齢を重ねるほど、片づける力はなくなります。
「いつか」やろうではなく、「いま」始めましょう。
教えてくれる人
一般社団法人生前整理普及協会代表理事
大津たまみさん
片づけや清掃の現場経験は1万件以上にも及ぶ。著書に『「生前整理」で幸せな老いじたく』(PHP研究所)など。
夫に先立たれてからは、猫が家族同然です。私が死んだあとのお世話はどうすれば…。(80歳・主婦)
家族や親戚に引き取ってもらうか、「ペット信託」を利用しましょう。
一番いい方法は、自分と同じようにペットを愛してくれる家族に引き取ってもらう約束をしておくことです。この場合、飼育費を遺さなくてもいいことが多いですが、後々揉めないためにも、事前にお金の話をしておきましょう。
家族にお願いできない時は「ペット信託」という方法もあります。あらかじめ財産の一部を、信託契約を結んだ信頼できる人や団体に託し、自分が飼うことができなくなったら、その財産をもとにペットの世話をしてもらう制度です。亡くなった場合だけでなく、ペット禁止の施設に入る時も有効です。
信託契約を結ぶ時は、行政書士や司法書士など専門家に依頼して契約書を作成してもらいましょう。いくら信頼できる人や団体だったとしても、口約束だとトラブルのもとになります。また、信託契約を結んだ人や団体が、財産をしっかりとペットのために使っているかを監視する「信託監督人」を任意でおくこともできます。