イラスト/辛酸なめ子
第3週
3週目は、最近耳にすることが増えた学校弁護士(スクールロイヤー)がテーマのドラマや夫婦モノ、ドロドロ恋愛系の3本です。
採点表
相田 | 影山 | 田幸 | |
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僕達はまだその星の校則を知らない (カンテレ・フジ) |
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しあわせな結婚 (テレ朝) |
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奪い愛、真夏 (テレ朝) |
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絶対見るべき
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時間があれば
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んー……
私のイチオシ
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相田冬二
相田冬二
しあわせな結婚
テレビ朝日系 木 21:00~謎解きと献身。不穏と転調。芸達者たちが織りなすミステリーの行方は全く予想がつかない。初回の高級感は果たして今後も持続するのか? 久しぶりにプロローグらしい初回。
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影山貴彦
影山貴彦
しあわせな結婚
テレビ朝日系 木 21:00~阿部サダヲ&松たか子で期待高まる中、それを裏切らぬ滑り出し。ホームドラマにサスペンス要素を足したのは、テレ朝上層部の思い受けて?と語る脚本・大石静が流石の筆。純粋なホームドラマ見たかった思いも少々。
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田幸和歌子
田幸和歌子
しあわせな結婚
テレビ朝日系 木 21:00~大石静×テレ朝は意欲作が多いが、本作は『セカンドバージン』(NHK)以来の黒崎博演出との再タッグ。阿部サダヲも良いが、上品で変で少々不気味で可愛い人を演じると松たか子の魅力が倍増。伊藤潤二漫画に出てきそう。
ひとこと批評
月
学校弁護士として校則では解決できない問題に向き合う
僕達はまだその星の校則を知らない
カンテレ・フジテレビ系 22時
出演
磯村勇斗、堀田真由、稲垣吾郎
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相田
新規性がなくもないが、主人公の過去を克明に描く説明過多が足を引っ張る。
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影山
もう少しテンポが欲しいが、「スクールロイヤー」のテーマ・脚本・演者深みあり。
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田幸
大森美香(脚本)らしからぬ作風で、演出と不協和音気味だが、嚙み合わなさに独特の味わいも。
木
夫婦の愛を問うマリッジ・サスペンス
しあわせな結婚
テレビ朝日系 21時
出演
阿部サダヲ、松たか子、板垣李光人
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相田
流石の横綱相撲。だが、まだ始まったばかり。キーを握るのは妻の家族たちか?
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影山
阿部サダヲと松たか子劇場を堪能。終盤秘密の片鱗は見えたが、あくまで序章か。
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田幸
何気ないやり取りに終始漂う不穏さ、不気味さ。表情や「間」に詰まった情報量がえぐい。
金
激しくも切ない“ドロキュン恋愛”ドラマ
奪い愛、真夏
テレビ朝日系 23時15分
出演
松本まりか、安田顕、高橋メアリージュン
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相田
場末のスナックでカラオケに興じるような愉快さ。こんなドラマがあってもいい。
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影山
作り手が盛り上げたいところで逆に萎えた。ツッコミ前提のタイムリープ不倫。
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田幸
ドロドロ不倫+タイムリープの刺激要素てんこ盛り。コントに見えるのも狙い通りだろう。
採点担当

相田冬二

影山貴彦

田幸和歌子
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相田冬二
あいだ・とうじ●雑誌、ネット、劇場用パンフレットなどで執筆中。著書に「作家主義 レオス・カラックス アートシアター時代1988×2022」(A PEOPLE)「さよならくちびる」(徳間文庫)など。
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影山貴彦
かげやま・たかひこ●同志社女子大学メディア創造学科教授/コラムニスト。元毎日放送(MBS)プロデューサー。専門は放送を中心としたメディア研究。著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」「テレビのゆくえ」「おっさん力」など。
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田幸和歌子
たこう・わかこ●出版社、広告制作会社勤務を経てフリーランスのライターに。著書に『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)や、共著に『脚本家・野木亜紀子の時代』(blueprint)など。
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