減塩を心がけている中高年の皆様へ。
田耕邦子(自然食研究家)

塩対策でいちばん心がけなくてはいけないこと――それは、注意しているつもりなのに、「気がつかないうちに食塩を摂ってしまっている」ことでしょう。

たとえば、いま、いろいろな素材を使った顆粒だしが市販されていますが、そのほとんどにはかなりの食塩が使われています。食塩を使えば確実に旨味をつくれるからです。

そんな食塩入り顆粒だしのあとに味噌や醤油、つまり「食塩が入っている基本調味料」で味つけをするわけですから、「気がつかないうちに食塩を過剰に摂ってしまっている」ケースはかなり多いはずです。

本品は食塩を一切加えていない「無塩だし」です。素材自体にわずかに含まれている塩分は1袋4gにつき0.12gしかありません。

食塩を使わないで旨味や香りをつくれるのかというご質問をよくいただきますが、もちろん、「食塩を使っている天然だし」と変わらない旨味や香りをつくれます。

その理由は味覚の相乗効果です。複数の旨味を合わせることで、旨味は飛躍的に強くなります。

本品の主役はカビつけをして半年以上ムロで熟成させた鹿児島産の「本枯節」。旨味のもとであるイノシン酸やグルタミン酸がたっぷり含まれています。

それに、香り出しに欠かせない「荒節」、蕎麦屋さんでよくコク出しに使われる「宗田節」、さらに「真昆布」のグルタミン酸、「干し椎茸」のグアニル酸が重なって、食塩入りのだしに負けない深みのある味をつくっています。

原料粉末をくっつけて顆粒化するのは、ジャガイモの「でんぷん」と「マルトオリゴ糖(タピオカのでんぷんからつくった自然素材)」。旨味のまとめ役はパン酵母由来の「酵母エキス」。すべて自然素材だけです。

本品を世間に発表して9年になりますが、おかげ様で「お味噌やお醤油の量をふやさなくても十分においしい」というご感想を沢山いただいています。

たこうくにこ/自然食品界の先駆者的存在。肝臓と胃腸をこわした体を自然食療法で回復させた体験をもとに、安全性とおいしさを両立した自然食品の探求と開発を40年以上続けている。

旨味の主役はかつお節の最高峰・本枯節。昔ながらの製法で、こだわりの職人たちの手によって作られる。

本品の旨味の主役はかつお節の本場、鹿児島県産の「本枯節」。高級料亭などで使われる希少かつ高級なかつお節で、コクはあってもスッキリまろやかな味わいのだしをとることができる。昔ながらの鰹節削り器を用いて「かく」のもこの本枯節だ。

パック詰めなど、一般に小売されているかつお節の大半は「荒節」と呼ばれるもので、かつおを燻す際につく香りが強く、本枯節に比べるとコクが少ない。

なぜ味わいに違いが出るかといえば、ひとえに製造工程における手間ひまの掛け方の違いに尽きる。

水揚げされたかつおを切り分け(=「生切り」)、煮て(=「煮熟」)、最初に燻す(=「焙乾」)ところまでは両者とも同じ。荒節はここまで20日間ほどの工程で出荷され、花かつおなどに加工されるが、本枯節の工程はここからが重要だ。

焙乾を終えたあと、かつおのすり身を用いて「整形」したあとは焙乾を6~15回程度繰り返す。最後の焙乾が済むと手作業で削って形を整え、「裸節」と呼ばれるいわば本枯節の原型となる。この裸節に「天日干し→カビつけ」の工程を2~4回繰り返すと、ようやく本枯節の完成となる。カビつけを繰り返すことによって、かつおの脂肪分が分解されて熟成が進み、コクがありながらもスッキリとしただしが取れるようになるわけだ。

ここまでの工程で長い場合は6ヵ月を要し、さらに1~2年寝かして熟成過程を経ることもある。手間と時間を惜しまないからこそ生まれる味わいが、本枯節が高級品とされる理由なのだ。

焙乾はナラやクヌギなど堅木を燃やした煙で行なわれる。写真は本枯節のなかでも亀節と呼ばれる小型のもの。

焙乾を終えた「節」は手作業でひとつひとつ形を整えられ、裸節となる。この削り方にも職人の個性が表れる。

鹿児島には枕崎と山川の2大産地があるが、今回は枕崎を訪ね、本枯節職人の技に触れてきた。

現在、枕崎でかつお節を製造する業者は43軒。そして、枕崎におけるかつお節全生産量のうち、本枯節が占める割合はわずか3%にすぎない。市場に出回るかつお節のほとんどが荒節だというのは前述したとおりだが、その理由は結局のところ使う人が減ったからだという。世間では味わいよりも手軽さが優先されてしまっているのだ。

加えて本枯節づくりは重労働でもある。「焙乾」までの過程で高温多湿に晒されるかと思えば、「整形」はひとつひとつ繊細な手作業で行なわねばならない。繊細な作業といえば「カビつけ」では細心の温度管理を要求される。にもかかわらず、市場での存在感は決して大きくない。枕崎でも、40年前には現在の3倍の120件ほどの業者が技を競っていたそうだ。

そんな状況で本枯節にこだわる職人たちの思いはただひとつ、「おいしさを信じる」ことだった。どの職人も口を揃えてそう言った。

彼らは本枯節なら「自分の作ったものかどうか、ひと目でわかる」のだという。

取材・文=幸脇貴之/「通販生活」編集部

専門家に聞く塩分のリスク

『本枯節の無塩だし』愛用者から、こんな反響が届いています。
「だしの旨みが強いと醤油や塩を減らしても料理がおいしい。私の減塩食生活に欠かせません」(山路信明さん/74歳・北海道)

8年前に腎臓が弱くなって、減塩食に切り替えるように主治医に命じられました。でも私は濃い味付けじゃないと物足りない。塩気がない食事なんて……と憂鬱だったのですが、このだしに変えて以来、減塩食がずっと続いています。

このだしを使い始めてからは、料理に使う塩を半分以下に減らしてもちゃんと旨い。餃子の餡にこのだしを加えるとぐっと旨みが増して、醤油をつけなくてもいいくらい。煮物もめんつゆもコクが出るので、減塩醤油でも物足りなくない。味噌汁にいたっては、これを使うとかつおだしの風味がフワッと立ち昇ってきて、以前使っていた顆粒だしとはまったく別物。

「揚げだし豆腐も筑前煮も若竹の煮物もこれを1包加えるだけで深い旨みが出て、料理の腕がアップしました」(村田雅子さん/74歳・津山市)

血圧の薬を飲んでいますが、若いころに大病してからは、減塩食を心がけてきました。何種類も減塩だしを試しましたが、満足できたのはこれだけです。

まず、ほかの減塩だしと違って、味が簡単にまとまります。とくに相性がいいのはアサリやタラのように塩気のある食材でつくったお吸い物で、このだしだけでほかの調味料はいりません。

筑前煮もこのだしがあれば食材とお醤油だけで十分です。以前使っていた減塩だしだと、塩分が物足りなくて最後に塩を足してやっと味が決まることが多かったのですが、このだしだと、旨みが染みた根菜がおいしい。舌に残ったあと味までおいしいです。

「時間をかけて昆布とかつお節で取った私のだしより、はるかにおいしい。悔しいけど、これが本枯節の実力なんですね」(篠原典子さん/40歳・松山市)

4人の子どもたちの味覚が「濃い味付け」に慣れてしまわないように、自分でだしを取っていたのですが、子育て中なので大変です。見かねた義母から教えてもらったのがこの無塩のだしでした。

「だし巻卵」の味がまったく変わりました。以前は醤油や塩で味を整えていましたが、いまは卵5個に対してこのだし半分と薄口醤油、みりんを少し入れるだけ。薄味なのにおいしいのは、いいおだしの証拠でしょう。煮物にも炒め物にも使っていますが、野菜のお好み焼きをこれでつくると、野菜嫌いの子どもたちがペロリと食べてしまうんです。本枯節は伊達じゃありません。

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