戦争始まってしまったら、
買い物どころでは
なくなるので

憲法九条に託した
非戦の誓いは
守っていくべきと
考えています。

 昭和生まれの世代はいま、〈もっとも永い平和の時代〉を享受しています。第二次世界大戦の敗戦(1945年8月)から今日まで、どこの国とも戦争をしていません。したがって一人の戦死者も出していません。
 戦争が始まってしまったら通販はお手上げです。むろんスーパーやコンビニでの買い物も品不足に。第二次世界大戦でアメリカや中国と戦争していた頃のわが国のスローガンは「欲しがりません。勝つまでは」でした。
 好きなモノがすぐ手に入る消費社会が成立するためには、なによりも平和が大前提。その平和は今後もつづいていくだろうと勝手に思い込んでいたら、22年2月、突然のプーチン・ロシアによる隣国ウクライナへの武力侵略。あっという間に、歴史は冷戦時代に戻ってしまった感じ。
 憲法九条の「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」はもはや空文なので書き直す(改憲する)必要があると考えますが、「国の交戦権は、これを認めない」は今後も守っていかないと、自衛隊はますますアメリカ軍と一体化してしまいます。
 輸入品も販売したい小売者の立場からは、輸出元への海外派兵なんてとんでもない話。「殺傷武器を携帯した海外派兵はこれを認めない」とつけ加えた新九条が必要だと考えています。

『通販生活』05年夏号では、
作家の井上ひさしさん(左)と
自民党の保岡興治衆院議員(右)が
立場を超えて大論争。