イラスト/辛酸なめ子
第1週
織田裕二の30年ぶりの脇役にも注目ですが、「コメディードラマとお笑いネタを掛け合わせた新感覚ドラマ」というNHKの試みは吉と出るか凶と出るか?
採点表
相田 | 影山 | 田幸 | |
---|---|---|---|
CODE-願いの代償- (読売テレビ) |
![]() |
![]() |
![]() |
シッコウ!!~犬と私と執行官~ (テレ朝) |
![]() |
![]() |
![]() |
ラフな生活のススメ (NHK) |
![]() |
![]() |
![]() |
週末旅の極意 (テレ東) |
![]() |
![]() |
![]() |
初恋、ざらり (テレ東) |
![]() |
![]() |
![]() |
警部補ダイマジン (テレ朝) |
![]() |
![]() |
![]() |
-
絶対見るべき
-
時間があれば
-
んー……
私のイチオシ
-
相田冬二
相田冬二
初恋、ざらり
テレビ東京系 金 24:12~波乱を予感させる善人を、風間俊介が一分の隙もない完璧な演技で全うし、ドキドキさせる。フラットだが、ぎっしり身の詰まった表現で、彼のシーンはとにかく目が離せない。早くも今期MVP決定か?
-
影山貴彦
影山貴彦
シッコウ!!~犬と私と執行官~
テレビ朝日系 火 21:00~視聴者に馴染みの薄い職業をフィーチャーするドラマが近年流行っているが、テーマを通して人間がどう深く描かれるかが成否を分ける。伊藤沙莉&織田裕二が互いに刺激し合うことで、上質の作品に膨らみそうな予感大だ。
-
田幸和歌子
田幸和歌子
初恋、ざらり
テレビ東京系 金 24:12~軽度知的障がいと自閉症を持ち、「普通」に生きたいと思う、劣等感と純粋さを持つ主人公を演じる小野花梨が抜群。坪田文脚本×池田千尋監督×祖父江里奈CPという女性チームが描く女性の生きづらさのリアリティが秀逸。
ひとこと批評
日
「どんな願いも叶うアプリ」を巡るサスペンス
CODE-願いの代償-
読売テレビ・日本テレビ系 22時30分
出演
坂口健太郎、染谷将太、松下奈緒
-
相田
吸引力が足りなすぎ。テンポも持久力もなく、職務に徹する演じ手たちが不憫。
-
影山
緊迫感ある展開に引き込まれたが、「CODE」という謎のアプリに受け手が乗れ切れるか。
-
田幸
ツッコミどころはあるが、ながら見させないハラハラのスピード感は第1話として強い。
火
執行官をテーマにした痛快お仕事コメディ
シッコウ!!~犬と私と執行官~
テレビ朝日系 21時
出演
伊藤沙莉、中島健人(SexyZone)、織田裕二
-
相田
老後の青島みたいな織田裕二は悪くないがダラダラお仕事ドラマ。犬好き主人公像が脆弱。
-
影山
単なるお仕事ドラマに留まらない深みを初回から感じた。伊藤沙莉&織田裕二が光る。
-
田幸
織田裕二のハイテンションに戸惑うが、大森美香脚本×伊藤沙莉×脇役勢には安定感あり。
火
コメディ×お笑いネタの新感覚ドラマ
ラフな生活のススメ
NHK総合 23時
出演
小池栄子、桜井玲香、中川大輔
-
相田
すべてがお笑いのテンションで進行する、異様なセットドラマ。悲哀が爆発する!
-
影山
小池栄子は魅力的だしお笑いもいい。だが30分の尺が妙に長く感じる。演出に難ありか。
-
田幸
実験的番組の試みは面白いが、ドラマとコントが完全に分離しているのはもったいない。
水
結婚10年、夫婦の時間を取り戻す旅
週末旅の極意
テレビ東京系 25時
出演
観月ありさ、吉沢悠
-
相田
観月ありさも、吉沢悠も、まるで別人。ホテルタイアップぬるま湯温泉夫婦旅。
-
影山
タイアップをしっかり取得しての会話劇。悪くない。テレ東らしいニッチを狙っている。
-
田幸
飯テロならぬ旅テロドラマ。綺麗な映像は魅力だが、芝居がかったセリフに少々違和感。
金
軽度知的障害を持つ有紗の初めての恋
初恋、ざらり
テレビ東京系 24時12分
出演
小野花梨、風間俊介
-
相田
風間俊介が、すべてをさらう。精緻な芝居で、現代的かつ困難な主題を軽々乗り越える。
-
影山
難しいテーマを丁寧に描いている点に好感。現実社会に横たわる課題をいかに見せるか。
-
田幸
原作のキャラも空気感も忠実に再現しつつ、綺麗ごとじゃない愛と性が実写により増幅。
金
悪をもって悪を制すダークヒーロー見参
警部補ダイマジン
テレビ朝日系 23時15分
出演
生田斗真、土屋太鳳
-
相田
生田斗真が生田斗真をやり、向井理が向井理をやる。タイプキャストの嵐。陳腐の極み。
-
影山
冒頭から引き込む展開。三池崇史監督の世界観がどう拡がるか。刺激維持がポイント。
-
田幸
ダークヒーローモノかと思いきや、秒でバレて逆に利用される展開は新鮮。向井理が美。
採点担当

相田冬二

影山貴彦

田幸和歌子
-
相田冬二
あいだ・とうじ●雑誌、ネット、劇場用パンフレットなどで執筆中。著書に「作家主義 レオス・カラックス アートシアター時代1988×2022」(A PEOPLE)「さよならくちびる」(徳間文庫)など。
相田冬二さんのコラム一覧 -
影山貴彦
かげやま・たかひこ●同志社女子大学メディア創造学科教授/コラムニスト。元毎日放送(MBS)プロデューサー。専門は放送を中心としたメディア研究。著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」「テレビのゆくえ」「おっさん力」など。
影山貴彦さんのコラム一覧 -
田幸和歌子
たこう・わかこ●出版社、広告制作会社勤務を経てフリーランスのライターに。著書に『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)や、共著に『脚本家・野木亜紀子の時代』(blueprint)など。
田幸和歌子さんのコラム一覧