カタカナ語辞典

バージョン

ある製品が最初に開発されてから、何回改訂や更新されたかを表すもので、もとは書籍の「版」を意味する。スマホのアプリなどは性能向上や不具合の修正のために改良され、そのたびにバージョンが新しくなる。

バーチャル

実体をともなわず、仮想的、疑似的なさま。

―リアリティ(VR)

技術的に作られた仮想現実。見るだけで自分が体験しているように感じられ、現実そっくりだが実際は存在していないもの。

ハーディング現象

群集心理にもとづく行動で、個人が大多数の人と同じ行動をとることで安心を得ようとする現象。「ハーディング」は英語で「(動物の)群れ」を指す。

バードストライク

野鳥が人工物に衝突する事故。特に、飛行中または離着陸中の航空機に衝突する事例は、機体の損傷や運航の妨げになるとして社会問題化している。全面ガラス張りの高層ビルへの激突も増加している。

ハードディスク

コンピュータにおける代表的な補助記憶装置。磁気によって大容量の情報の記録と読み取りを行なう。パソコンのほか、音楽再生機器、ゲーム機などに使われる。

パートナー制度

同性カップルに対し、婚姻に相当する関係を公認する制度(条例)。自治体が性的少数者(LGBT)に独自の証明書を発行することで、行政サービスなどを受けやすくする。同性婚を認める「同性婚制度」とは異なる。

バイアス

偏見、先入観。例)あの会社は人事評価に―がかかっている。

バイオ

①バイオテクノロジー(生物工学、生命工学)の略。②生命の、生物に関する、の意味。様々な語の上に付けて、生物関連用語を作る。例)将来は、環境保全に関わる―テクノロジーの分野に進みたい。

バイオマス

動植物から生まれた資源の総称。特に、木材、生ごみ、動物の死骸や海草など再生可能な有機資源を指す。もとは生態学の用語で、一定の空間に存在する生物体の量のこと。

―燃料

生物を起源として作られる燃料。

―発電

バイオマスを原料とした再生可能エネルギーの一つ。

バイオリズム

生物の活動に見られる、一定周期の変動。睡眠と覚醒などを指す。生物リズム、生体リズムともいう。例)―が乱れる。

ハイコンテクスト

多くを語らなくても通じる「以心伝心」。他人と意思疎通を図ろうとする際、価値観や感覚が近く、意思伝達が早い状態を指す。例)日本は状況を察することが重視される―文化といわれる。

バイタル

バイタルサインの略称で、体温・呼吸・脈拍・血圧など、生物が生きている兆候を示す。

―データ

生物から取得できる生体情報のこと。

ハイテク

ハイテクノロジーの略。先端的な科学技術。スマホやインターネットなど民間産業に応用されているものがハイテクの実例。例)半導体や液晶画面などの―産業で世界最先端を行っているのは韓国だ。

ハイブリッド

①生物学において、異なる種の動植物を人工的に交配させてできた雑種。例)―のバラ。②複数の方式を組み合わせた工業製品など。例)ガソリンエンジンと電気モーターで動く―車。

バイヤー

買い手。特に、海外で物品を買い付けてきた小売や卸売りの仕入れ担当者のことを指す場合が多い。

バイリンガル

2ヵ国語を母語として話すこと、話す人のこと。また、2ヵ国語で書かれたり話されているものを指す。例)―放送のニュース。

バウチャー

引換券。voucher(証明書)に由来する。主に宿泊や飛行機の搭乗手続きの際に、予約を証明するために提示するもの。特定のサービスや商品と交換できるクーポン券や割引券、金券を指す場合も。

ハザードマップ

災害予測図。ハザードは予測できない危険の意味で、発生が予測される自然災害について、被害が及ぶ範囲や程度、避難経路などを記した地図のことを指す。

バジェット

特定の用途に使われる予算や経費、運営費、生活費、国家予算。例)―が少ないので人員を削減しよう。

バズる

短期間で爆発的に話題が広がり、多くの人の注目を集めること。英語の動詞buzz(がやがや騒ぐ)に「る」をつけることで日本語化し、「バズった」などと転用する。例)この店の料理は間違いなく―。

パスワード

情報を取り出したり、登録を確認して個人を特定する際に用いる暗証番号。金融機関でお金の引き出しや、ネット上で買い物をする時などに入力を求められる。

バチェラー

もともとは米国・英国で大学卒業者(学士)を指す称号だが、最近では独身男性の意味に用いられることが多い。複数の女性がひとりの男性をめぐって駆け引きをする様子を追ったネット配信番組が米国と日本で人気となった。

ハッキング

コンピュータに関する専門的な知識、技術力を持つ人物(ハッカー)が、コンピュータの指令を解析して改良したり、システム全体の安全性を検証すること。中でも、データを改ざんしたりする悪質な不正行為を「クラッキング」というが、新聞などでは区別されず「ハッキング」と称されることが多い。例)パソコンを―から守る研究が日夜続けられている。

バックパッカー

衣料品や食料などをリュック状の袋(バックパック)に入れて背負い、旅行する人。もとは大自然のなかを徒歩中心で旅する人をいい、手軽な自動車旅行やハイキングとは異なり、ある程度キャンプや野外活動の知識が求められた。近年では、自然にかぎらず国内外を低予算で自由に旅する人のこと。

バックヤード

①風景・舞台などの背景。②店舗などの、売り場ではない倉庫や作業場、調理場。

ハッシュタグ

ツイッターなどにおいて、「#●●」のように#(ハッシュマーク)に特定の単語を続けることで、その語が含まれる同じ内容の話題を集めることができる。関心のあることを手早く調べたり、同じ趣味の人を見つけるのに役立つ。

バッシング

個人や団体への過剰な非難。不正や不貞を働いた有名人にネット上で批判が殺到することのほか、ツイッターでの発言が原因で一般人でもバッシングの対象とされることがある。

バッファ

①衝撃を緩和するための装置。②余裕やゆとり、後ろ盾や支援。コンピュータでは、一時的にデータを保持しておく領域のことを指し、転じて仕事では「いざというときの予備」の意味で使われる。

パフォーマンス

①演劇・音楽・舞踏などの演技、またはそれらを上演すること。特に、身体を用いた芸術表現。②人目を引こうとする行為。③性能、機能、効率。

パブリック

公共、大衆。

―アート

広場や道路、公園、会館の壁面などの公共空間(パブリックスペース)に設置される芸術作品。

パブリックコメント

意見公募手続き。行政機関が政策を実施する際、事前に案を公表し、それについて意見を募るための仕組み。略してパブコメ。例)県の―の実施状況を知りたいので県庁に問い合わせた。

ハラスメント

嫌がらせ、いじめ。特に、立場の強い者から弱い者への行為を指す。職場でのパワハラ(パワー―)、性的嫌がらせのセクハラ(セクシュアル―)など。顧客から従業員へのカスハラ(カスタマー―)、精神的苦痛を与えるモラハラ(モラル―)、妊婦へのマタハラ(マタニティー―)、育児する男性へのパタハラ(パタニティー―)、正論を振りかざして相手を追い詰めるロジハラ(ロジック─、ロジカル─)など様々な場面で見受けられるようになった。

パラダイム

特定の時代に支配的なものの考え方や規範、枠組み。

―シフト

一般的、常識的とされる考え方や枠組みが劇的に大きく転換(シフト)すること。例)不況の今こそ―が求められている。

バリアフリー

障害者や高齢者の日常生活から、不便さを取り除こうとする考え方。床や道路の段差をなくしたり、誘導用ブロックを置くなど。

バリュー

価値、値打ち。例えば、報道に値するニュースの重要性をニュース―、知名度のことをネーム―という。

パルスオキシメーター

皮膚を通して動脈血中の酸素の状態(酸素飽和度)を計測する機器。光を感知する器具を指先などに装着し、心拍(パルス)によって血液が光を吸収する度合いが変化する特性を利用したもの。酸素飽和度は肺にある酸素が血液中にどれだけ取り込まれ、体に運ばれているかを表し、、肺炎になると数値が下がってくるため、新型コロナウイルス感染者の肺炎を早い段階で察知できるとして需要が高まっている。

ハレーション

本来は写真用語で、現像した写真で光の強く当たった部分が白くぼやけること。転じて、他に影響を及ぼすこと。特に、悪い影響をいう。例)新しい担当大臣の失言により、―が起きた。

バロメーター

気圧計の意味だが、現在は状態や程度を推量する基準のことを指す場合が多い。指標という意味も。例)食欲は健康の―。

パワースーツ

荷物の上げ下げの際、現場作業員の身体(特に腰)の負担軽減のために開発された装着具。医療・介護の現場や、女性・高齢者などの負担を軽減する。パワードスーツ、(パワー)アシストスーツ、マッスルスーツともいう。

パワーワード

力のある強烈な言葉、強い印象を残す言葉。いい意味でも悪い意味でも使われる。例)経営者の―を集めた本が売れている。

ハンズフリー

もともとは、手がふさがっておらず自由な状態。一般的には、手で電話を持たなくても通話できる状態をいう。

パンデミック

感染症や伝染病が世界的な規模で大流行し、多数の感染者が発生すること。世界保健機関(WHO)による明確な定義はないが、天然痘やペスト、2020年の新型コロナウイルス感染症はパンデミックとされる。感染爆発ともいう。

ハンドルネーム

インターネット上で本名の代わりに用いる別名、ニックネーム。インターネット上の電子掲示板で他人とやりとりをする時に使用する。ハンドル名、ハンネとも。

バンドワゴン効果

パレードの行列先頭にいる楽隊車「バンドワゴン」に「効果」がついた造語。消費者が他者に遅れないように商品を購入する現象。また、選挙などで優勢と報じられる候補者に支持や票が集まること。一方、劣勢な候補者に同情票が集まり優勢になることをアンダードッグ(負け犬)効果という。

ピークアウト

頂点(ピーク)に到達すること。これ以上は上昇、成長が見込めず減少に転じる意味でも使われる。主に市場経済の分野で用いられる。例)今日が株価の―だ。

ピーシーアール(PCR)検査

PCRは「ポリメラーゼ連鎖反応」の略。細菌の検出、遺伝子解析、ウイルス感染症の検査に用いられ、新型コロナウイルスへの感染有無を調べる検査方法として認知度が高まった。

ピーティーエスディー【PTSD】

post-traumatic stress disorderの略。心的外傷後ストレス障害。事故、災害、戦争、犯罪、暴言、誹謗中傷、暴力行為など恐怖が伴う体験がきっかけで起きる。恐怖体験を突然思い出す、悪夢を繰り返し見る、無気力や無関心、睡眠障害といった症状がある。

ヒートショック

急激な温度変化によって身体に不調を来したり危険な状態に陥ること。体温を一定に保とうとして血管が収縮・拡張することが原因で、脳梗塞や心筋梗塞を発症することがある。例)風呂場と脱衣所の温度差で―を起こす。

ビーピーオー【BPO】

Broadcasting Ethics & Program Improvement Organizationの略。放送倫理・番組向上機構。NHKと日本民間放送連盟が出資し運営する第三者機関。テレビやラジオの視聴者からの苦情を受け、放送倫理、名誉・プライバシーなどの人権侵害、青少年の視聴にふさわしいかの観点から検証し一般に公表する。

ヒーリング

癒し、治療、治癒。特に、精神的なストレスを抱える現代人の心身を癒すことを指す。例)―効果のある音楽を聴く。

ヒエラルキー

階層(的構造)を意味する語で、特に社会におけるピラミッド型の上下階級構造、身分秩序を指す。由来はドイツ語で、ヒエラルヒーともいう。例)警察は典型的な―組織だ。

ピクトグラム(ピクトグラフ)

案内用図記号。不特定多数の人々が利用する交通機関や施設内などで、誰にでも分かるよう、文字ではなく単純な図形、構図と明瞭な色彩で表す。非常口のマークなどがその代表例で、日本では1964年の東京五輪で初めて使用された。例)公共施設のトイレの記号はたいてい―になっている。

ビジター

訪問者、外来者。ゴルフなどの会員制クラブで会員以外の利用者。現在では、店などを初めて訪れる人や、正規会員の招待者なども。

ビッグデータ

コンピュータやネット上に集積される膨大で複雑なデータ。スマホなどから個人が発する情報や、商店、病院、行政などで日々生成されるデータの集合体で、常に増加し変化するという特性がある。例)―の活用が最も期待されるのは小売業だ。

ビットコイン

インターネット上で使用できる仮想通貨の一種。ドルやユーロ、円のように国家やその国の中央銀行が発行した法定通貨とは異なる、通貨の機能を持つ電子データのこと。対応機関に限定されるが、実際に物品やサービスなどの代金の決済が可能。2021年9月に南米エルサルバドルが世界で初めて法定通貨に採用し、動向が注目されている。

ヒップホップ

1970年代から80年代にかけて、米ニューヨークの路上で始まったとされる、音楽・ダンス・ファッションを中心とする黒人文化。

ファーウェイ

中国の大手通信機器メーカー。設立は1987年で、中国名は「華為技術」。携帯電話、スマホ、タブレットなどの通信機器を製造。中国への情報漏洩を危惧するアメリカは、2020年8月以降、ファーウェイを含む中国のメーカー5社の排除を決定。日本企業も対応を迫られた。

ファイナンシャルプランナー

個人の顧客を対象に、資産運用・形成についての計画を設計し、提案する専門家。フィナンシャルプランナー、FPともいう。

ファイブジー【5G】

5th generationの略。第五世代携帯電話、第五世代移動通信方式。前世代(4G)よりさらに高速・大容量、かつ遅延がなく多数同時接続を可能にした通信システム。日本では2020年3月より商業サービスが提供開始された。

ファイル

①コンピュータ上で、同一の内容、主題で集められた情報のまとまり。②書類や新聞の切り抜きなどをまとめること。

ファクターX

未知の要因。2020年に大流行が始まった新型コロナは、欧米諸国に比べて、中国はじめアジア諸国で死亡率が低く、その要因を山中伸弥京都大学教授がファクターXと呼んだ。

ファクト

事実、実際にあったこと。

―チェック

報じられた発言や文書の事柄が事実かどうか、その真偽を検証すること。

ファシリテーター

会議や集会などを順調に運ぶための進行役。中立的な立場から議題に沿って発言の内容を整理し、発言が偏らないように口添えする。議長と異なり議決権は持たない。

ファスト映画

長編映画の映像や静止画をつなぎあわせ、約10分程度に編集したダイジェスト動画。宣伝映像とは異なり、あらすじが結末まで分かるうえに、他人の作品を無断で改変して動画投稿サイトなどで公開することは著作権法に触れるとして問題視されている。お手軽なファストフードにちなんで名づけられた。

ファッションロス

衣料品廃棄。過剰に生産されて余った新品の在庫が、値引きして安く売るとブランド価値が下がるため、多くは店頭に並ぶ前に処分されること。まだ使用できるのに衣服が捨てられてしまうこともいい、問題になっている。

ファンド

資金、基金のこと。そこから派生して、複数の投資家から集めた資金を基金とし、株式や債券に投資、運用して収益を投資家に還元する仕組み(投資信託)や、運用を行なう専門家の集まり(投資ファンド)のこと。

ヘッジ―

機関投資家や富裕層から大口の資金を私募により集めて運用し、相場の上下変動にかかわらず利益を追求する投資ファンド。

フィードバック

反応や結果に応じて改良や調整を行なうこと。特に、製品やサービスの利用者からの意見や評価を関係者に伝えること。例)調査結果を担当者に―する。

フィールドワーク

野外や実地での調査、研究。現地で実際に調査したり資料や情報を収集し分析することで、実態に即した情報が得られる。地学・生物学や地政学、社会学などで多く取り入れられる。

フィジカル

肉体的、身体的。

―ディスタンス

物理的距離、社会的距離(ソーシャルディスタンス)を指す。新型コロナで飛沫感染を防ぐため、意識すべき他者との距離感を表す際に用いられる。

フィッシング

インターネット上での詐欺行為。実在の金融機関やクレジットカード会社を装ってメールを送り、偽のウェブサイトに誘導してカード番号やパスワード、暗証番号などの個人情報を盗み出す。スペルはphishingで被害者をだまして釣る(fishing)手口が洗練されている(sophisticated)ことから生まれた造語。

フィトケミカル

フィトはギリシャ語で植物を指すことから、野菜や果物など植物に含まれる成分のこと。色や香り、辛みなどの成分を指し、抗酸化作用のあるポリフェノールなどが知られている。ファイトケミカルともいう。

フードデリバリー

料理の出前や食品の配送。ケータリングも同意だが、ケータリングはより幅広く、仕出し(現地での調理や配膳)を含めて使われることもある。

フードバンク

企業などから食品の寄付を受け、必要な人や団体に無償で提供するボランティア活動。製造・流通の過程で出る余剰品や、売れ残った賞味・消費期限内のものなど安全性に問題ないが廃棄される食品などが有効利用される。

フェアトレード

発展途上国の農産物や伝統的な手工芸品を適正な価格で取引し、継続的に輸入、消費しようとする取り組み。低賃金労働を強いられている途上国での雇用を創出し、貧困解消や経済的・社会的自立を促す運動。例)―のチョコレートを扱う商店が近所にできた。

フェイクニュース

主にインターネット上で拡散される、事実とは異なる情報。政治的に世論を操作するためなどの理由で発信・拡散されることから、社会的に問題視されている。例)20年の米大統領選ではトランプ大統領への投票用紙が燃やされた―がネット上で拡散された。

フェイスガード

本来の意味は、運動時などに顔面を保護するために着けるマスクやヘルメットのことだが、新型コロナにおいては感染物質や粉じんの飛沫を防ぐために着けるものを指す。フェイスシールドともいう。

フェイスブック

米メタ社(フェイスブックから社名変更)が提供する世界最大規模のSNS。2004年に米国の大学生が学生間の交流のために開発。13歳以上であれば無料で参加できる。基本的に実名でないと登録ができないため、現実の知り合いの人間関係をもとにしたつながりで交流することが多い。

フェーズ

段階、局面。計画の進捗のように、単位や数字で明確に区切れないが変化していくものに使われる。開発や治験の各段階のほか、災害や感染拡大にも使用される。

フェードアウト

映画や演劇、テレビ番組などで、場面が徐々に暗くなって最後に消えてしまうこと。急に途切れたような印象を与えず、余韻を残す効果がある。転じて、友人関係や恋愛において明確に別れを告げないまま距離を取ったり、食事会などから途中で抜けたり姿をくらませる場合にも使われる。

フェミニズム

女性尊重主義。女性の社会的・政治的・経済的権利を男性と同等にすることを目指す思想や活動。男女同権主義、女権拡張主義とも。その主義を重んじる人をフェミニストという。

フェロー

仲間、友達、同僚。また、大学の特別研究員や研究費を支給される大学院生のほか、英米の大学の評議員や理事、学術団体の特別会員を指す。

フォーマット

形式、構成。コンピュータで記憶媒体に記載されたデータやディスク(円盤状の記憶媒体)そのものを初期値に戻すこと。初期化という意味でも使われる。

フォーム

直訳すると形、形式、様式。スポーツなどでは運動中の姿勢を指す。パソコンでは、決められた複数の項目への入力や選択が効率的にできるよう作られた画面のことをいう。例)この―に住所氏名を入力してください。

フォーメーション

バスケットボール、サッカー、ラグビーなどにおける攻撃、防御の際の選手の配置。転じて、アイドルグループが歌い踊る際の立ち位置、軍隊では陣形、隊列の形を指す。

フォルダ

「紙ばさみ」を意味する英単語で、パソコンの画面上で文書やデータを分類して管理するための入れ物のこと。複数のファイル(情報)や、別のフォルダを格納することができる。画面上でも紙ばさみの絵文字が用いられるのが一般的。

フォロワー

ツイッターやフェイスブックなどのSNSで、特定の人の投稿や活動を追うことができるように登録した人。芸能人などはフォロワーの数が多いことが人気の指標となっている。例)河野太郎氏は、ツイッターの―数が政治家の中では最も多い。

プチプラ

「プチ(小さい)」+「プライス(価格)」の略で、値段が安いことを表す日本独自の俗語。主に、女性向けの衣服や雑貨、生活用品に対して「安くてかわいい」「手に入れやすい」という意味で使われる。

プライオリティ

他より先に扱うべき事項、優先事項。ほかに優先順位、優先権。例)私が―を置くのは家事です。

プライスレス

お金では買えない、金銭には代えがたいほど貴重で価値があること。

プライベートブランド

スーパーや百貨店などの小売店独自の商品。自ら企画・生産・販売することで一般的にメーカー製品(ナショナルブランド)より割安になる。略してPB。

プライム

直訳すると「最重要の」「最善の」の意味だが、単体では用いず、「―ミニスター(総理大臣)」「―タイム(テレビ視聴率が高い時間帯)」のように使う。

プラスサイズ

平均より高身長、体重超過の人向けの衣服の寸法。特大サイズなどと表記される。

ブラックアウト

災害時、一部の地域全体が停電すること(全域停電)。一時的な視覚・記憶喪失、電波交信が途絶えることによる一時的機能停止、報道管制、演劇で舞台が暗転することなど多様な意味を持つ。

ブラック・ライブズ・マター

black lives matter 通称BLMは直訳すると「黒人の命も大切」「黒人の命を守れ」の意味。米国で、アフリカ系アメリカ人に対する白人警官の理不尽な暴力に抗議する運動のスローガンとして2012年の少年射殺事件を発端に生まれ、2020年には全世界に広がった。


フラッグシップ

本来は「旗艦」の意味だが、ある集団のなかで最も重要なものや主要なもの、主力店、主力商品を指す意味で使われることが多い。

ブラックボックス

内部構造が不明な装置やシステム。転じて、処理の過程が部外者には見えない仕組みや機構のことを指す。航空機のフライトレコーダー(飛行記録装置)やボイスレコーダー(音声記録装置)にも用いる。

フラッシュバック

①映画やテレビなどの映像表現で、瞬間的な場面転換を繰り返すことで緊迫感を伝える手法。②過去の出来事がはっきりと思い出されること。例)あの日の事故の記憶が突然―した。

フラット

①平らで起伏がないこと。平坦なこと。②競争・競泳などの記録で、秒以下に端数が出ないこと。例)15秒―で走った。③音楽で、半音を下げる記号「♭」のこと。

プラットフォーム

①駅などの人や貨物の乗降場。②コンピュータを動かす際の基本設計。③報道機関が配信したニュースをまとめたウェブサイトやサービス。例)ヤフーは国内最大級の―だ。④商取引など仕事を進めるための基盤のこと。

ブランディング

顧客や消費者にとって価値のある商標(ブランド)を形成するための活動。競合他社・製品との差別化により、独自の印象を確立させる。

プランナー

企画、計画の立案者。例)私の職業は広告―です。

フリーアドレス制

会社内で、各自が固定席を持たず、自由に選んだ席で作業をする働き方。図書館の閲覧席のような仕組み。空いている席を有効活用できると同時に、気分や作業内容に合わせた環境作りに役立ち、作業効率を上げるとされ、近年多くの企業で取り入れられている。

フリースクール

科目の選択など学習方法を子ども自身に選ばせ、学校側は画一的な評価や管理を行なわない教育施設。イギリスの教育家ニールが1921年に創設したサマーヒル・スクールが原型で、ドイツのシュタイナー学校などがその流れをくむ。日本では、引きこもりや不登校など様々な事情を抱える児童生徒のために通常の学校の受け皿としても機能している。

フリーペーパー

無料で配布される特定地域向けの新聞や雑誌。記事は身近な生活情報や店舗紹介など。

フリップ

テレビ番組や国会論戦の場などで発言者が用いる説明用の図表。

フリーメール

無料で使える電子メールサービス。代表的なものとして、ヤフーやグーグルのメールなど。ネット環境があれば誰でも使えて手軽だが、パスワードなどを盗まれる被害に遭いやすい。また個人が特定できないため、ネットオークションなどに参加できないなど使い方に制限があるのが難点。

フリマ

蚤の市、がらくた市を意味するフリーマーケットの略。売買を希望する者同士が自由に取引できることを前提としており、施設の駐車場や広場などで随時開催されている。近年では、インターネット上で個人が売買することを支援する「フリマアプリ」も人気を博している。

ブルートゥース

近距離の無線通信規格の一つ。スマホやパソコンと周辺機器との接続に使われる。ワイファイに比べて狭いエリア内でしか接続できないが、家庭内での音楽再生や印刷などで一般的になりつつある。通信料金はかからない。

プルオーバー

前後があいておらず、頭からかぶって着る衣服。特に、毛糸で編まれたセーター類のことを指す。

フルフィルメント

小売業において、商品を受注し決済するまでの業務過程全般を指す。具体的には梱包・発送から入金、在庫管理・物流までを含む。

フレーバー

食品を口に入れたときに感じる、香りや匂い。風味。例)花の―がついている紅茶。

プレーブック(プレイブック)

①スポーツにおいて、選手や関係者の行動規範を記したもの。東京2020大会では新型コロナ感染症対策が規定され、違反した選手が警告を受けたと報道された。②演劇の脚本集。③アメリカンフットボールの作戦帳。

フレーミング効果

心理学用語で、物事の枠組み(フレーミング)によって与える印象が変わる効果。高級なボトルに入った安価なワインを高価と錯覚するようなこと。

フレキシブル

柔軟性に富み、しなやかなさま。融通が利く様子。例)―な対応が求められる場面。

プレゼン

会議で企画や見積もりを説明するプレゼンテーションの略。商品や思想についてわかりやすく説明する場合にも使う。プレゼンを行なう人をプレゼンターという。

プレゼンス

存在、存在感。個人や企業、国家に対して使われ、特にある地域に対して軍事的・経済的に影響力のあることを指す。例)米国の中東における―はいまや失われつつある。

プレミアム

本来の意味は入手困難な商品につける景品や懸賞、それらを売る時の手数料。近年は、「高級な」「上等な」という意味でも使う。

―旅行券

自治体が発行する旅行の割引券。ふるさと旅行券、ふるさと割ともいう。

フロー

流れ、流量。一定期間の動きを示し、キャッシュ―(現金の流れ)、―チャート(作業や手順の流れを図式化したもの)などと使われる。

ブログ

インターネット上の記録を意味するウェブログの略。個人の日記などを簡易に作成、公開することができるウェブサイトのこと。また、その日記そのものを指す。例)小説家の―は含蓄に富んでいる。

プログラミング

コンピュータのプログラム(計算や仕事の手順を指示するもの)を作成すること。特定の言語や形式で書かれているのが特徴。

プロジェクション

①投影、映写、またその映像。

―マッピング

建物などの立体物に映像を投影する技術。②経済や事業などの見通し、予測。

プロセス

①仕事を進める上での手順、方法や工程。②物事が進む過程や経過。③コンピュータにおけるプログラムの実行単位。

プロトタイプ

原型・基本型、手本や規範。また、製品などの試作版。試作車などによく用いられる。

プロパー

本来の意味は、適切、固有であること、専門的であること。

―社員

生え抜き、正社員。

―商品

正規の流通業者から小売業者に直接卸される商品。定価のものを指すことも。

ペアリング

①二つを組み合わせること。②繁殖のために動物を交尾させること。③パソコンやスマホに、ヘッドホンなどの対応する周辺機器を無線で接続すること。この操作をすることで機器同士が互いの情報を認識・登録するため、2回目以降は自動的に機器が接続される。

ヘイトスピーチ

ヘイトは憎悪、反感の意味。特定の人物や集団に向けた敵意や憎悪を過激な表現で直接ぶつけることを指す。多くの場合、人種や宗教などの少数派に対する差別的な意識の表れとして生じる。

ペイペイ(PayPay)

日本のPayPay社が提供する、スマホを使った決済サービス。専用アプリを利用し、現金がなくても買い物(即時決済)ができる。

ベーシックインカム

すべての個人が生活するために必要とする基本的(basic)な所得(income)を無条件で現金給付する制度。年齢や所得、勤労意欲の有無にかかわらず、国民なら誰でも毎月一律の給付が受けられる。フィンランド、カナダなどでかつて導入実験が行なわれたが法制化には至っていない。提唱者については、英思想家トマス・モア、トマス・ペイン、トマス・スペンスなど諸説ある。

ページビュー

インターネット上のウェブサイト内のあるページが閲覧された回数のこと。ウェブサイトの人気を測る一つの指標になる。

ペーソス

哀愁。もの悲しい情緒。

ヘクトパスカル

気圧の単位。hPaと表記する。1ヘクトパスカルは100パスカル=1ミリバール(mb)。1960年の国際度量衡総会で国際単位系(SI)における圧力の単位にパスカルが採用されたため、日本では気圧の単位をミリバールからヘクトパスカルに変更。92年からは天気予報でも使われている。台風においては、数字が小さいほど勢力が大きいことを示す。例)中心気圧が950―以下の大型台風が近づいている。

ベクトル

原語はドイツ語で、大きさと向きを持つ量のこと。転じて、物事の向かう方向と勢いのことを指す。例)省庁間の―を比較する。

ヘッジする

ヘッジは生垣、塀の意味。将来起こりうる危険を予測して回避するという意味で使われる。金融関係の用語だったが、現在では広く日常で使用される。

ベネフィット

利益、恩恵。そこから派生し、慈善事業、福利厚生の意味でも使われる。例)この会社の―は充実している。

ベンチマーク

①基準、水準、指標。例)今期の売上げを―として来期の計画を立てる。②投資における商品の収益率や指定銘柄の上がり下がりを評価するための指標。③他社の優れた点を基準に、自社の業務や経営を改善する手法。

ペンディング

保留、先送り、未決定。本来は「宙づり」の意味だが、ビジネスの場面で決定を留保する際、「先延ばし」など前向きではない表現を避けるために使われる。

ポータル

入り口、玄関。

―サイト

インターネットに接続した時に入り口となるヤフーやグーグルなど。

ポートフォリオ

本来は紙ばさみや書類入れ、紙ばさみ式の画集・作品集などの意味だが、近年では預金や株式、債券など投資における金融商品の一覧や組み合わせを指す。例)老後の資産運用のため―の作成を依頼した。

ホームページ

個人や企業のウェブサイトで、最初に表示されるページ(トップページ)を指す言葉だが、ウェブサイト全体の総称としても使われる。HPとも表記する。

ホールディングス

持株会社。他会社(子会社)の株式を多数保有して経営や事業を支配し、グループ全体の経営戦略や事業計画を行なう会社を指す。HDと表記することも。

ポジティブ

積極的、前向き。例)あの人はいつも―だ。写真用語では、肉眼で見たのと同様の色彩、明暗で写っている画像(ポジ)。

ポスト

①郵便差出箱。②地位・役職・持ち場。③別の語の前に付くことで「…以後」「…のあと」の意味になる。

ホスピス

末期がんなど治癒困難な病状の患者とその家族に対して、生活の質を重視したケアを提供する施設。患者を痛みや苦しみから解放する緩和ケアに重点を置き、家族が患者の病気や死別後の生活に適応できるよう支える。緩和ケア病棟ともいう。

ホスピタリティ

心のこもった手厚いもてなし、歓待。

ボタニカル

植物の、植物由来の。

ポッドキャスト

インターネット上で公開されている音楽、ラジオ番組などの音声データを、スマホや携帯型の再生機で聴く仕組み。また、データを自ら配信する方法。米アップル社の造語で、自社製の携帯音楽プレーヤー「iPod」(アイポッド)と、放送(ブロードキャスティング)を組み合わせたもの。

ポテンシャル

潜在能力、可能性、将来性。例)あの人は―が高い。

ボトムアップ

企業などの組織で、上層部が下部からの意見を吸い上げて経営方針を決定する方式。対義語はトップダウン。

ボトルネック

障害、支障。円滑な進行や発展の妨げとなるものや場所。ネックと略されることが多い。例)この製品の―は生産に費用がかさむことだ。

ポピュリズム

大衆主義。本来は大衆の意見を尊重した政治的主張や政治運動の意味だが、批判的に「大衆迎合主義」と訳されることが多い。

ホワイトハッカー

コンピュータやネットワークの防犯上の欠陥を調査したり、悪意による不正侵入を監視する専門技術者。善玉ハッカーともいう。海外ではホワイトハットハッカーという呼称が一般的。対義語はブラックハッカー。