巨大地震はいつ起こるか
わからないので
子どもたちの未来を
奪ってしまう
原発には
反対しています。
1986年4月26日、ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発が爆発しました。その後ソ連が崩壊し、被害の実態が伝わってきたときのショックを覚えていらっしゃる方も多いと思います。甲状腺がんや小児白血病になった小さな被ばく者たちは、私たちが享受している電気万能生活の被害者のようでした。小社はそれまでたくさんの電気製品を売ってきたので、私たちにも事故の責任はあると考えました(カッコつけすぎでしょうか)。
旧ソ連圏への旅行が可能になった90年(冬号)から「チェルノブイリの子ども支援募金」を立ち上げ、読者にカンパを呼びかけました。集まったお金で医療機器を購入し、ウクライナとベラルーシの病院で活用してもらう。この募金は事故当時の子どもたちが大人になるまで18年間つづけましたが、まさか日本でも同じような事故が起きるとは正直思いもしませんでした。
2011年3月11日、地震と津波の被害を受けた東京電力福島第一原発1~4号機は全電源を喪失。水素爆発が起こり大量の放射性物質を放出しました。福島に住む当時18歳以下の子どもたちのうち345人(23年3月時点)が甲状腺がんになりました。巨大地震が多発する日本には、子どもたちの未来を奪う原発は危険すぎる。すべて廃止すべきだと私たちは考えています。
90年冬号。
およそ半年で3692万円もの読者カンパが集まった。