など

日和見菌

増殖するとニキビの原因になる。

黄色ブドウ球菌など

悪玉菌

赤みや痒み、炎症を引き起こす。

肌に優しいマスクの選び方

シルクやガーゼは通気性にすぐれ、肌当りも柔らかい。
肌に食い込まないよう顔の幅に合ったものを。

5.保湿

「セラミド、アミノ酸」を補給する。

「ランゲルハンス細胞を疲弊させないためには、UVカットを徹底する、石油系界面活性剤は避ける、擦り洗いをやめるなど肌への刺激を取り除くことが大切です。
 表皮にある天然の保湿成分を化粧品で補ってあげるのも理にかなっているでしょう。例えば『アミノ酸』はランゲルハンス細胞を活性化する働きが報告されています。細胞間脂質の主成分『セラミド』は、極度の乾燥下でも水分が蒸発しないよう潤いをため込むだけでなく、細胞のすき間を埋めて異物の侵入も防いでくれます。肌免疫にとって重要な成分のひとつと言えるでしょう」

免疫力が低下している
肌をいたわる保湿方法

化粧水やクリームは、擦らずに指の腹で軽くポンポンとなじませる。

マスクで擦れる目元と頬、ムレる口元には薬指でそっと重ねづけする。

手も消毒で弱りがち。手のひらでおさえて丁寧になじませる。

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