M・H(81歳・無職)作
力作です。似てる似てないよりも、「似せたい」という情熱のほとばしりが胸を打ちます。普段まじめなお父さんが急に物まねを披露するのにも似ているかも。ちょっと似てなくもないところがまた哀愁です。
M・M(43歳・主婦)作
逆三にビルドアップされた体、タイツとシューズも試合仕様、まさに「さあ来い!」というところですが、何で顔がおばさんなのか。男顔ではありますが、髪をアップにしちゃあね。アブノーマルな一点です。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
K・S(68歳・無職)作
このあいだテレビで見た、中国の山奥に住んでいる「野人」に似ています。強そうではありますが、猪木かどうかで言うならX。でも、猪木がこいつを見たら、おそらくスカウトするでしょう。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
I・H(7歳・小学2年)作
似てはいませんが、A・猪木のヤマっ気というか、社会人としてのヤバさみたいなものが、何故か大変よく表れている作品です。「顔」や「姿」ではなく「精神」を描写した、高度な似顔絵と言えるでしょう。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
A・Y(73歳・主婦)作
猪木といえば「アゴ」。異常に長くしたりしゃくれさせたりのアピールが見られました。しかしこの作品は「アゴだけ何度もなぞるという手法。「猪木はアゴ」という作者の気持ちが思いのほか伝わります。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
H・A作
おそらくジャイアント馬場と間違っていると思われます。その足は16文でしょう。でも、この作品を「馬場」として評するなら、16文キックの角度、躍動感の低さなど晩年の馬場の特徴をかなりとらえています。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
F・M(26歳・主婦)作
これまた誰なんでしょう。安売りカメラ店の支店長みたいです。「ダァーッ!」とは言っているものの、猪木本人というよりは、今もプロレス最強説を信じて疑わない猪木信者というところでしょう。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
S・E(53歳・主婦)作
アゴをしゃくれさせようとした結果、下前歯が上唇の上に出てしまっています。無理な物まねに他ありません。下前歯をだしたまま「ナンダコノヤロー」。世の男性の85%以上が中学時代に一度はやった物まねです。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
T・T(75歳・主婦)作
メキシコあたりのヨタ者といった風情です。ケンカには自信があるので道場破りに行ったりしましたが、山本小鉄や藤原喜明に簡単に関節を決められて退散した経験あり。でもそれも武勇伝のひとつ。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
F・Y(62歳・無職)作
この絵がA・猪木だということを伝えるには、似顔絵として似ているかどうかより記号的要素がどれだけ含まれているかが重要です。「アゴ」とか「闘魂タオル」とか。でも、こいつには一切なし。本当に、誰?
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
M・T(74歳・無職)作
猪木だとかプロレスだとか以前に、生気が感じられません。この世のものではありませんね。でも、こいつと闘うとなったらそれはそれで勝つ自信はありませんが。宮崎駿のアニメに出てきそうでもあります。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
N・H(41歳・会社員)作
アゴもしゃくれているし、体も出来上がっている、敵を威嚇するようなポーズもなかなかのものです。でもボーっとして、つかみどころのない幻のようです。三本ロープのジャングルに浮かぶ蜃気楼かもしれません。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
M・K(41歳・主婦)作
これまた猪木度の低い作品です。ゼロと言ってもいいでしょう。デパートのお客様係のようなその「揉み手」が致命的です。「猪木」と「揉み手」は対極にあるもの。蝶タイしてるように見えるのがまた低猪木。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
F・T(59歳・自営業)作
A・猪木に対する解釈がどうと言うより、人間というものの解釈に問題があります。顔の突起部分を「アゴ」とみなすとしても、その先端にある黒点が「鼻の穴」だと言うのですからお手上げです。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
F・J(53歳・主婦)作
非常に弱そうです。一筋のおくれ毛、首のスジ、大き目のパンツ等弱そうに見える要素はいろいろありますが、何かにたじろいでいるようなポーズが最大の原因。全体のたたずまいが爆笑問題の太田に似てるし。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。
O・K(14歳・中学2年)作
アゴがしゃくれているというポイント一点だけは押さえていますが、あとはでたらめ。しゃくれが強調しやすいので真横のアングルにしたのでしょうが、真横は難しい。で、こんなことになってしまいました。
今回のお題「アントニオ猪木」の総評
実在する個人をお題にしたのは初めて。難しいお題でした。似顔絵として上手下手よりも、「猪木の記号」をたくさん入れることを考えた方が安全策です。しゃくれアゴ、闘魂タオル、闘魂ガウン、コブラ・卍・延髄といった十八番技など。そんな中「1、2、3ダァーッ!!」よりも、いまだに「ナンダコノヤロー」と言っている猪木のほうが多かったというのは意外でした。勉強になったです。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39歳。
ナンシー関
消しゴム版画家、コラムニスト。1962年、青森市生まれ。84年、消しゴム版画家としてデビュー。コラム執筆でも才能を発揮し、雑誌連載や著書も多数。02年6月12日逝去。享年39。