
WEB通販生活編集部の三宅です。
「通販生活」は2026年夏号で300巻を迎えます。
これまで「通販生活」を読んできた人なら、「あの記事には笑った」「本当かどうか確かめたくてつい買っちゃったよ」など、記憶に残っている号があるのでは?
最近読み始めてくださった人なら、カタログ雑誌とは思えない意外な発見があるかもしれません。
ここまで「通販生活」が続いているのは、読んで買い物をしてくれた人のおかげです。
一方で、歴代の編集部員たちが、どうしたら読んでもらえるかを試行錯誤してきました。
300巻というひと区切りを機会に、今までの「通販生活」を一度振り返ってみようと思い、バックナンバーをさかのぼってみました。
改めて読み返すと発見がありましたので、みなさんとも共有できればと思い、一部分を紹介します。
創刊号は電話機特集

通販生活は1982年に創刊されました。表紙は記事最初に載せたものです。そして、大特集はなんと「電話機」です。
ダイヤル式の黒電話はもちろん、プッシュ式の緑電話なんて私は見たこともありません。当時は今のスマホのようなものだったのでしょうね。
電話機のほかにも家具調こたつ、防寒着などの商品や、海外旅行についての読物企画もありました。
82年は海外旅行へ行く人が400万人となり大衆化が始まったころだけに、いち早く企画を立てたに違いありません。
当時の通販生活は48ページの薄い月刊誌で、申し込み用ハガキを見ると郵便番号が3桁しかなく、20代の私には衝撃でした。
91年に季刊誌になり、判型・ページ数が今の「通販生活」に近づきます。
カタログ雑誌とは思えないユニークな企画

あくまでも私の独断と偏見ではありますが、中でも特にユニークな企画をご紹介いたします。
カタログ雑誌と言えば商品の紹介がメインですが、「通販生活」の特長は、商品の紹介が読み物のような切り口で構成されていることです。
まずは、2001年の春号から。消しゴム版画家の故ナンシー関さん、タレントの清水ミチコさん、漫画家の内田春菊さんに登場していただいた「よかったわるかった」です。
この企画では3人が通販生活の商品を実際に見て確かめながら、忖度なしに語り合ってもらいました。
今でも編集部で参考にすることがあるほど部員の支持を集める企画です。
愛用している商品の話はもちろんですが、清水さんが「カタログハウスの製品っていうけど『つくったのお前じゃねえだろ』とつっこみたくなる」とぼやく様子まで掲載されています。
カタログ雑誌であれば、商品についての情報を載せるのが一般的ですが、そんなぼやきまで載っているのでつい笑っちゃうんですよね。
商品の紹介なのに作家の日記が読める

2008年春号の「10日間のお見合い」という企画もインパクトがありました。
「通販生活」の商品には、「使用後返品OK」のものがあります。対象の商品は使ったあとでも「商品到着後14日間は返品」できます。
この企画は、購入者が10日間商品を使い、使用感を日記のように記してもらうことで、どのように商品の価値を吟味していくのかがよくわかる特集になっています。
特に私にとって印象深かったのが、作家の三浦しをんさんとメディカル枕のお見合いでした。
「メディカル枕で寝すぎて、寝ずに仕事をすることになる」というエピソードは、この枕の良さをズバリ言い当てています。
カタログ雑誌で敬愛する三浦さんの文章を読めるだけでなく、メディカル枕の魅力も伝わってくる、読み応えのあるエッセイに感激しました。
「売るもの」に対しての誠実な思いはこんな特集に

ユニークな企画だけでなく、まじめな企画もあります。2003年春号の「売るべきか、売らざるべきか」を読むと、通販生活の「売るものに対する向き合い方」がわかります。
この企画は、編集部の中でも「売るべき派」と「売る必要ない派」に分かれた商品について、双方の主張をそのまま掲載するという体裁を取っていました。
例えば、「バステレビ」というお風呂に取り付ける小型のテレビですが、売るべき派は「見たい番組があるから入浴を早めに切り上げないと...という悩みを解決できる」と主張。
対して売る必要ない派は「入浴のときくらいぼーっとするべきだ」という反論です。
両論を掲載することで、「売れるものは何でも売ろう」という考えではなく、商品を買った人のその後まで考えているんですよね。
とはいえ、結局「売っている」というところに通販生活のしたたかさを感じますね...。
買う人の気持ちを想像することで生まれた特集

2004年春号「どうしてわざわざこの道具をつくったのですか」も、今も参考になる企画です。
この企画は、比較的に競合品が多い商品ジャンルにあえて挑んだ開発者に話を聞いています。
なかでも印象的だった道具が、「ブックサイドオーディオ」。
細長い縦型で、本棚でも机の上でも置けるCDプレイヤーです。この商品は開発者が「CDプレイヤーは横幅が広く、場所を取る」という常識を疑ったことから生まれたそうです。
同じ商品ジャンルのものでも新しい商品が次々と出てくるので、「何が違うのかわからない」ということがありますよね。
そんな中、開発者に話を聞くというのは、読者にとっても商品を選ぶ助けになったのではないかと思います。
通販生活の長い歴史をほんの少しさかのぼってみましたが、いかがでしたでしょうか。
通販生活の沿革はカタログハウスのホームページに掲載しています。
興味がある人はこちらをご覧ください。
なお、このまま年4回のペースで発行し続けると25年後、2051年に400巻を迎えます。それまで「通販生活」が続くよう、読者に楽しんでいただけるものを作っていきますので、これからも「通販生活」をよろしくお願いいたします。