ストライプフレアプルオーバー

春めいてきたらリラックスできる服が着たいけれど、ゆるゆる服は太って見える……このジレンマを解決するアイテムを、着こなしバランスの名手、スタイリストの石井あすかさんが選んでくださいました。見た目はすっきり、着心地はラクちんの優秀服です。

　幅の違う2種のストライプを組み合せたプルオーバーです。
　脇マチのフレアがたっぷり。それなのに膨張どころかすっきり見えるのはどうしてか、石井さんが教えてくれました。
「ストライプの使い方が計算し尽くされているんです。裾幅が100センチ近くもある脇マチは極細ストライプの横使い、身頃と袖は細ストライプの縦使い。この組合せから立体的な奥行が生まれてすっきり見えます。袖は上側と下側でストライプの方向を切り替えることで二の腕もほっそり。技ありの一着です」(石井さん)
　美しいフレアを生み出しているのは50番手糸で織り上げた上質な綿ブロード。生地のハリがふんわりフレアの立体感を保ってくれます。後ろボタンつき。
　ブティックセリザワ（1903年創業）の製品です。

いしい・あすか●2000年に独立後、数々のファッション誌で活躍。著書に『石井あすかの小柄な大人が素敵に見える着こなしのルール』（宝島社）。