イラスト/辛酸なめ子
第2週
今週は新ドラマ5本を紹介。TBSの日曜劇場『キャスター』が登場。フジテレビの『人事の人見』にも注目!?
採点表
相田 | 影山 | 田幸 | |
---|---|---|---|
夫よ、死んでくれないか (テレ東) |
![]() |
![]() |
![]() |
人事の人見 (フジ) |
![]() |
![]() |
![]() |
失踪人捜索班 消えた真実 (テレ東) |
![]() |
![]() |
![]() |
なんで私が神説教 (日テレ) |
![]() |
![]() |
![]() |
キャスター (TBS) |
![]() |
![]() |
![]() |
-
絶対見るべき
-
時間があれば
-
んー……
私のイチオシ
-
相田冬二
相田冬二
夫よ、死んでくれないか
テレ東 月 23:06~濃い。あまりに濃い。が、遊びもあり、ズラしもある。不謹慎なお話を楽しそうに体現している演者たちが爽快。
-
影山貴彦
影山貴彦
キャスター
TBS 日 21:00~全編を通しツッコミ箇所が多すぎ。永野芽郁の「総合演出」は、かなり無理あり。名作「エルピス」には遠い。ただ、さすがの阿部寛の勢いで、モヤモヤ感をある程度払拭させてはくれた。今後への期待を込めて高評価。
-
田幸和歌子
田幸和歌子
夫よ、死んでくれないか
テレ東 月 23:06~露悪的なタイトルで放送開始前に炎上したが、本編を観ると真っ当。安達祐実、相武紗季、磯山さやかの背景や葛藤、苦悩にもリアリティがある。女性が家庭で、職場で、社会で奪われてきた尊厳を取り戻していく作品。
ひとこと批評
月
結婚の本質と危うさに迫るマレッジサスペンス
夫よ、死んでくれないか
テレビ東京系 23時6分
出演
安達祐実、相武紗季、磯山さやか
-
相田
デフォルメとブレーキの塩梅が良好。ドラマ漫画と言えそう。
-
影山
ベタながらつい観続けてしまいそうな予感。モラハラ夫役、塚本高史の変節が特に注目。
-
田幸
モラ夫に束縛夫に不倫夫、それぞれ熱演。『3000万』に続いて安達祐実が狂気を楽しんでいる。
火
古い熱血体質の残る企業を変える? 痛快オフィスエンタメ
人事の人見
フジテレビ系 21時
出演
松田元太(Travis Japan)、前田敦子、桜井日奈子
-
相田
鈴木保奈美、前田敦子、松本まりか。この3人の配置から目が離せない。
-
影山
松田元太熱演。脚本もいいが、人事ドラマでフジがこのトーンを出すのは少し早い。
-
田幸
全体に少々くどいが、問題山積のフジでパワハラを第1話で描く制作陣の気概は支持したい。
金
失踪人捜索班が事件真相の闇に迫るサスペンス
失踪人捜索班 消えた真実
テレビ東京系 21時
出演
町田啓太、小泉孝太郎、菅生新樹
-
相田
小泉孝太郎が怪しい。それ以上の感想が特に生まれない。
-
影山
「失踪」をテーマに物語のユニークさを図っているが、オーソドックスな刑事モノ。
-
田幸
町田啓太や小泉孝太郎、光石研などテレ東功労者揃いで面白くなりそうなのに、話が薄い。
土
無職生活を脱却するためにイヤイヤ高校教師に!?
なんで私が神説教
日テレ系 21時
出演
広瀬アリス、渡辺翔太(Snow Man)、岡崎紗絵
-
相田
広瀬アリスの安定感。特にモノローグは抜群。
-
影山
エンディングでの広瀬アリス長尺の神説教、かなりの迫力と説得力あり。爽快!
-
田幸
主人公のキャラ、原稿を作って純度の高い正論をぶつける手法は斬新。テロップは蛇足。
日
「世の中を動かすのは真実!」との信念で事件の真相に迫る
キャスター
TBS系 21時
出演
阿部寛、永野芽郁、道枝駿佑(なにわ男子)
-
相田
阿部寛劇場。いつかどこかで観た世界観のオンパレードではあるが。
-
影山
ツメの甘さの数々が相当気になるが、日曜劇場のエース・阿部寛の力技で乗り切るか?
-
田幸
豪華役者陣とテンポの良さ、刺激の羅列、権力腐敗とリアリティのなさ。日曜劇場らしい。
採点担当

相田冬二

影山貴彦

田幸和歌子
-
相田冬二
あいだ・とうじ●雑誌、ネット、劇場用パンフレットなどで執筆中。著書に「作家主義 レオス・カラックス アートシアター時代1988×2022」(A PEOPLE)「さよならくちびる」(徳間文庫)など。
相田冬二さんのコラム一覧 -
影山貴彦
かげやま・たかひこ●同志社女子大学メディア創造学科教授/コラムニスト。元毎日放送(MBS)プロデューサー。専門は放送を中心としたメディア研究。著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」「テレビのゆくえ」「おっさん力」など。
影山貴彦さんのコラム一覧 -
田幸和歌子
たこう・わかこ●出版社、広告制作会社勤務を経てフリーランスのライターに。著書に『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)や、共著に『脚本家・野木亜紀子の時代』(blueprint)など。
田幸和歌子さんのコラム一覧