健康にも家計にも優しいエアコンクリーニングのすすめ健康にも家計にも優しいエアコンクリーニングのすすめ

年々暑くなる夏、フル稼働するエアコンには汚れが溜まりがちです。
掃除をサボってしまうと溜まったカビやホコリを部屋にまき散らしたり、
電気代が余計にかかったりして、健康にも家計にもよくありません。
「そうは言っても、どう掃除したらいいのかわからない……」
というあなたのために、
誰でもできる「簡単エアコンクリーニング術」を伝授いたします。

教えてくれる人

NPO法人 
日本ハウスクリーニング協会

佐藤嘉浩さん

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佐藤嘉浩さん

20年以上にわたり、年間100~150件のハウスクリーニングを行ってきた掃除のプロフェッショナル。日本ハウスクリーニング協会の研修講師としても、年間に約100名、これまでに2,000人を超える「掃除のプロ」を育ててきた。

まずは道具を用意しましょう!

 掃除機、静電気モップ、ホコリ取り棒(作り方は下記)、エタノール、古い歯ブラシ、台所用中性洗剤、刷毛、脚立、新聞紙またはビニールシート。

ホコリ取り棒のつくり方
 わりばしに端切れを巻き付けて、輪ゴムでとめるだけ。吹き出し口などスキマの掃除に使います。

誰でもできる!簡単
エアコンクリーニング術の手順

①エアコンのコンセントを抜く。

 掃除中にうっかり電源が入ってしまうと危険なので、必ずコンセントを抜きましょう。

②エアコン全体に静電気モップをかける。

 とくにエアコンの上面と前面のホコリはしっかり取り除きましょう。エアコンの上面や前面には、空気を取り入れる吸込口があることが多いからです。吸込口まわりのホコリを取り除くことで、カビ予防やフィルターの目詰まり防止になります。

③カバーを開け、フィルターを外す。

 ホコリが飛び散らないように、外す前にフィルターについているホコリを静電気モップや掃除機で軽く取り除いてください。

④フィルターの両面を掃除機がけする。

 新聞紙やビニールシートの上にフィルターを置いて、掃除機がけしてください。 ここは念入りに! ホコリが残っていると、次のフィルターの水洗いでホコリがダマになって余計手間がかかってしまいます。掃除機の吸い口にブラシをつけるとホコリが取りやすくなります。

⑤フィルターを水洗いする。

 お風呂場でフィルターを水で濡らしたら、台所用中性洗剤をかけて古い歯ブラシなどでこすって汚れを取ります。ひと通り汚れを取ったらすすいでください。

⑥フィルターを乾かす。

左:掃除前 右:掃除後

⑦吹出口に溜まったホコリを取り除く。

 吹出口は手でゆっくり開けてください。まずは掃除機で。掃除機では吸い取れない吹出口のスキマにたまったホコリは、ホコリ取り棒で丁寧に拭き取りましょう。除菌のためにホコリ取り棒にエタノールを付けるのもおすすめです。

※吹出口は、視認できる範囲での掃除にとどめましょう。奥の方まで拭き取り掃除をすると、ファンが壊れてしまう可能性があるため、エアコン内部の掃除はプロにお任せすることをおすすめします。

⑧エアコンと壁の間のホコリも取り除く。

 刷毛でエアコンと壁の間のホコリを払ってください。ホコリをまき散らさないように掃除機で吸い取りながら行うとよいでしょう。

⑨フィルターを取りつける。

 フィルターが乾いたらエアコンに取り付けて、カバーと吹出口を閉じます。はずしていたコンセントを挿してお掃除終了です。

最後に

 慣れると、15~20分でかんたんにクリーニングできるようになります。2週間に1回ほどの頻度で掃除するのがベストです。

 定期的な掃除が難しい方は、年末の大掃除のときと、夏にエアコンを使う前、年2回だけでもぜひがんばってください。カビやイヤな臭いを防ぎ快適に過ごせるだけでなく、とくにフィルターのホコリを取り除くことで、エアコンの運転効率が上がって、電気代が年間で数千円安くなることも珍しくありません。

 また、エアコン内のカビの発生を防ぐために大切なのは部屋の換気です。夏でも冬でも1日に1回は、窓を開けて空気を入れ替えましょう。

 エアコン内部の掃除は難しいので、1年に1度くらいはプロにクリーニングをお願いしてもいいでしょう。