復活!ナンシー関の記憶スケッチアカデミー

T・Y(54歳・会社員)

細い細い記憶の糸を頼りに、何とかカバを描こうという努力の足跡です。記憶の糸をたどるほどに確かにカタチは表れてきます。しかし、ここまでやってもこのありさま。たどった糸の先に何かがあるとは限らない、それもまた人生の真理のひとつです。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。

M・T(20歳・接客業)

ただでさえカバではないものを敢えてかけぬけさせたことで、より一層カバ度激減。時には「イチかバチか」が意外な功を奏することもありますが、たいていは失敗です。ケツが汚いのはカバ度アップ。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。

K・S(55歳・会社員)

もしかしたら、カバとワニを取り違えているのかもしれませんが、その判断すらつきません。いや、ワニだカバだと言うよりは、サツマイモかどうかを考えるべきかもしれませんし。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。

O・T(13歳)

ものすごくウケグチ。長く鋭いキバが生えていますが、噛みつかれたところで合わさる上の歯がないので、大事には至らないでしょう。それどころか急に口を閉めると、キバが眉間にささりかねません。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。

O・R(62歳)

面長ですねえ。動物の横顔というのは、造形的にもなかなか難しいもの。ウサギは描けてもウサギの横顔はなかなか描けないでしょう。とりあえずコレは頭とカラダを、とってつけた感じです。

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ナンシー関

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M・M(67歳・無職)

「アタシのどこがカバじゃございませんですこと」って感じでしょうか。しかし、私がこれだけ言ってきたにもかかわらず、今回の「眉毛」カバの多さと言ったら。来年を「眉毛撲滅年」にします。

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I・M(76歳)

故・岡本太郎先生を彷彿とさせるデザインワーク。が、カバとして見れば何一つ認めるところはありません。左の空に浮かんだソレは何ですか。モザイクはかけなくてもいいものですか?

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ナンシー関

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O・E(70歳)

カバに見せたいとか、カバっぽく描きたいなんて気持ちは「邪念」なのかもしれません。筆を持ったらあとは筆のおもむくまま、それが「画」というもの。しかし、誰か「お題はカバ」と教えましたか?

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。

K・S(79歳)

一見すると「どこがカバだよ」という部分に気を取られがちですが、それよりも問題は構図にあります。小首をかしげた角度で頭が半分以上はみ出るほど寄っている。なにか訴えたいことがありますか?

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T・S(49歳・公務員)

「座れ!」と、とりあえず頭ごなしに怒鳴っておきましょう。そんな訳のわからないナリのくせに、何の遠慮もなく完全に立ち上がられると「逆ギレ」という言葉さえ浮かびます。

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A・M(59歳・主婦)

つぶらな瞳とへの字に結んだおちょぼ口、胸には何かお茶碗のようなものを抱えています。でも、これは全体で「顔」。ダルマ型なのは「全身」像ではなく、極端に下膨れなりんかく。だまし絵のよう。

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ナンシー関

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I・M(14歳・中学3年)

かなり絵が上手です。その画力ゆえに、どこかにこんなカバがいそうな気がしてきます。でもこれは、画力のマジックが生んだ幻のカバ。実はIさん、それほどカバに詳しくはありません。

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ナンシー関

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K・S(67歳・無職)

振り向いて微笑むその小憎たらしさは、どこか徳光さんに似ています。カバとしては25点というところですが、これがトラとして見ても牛として見ても犬として見ても25点だから不思議です。

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N・U(89歳・無職)

筆の運びといい、記憶のあいまいさ加減といい、見事な高齢作品です。お年を見れば89歳。さすがです。教科書通りの、これぞ「記憶スケッチ」と言える作品です。何の教科書だ、ってのもありますが。

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Y・Y(86歳・無職)

カバという動物は、のんびりおっとりしているイメージがあります。姿形もどっしりして重厚な印象です。しかし、このカバの薄いこと。ものすごく高い声でキーキー鳴きそうです。寿命も4年位でしょう。

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T・T(77歳)

今回、最も興味をひかれた生き物です。 あと をつけたいです。観察して日記もつけたいです。額のシワは何故5本? 謎は尽きまじ。なにを考えているのかな?? もちろんそんなことは私には解りません。

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T・M(62歳・農業)

絵の下にある言葉は、作者の田口さんの反省の弁なわけですが、こうして見ると絵の生き物がつぶやいているようでもあります。幸薄い笑顔。何かこの生き物の「遺書」にも思えてきました。

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今回のお題「カバ」の総評

私のしつこいまでの「動物の顔に眉毛を描くな」キャンペーンが功を奏してか最近眉毛の率が下がってきたな、日本国民の動物に対する認識に少しは影響を与えたのではないかなどと、悦に入っていたのです。しかし、それは私の思い上がりでした。久々に真っ向動物のお題を出してみたところ、来るわ来るわ眉毛カバの大群。自分の無力さに打ちのめされました。21世紀はイチから再出発。とほほ。

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ナンシー関

消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39歳。