復活!ナンシー関の記憶スケッチアカデミー

K・Y(6歳・幼稚園児)

鯉のぼりが竿から生えています。最初、トーテムポールかとも思いました。でも、少々上に向って生えているところも含め、気持ちだけは買いましょう。縁起モノです。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。

S・O(70歳・無職)

竿なし、ですか。大胆です。しかし、余分なものを極力排除することによって、一番描きたいものの本質を浮き上がらせるというのもあります。さて、Sさんは何を描きたかったんでしょう。それは誰にもわかりません。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。

I・T(83歳・無職)/S・T(60歳)

さて、この2匹、妙に似ています。遠く離れた宮城と長崎で「鯉のぼりを描け」と言われて描かれたこの2匹。人智の及ぶところでない何かを感じます。お2人には文通をおすすめしておきましょう。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。

M・R(29歳・主婦)

「記憶スケッチアカデミー」始まって以来、初の版画による投稿です。珍しいのでつい載せてしまいました。でも、珍しいだけではなく、構図もおもしろくなかなか愛嬌のある鯉のぼりです。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。

T・Y(10歳・小学生)

4匹とも柄が違うところに注目しました。テキスタイルデザインとすればなかなかですが、そもそも柄じゃないし。ウロコだし。一番上のストライプ柄は、もしかして吹き流しと混同してるか。

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ナンシー関

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M・E(44歳)

おそらく30年前は、こんな鯉のぼりが各家の庭先にはためいていたのでしょう。本当にこれが「正調」なのかは知りませんが、細部のディテールに説得力があります。説得されたのは私です。

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ナンシー関

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S・T(59歳・主婦)

今回はこのテの「何だかわからない新しい生き物」が少ないなと思ってたら、きましたね。つぶらな瞳とおちょぼ口、体から出た3本の長いモノ。清々しいほどわかりません。

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ナンシー関

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H・E(5歳)

標準的な鯉のぼりといえば、吹き流しに鯉が3匹といったところでしょう。しかしこれは17匹。今回の応募作品の中で最多。人間17匹まで描けるようで描けないもの。Eちゃん大人物と見ました。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。

T・N(16歳・学生)

なんかふてぶてしいっすね。みっしりと図太りで重たそうですし。とりあえず5月のさわやかな青い空に、似合いません。5月の薫る風にも、似合いません。生臭そうです。

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O・H(61歳・主婦)

この企画が、Oさんの61年の封印を切ったとは、私も理事長冥利に尽きるというものです。いやいや、竿の上の玉があれだけ丸く描けるのは大したもの。玉がある事の是非は別として。

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ナンシー関

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U・K(26歳・会社員)

しんみりしてしまいました。無風ですか。確かに実際に目にする鯉のぼりは、いつも風にはためいているわけではありませんが、それにしてももうちょい吹かしてくれ、風。

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ナンシー関

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T・S(33歳・会社員)

これまたしんみり。垂直に上がっていればいいってものではないと思い知らされました。何でしょう、この寂寥感は。とりあえずコレを上げられても将来出世はしない感じです。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。

M・N(44歳・公務員)

しんみりここに極まれり。こんな鯉のぼりなら、上げてくれるなと言いたい。男の子の成長を祈るというより、こんなのが家の横に立っていたら妙な宗教に入ってると噂になるでしょう。

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今回のお題「鯉のぼり」の総評

そのテーマとなったモノを「過去に一度でも描いたことがあるかどうか」というのは、記憶スケッチにおいては大変重要です。犬や猫は描きやすいけど、サイって言われると描けるかなあ、というのはサイの形状が複雑で難しいからではなく、サイがあまり「描かれる」機会のないモノだからとも言えます。そういう意味では「鯉のぼり」は、意外に「描いたことある」指数が高いテーマかもしれません。皆さんも、子供の頃に描いた記憶があるはずです。あまりバリエーションがつかないのではと心配したのですが、それには及びませんでした。御年配の方々のいつも通りの爆発力、あと今回はちびっこの底力も目立ちました。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39歳。