イラスト/辛酸なめ子
第4週
最終週は、ちょっとさびしめの2本ですが、クドカンの最新作が満を持しての登場。二階堂ふみと韓国の人気俳優チェ・ジョンヒョプ主演のもう1作も、当然期待しちゃいます!
採点表
相田 | 影山 | 田幸 | |
---|---|---|---|
Eye Love You (TBS) | |||
不適切にもほどがある! (TBS) |
- 絶対見るべき
- 時間があれば
- んー……
ひとこと批評
火
心の声が聞こえる主人公と年下韓国人男性の恋模様
Eye Love You
TBS 22時
出演
二階堂ふみ、チェ・ジョンヒョプ、中川大志
-
相田
トッピング盛り沢山でもヘルシーなオーガニック系。絶滅危惧種とは恋愛ドラマの暗喩? -
影山
韓ドラの勢いに乗じたテイストながら、意外に?ハマる可能性も。癒し系ドラマの感。 -
田幸
心の声が読める主人公が、異言語ゆえに読み取れない設定の妙。チェジョンヒョプが◎。
金
昭和のダメおやじが令和にタイムスリップ!!
不適切にもほどがある!
TBS 22時
出演
阿部サダヲ、仲里依紗、磯村勇斗
-
相田
クドカンの本気に唸る。キャリアとセンスを総動員して問題提起×現代批評の殴り込み! -
影山
クドカンワールドに今後もどっぷり浸れるか。コンセプトの面白さは群を抜いている。 -
田幸
昭和と令和の対立をトンチキミュージカルが融和する、笑い満載の客を選ぶ珍味ドラマ。
2024冬ドラマ
「1話だけ観て」総評
-
相田冬二相田冬二
いよいよ高齢者向けに舵を切った連ドラ。
いよいよ連ドラは高齢者向けに舵を切った。医療ものやファンタジー系は、かつてのテレビ時代劇と同じ安定路線。「不適切にもほどがある!」が俄然、気を吐く。ジャンルレスなチャンプルー。どう決着つけるのか。ドキドキ。
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影山貴彦影山貴彦
小粒作品が目立つなか成長が期待できる2作。
今期は小粒な作品が目立つものの、「不適切にも~」と「おっパン!」を推したい。いずれも「ギャップ」「社会の変化」「コンプライアンス」を攻めた形で描いている。今の時代が透ける秀作に成長するか。
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田幸和歌子田幸和歌子
エンタメ界の問題が登場する偶然の怖さと面白さ。
価値観をアップデートできない人々の問題がエンタメ界で噴出した今、価値観のアップデートを迫られる「おっパン」「不適切~」が登場する偶然の怖さと面白さ。一方、「春になったら」は年を重ねるほどに楽しめる作品。
採点担当
相田冬二
影山貴彦
田幸和歌子
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相田冬二
あいだ・とうじ●映画批評家。雑誌、ネット、劇場用パンフレットなどで執筆中。zoomトークイベント「相田冬二、映画×俳優を語る。」は通算220回を突破。2023年は、『町中華の宝石 きくらげたまご』(東京ニュース通信社)のメインライター、行定勲『映画女優(ヒロイン)のつくり方』(幻冬舎)の取材・構成を務めた。2024年は2冊の著作を刊行。
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影山貴彦
かげやま・たかひこ●同志社女子大学メディア創造学科教授・コラムニスト。元毎日放送(МBS)プロデューサー。専門は放送を中心としたメディア研究。朝日放送(ABC)ラジオ番組審議会委員長、ギャラクシー賞テレビ部門委員、日本笑い学会理事。著書に『テレビドラマでわかる平成社会風俗史』(じっぴコンパクト新書)『テレビのゆくえ』(世界思想社)など。
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田幸和歌子
たこう・わかこ●ライター。出版社、広告制作会社勤務を経てフリーランスのライターに。雑誌、ウェブ媒体等で俳優やタレントなどのインタビューを手掛け、ドラマコラムを様々な媒体で執筆中。著書に『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)、『脚本家・野木亜紀子の時代』(blueprint、共著)など。
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