宇土博さん(医学博士)「腱鞘炎の痛みで職を離れる人もいる…手指、腕の職業病の専門家として見過ごせなかった」

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  • 宇土博博士の負担軽減ハサミ2宇土博さん(医学博士)
    1953年生まれ。広島大学外学院終了。人間工学に基づいた日用品の発明で知られ、代表作は「ドクターグリップ」(パイロット)。
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宇土博博士の負担軽減ハサミ

サイズ(約)全長16×幅6cm、刃渡り約2.5cm
重さ約119g
材質高炭素刃物鋼・シリコン
製造国日本

※曲刃のためやわらかい素材には不向きです。

環境情報

主要材料経口部分・食品接触部分使用材料梱包材
高炭素鋼、シリコンなし紙箱

 宇土博士の専門は「職業性頸肩腕障害」。同じ作業をくり返す人たちが訴える手指や手首の痛みの解消に永年情熱を傾けてきた。そんな博士のもとを広島県農業技術センターの職員さんが訪ねてきたのは05年9月。
「腱鞘炎のせいで、特産品の温州みかんの農家さんの離職が増えているという相談でした。収穫期には1日に2万回以上も果実を枝から切り落とすため、手首の痛みでハサミが握れなくなると言う」
 居ても立っても居られず、博士は、すぐさま尾道市のみかん畑へ。「ハサミを使わせてもらうと、枝を切ったときの弾みでハサミの打ち合い部がカチンッとぶつかって、その衝撃が指や手首に響くことが分かりました。この蓄積が炎症の引き金になっていたんです」
 これを解決すべく、宇土博士はグリップ下部にシリコン樹脂製のコブをつけた。このコブにより金属がぶつかり合う衝撃を緩和してくれる仕組み。従来品と比べて手指への負担を75%軽減することができた(メーカーテスト)。試しに割りばしを切ってみたら、ドアノブを握るくらいの軽い握力でサクッと切れてしまった。
 高齢者はもちろん、握力に自信がない女性にもおすすめだ。

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