自分や家族だけで解決しようとせず、
保険やサービスを積極的に利用しましょう。
教えてくれる人
介護・暮らしジャーナリスト
太田差惠子さん
長年、親子間の介護を取材。老後のお金や高齢者住宅にも詳しい。今年3月『子どもに迷惑をかけない・かけられない! 60代からの介護・お金・暮らし』(翔泳社)を上梓。
最近、足腰が弱くなり、家事が思うようにできません。誰に何を相談すればいいのでしょうか?(82歳・主婦)
健康面、生活面問わず、まずはお住まいの市区町村の「地域包括支援センター」に相談してください。
「地域包括支援センター」は、社会福祉士、保健師、主任ケアマネジャーの資格を持つ職員が、各専門性を生かして高齢者やその家族に対応する、いわば“よろず相談所”です。
相談できることは、以下のように多岐にわたります。
- 生活で困っていることや心配なこと
- 介護保険や福祉サービスの紹介、利用手続きの援助
- 高齢者を介護している家族への支援
相談は無料です。元気なうちにどのような支援があるか、知っておくと安心です。
地域包括支援センターを中心に、高齢者が住み慣れた自宅や地域で介護や医療を受けられる仕組みづくりが進められています。それが「地域包括ケアシステム」です。
下図の通り「介護」「生活支援・介護予防」「医療」が、「住まい」から30分以内に提供される環境を目指しています。近年「サービス付き高齢者向け住宅」が急増しているのも地域包括ケアシステムが背景にあります。
システムの進捗具合は自治体で異なるので、地域包括支援センターに相談し必要なサービスを選択しましょう。
地域包括ケアシステムが目指す仕組み