大人たちの戦争で満足に治療を受けられない子どもたちに1口2,000円のカンパを。

「ドイツ国際平和村」は、自国で十分な治療を受けられない子どもたちをドイツに連れてきて治療し、
治ったら母国へ帰す「援助飛行」という活動を50年にわたり続けています。

カンパのお申し込み



(右)原因不明の骨髄炎を発症したワジアアハマッド君(4歳)
渡独後に直行した病院で肺、骨、皮膚に結核が見つかる。
(左)骨折が適切に処理されず左足が変形してしまったアジズラーマン君(9歳)
左下肢を骨折したが、急性の炎症は起こしておらず治療経過は良好。
下肢に埋め込まれているプレートの除去手術を2020年8月に受ける予定。

今年2月、アフガニスタンから
55人の子どもたちがやって来ました。

トーマス・ヤコブス(ドイツ国際平和村代表)

人道援助団体「ドイツ国際平和村」は、自国で十分な治療が受けられない子どもたちをドイツに連れてきて治療し、治ったら母国へ帰す「援助飛行」という活動を続けています。これまで何度もご登場いただいた平和村代表のトーマス・ヤコブスさん(64歳)が今年6月末をもって代表を退任することになりました。トーマスさんが平和村の現状を報告します。

トーマス・ヤコブスさん

 通販生活の読者の皆さん、いつも平和村をご支援くださりありがとうございます。私事になりますが、2009年から務めてきた代表の職を、6月末をもって退任します。そろそろ後進に道を譲り、今後は一スタッフとして平和村に関わっていきたいと思います。

 今年2月、アフガニスタンから55人の子どもたちが平和村にやって来ました。血行性骨髄炎と見受けられる子が37人と最も多く、他には火傷や泌尿器系の病気、それから金属プレートを取り除くために再びドイツに来た子どもたちです。

 17年5月にテロで破壊されたアフガニスタンのドイツ大使館は現在も閉鎖中です。そのため今回も、18年8月の援助飛行と同様に隣国のドイツ大使館で子どもたちのビザを申請しました。アフガニスタンのドイツ大使館の復旧は見通せず、隣国のドイツ大使館が今後もビザ申請を受けてくれるのかも分かりません。

 アフガニスタンの子どもたちをドイツに連れてくることに困難は伴いますが、支援を継続してきたことで現地の親たちが信頼を寄せてくれています。現地での面会は首都カブールで行ないますが、今回、カブールから180キロ離れた村から、重症の骨髄炎の息子を背負って三日三晩かけて面会に来たお父さんがいました。
何としてでも我が子をドイツで治療させたいと願っていたのですね。その子(8歳)はドイツに到着後すぐに病院に直行し、現在までに3回の手術を受けています。

(右)骨髄炎で右腕が動かないザキラちゃん(9歳)
渡独後、腐骨片の除去や固定器具の装着など2回の手術を受ける。
ほぼ毎日、右肩、右ひじ、指を中心にリハビリに取り組んでいる。
(左)爆弾の破片が右足と腹部に残るアムルラ君(9歳)
爆弾の被害を受けた際の処置が適切でなく骨髄炎を発症。
渡独直後はホームシックでよく泣いていたが今は年下の子の面倒をみるように。

無償治療をしてくれる協力病院が1年間で21ヵ所減少。

 これまでも読者の皆さんにお伝えしてきましたが、平和村は資金面でいくつかの課題に直面しています。無償で治療をしてくださる「協力病院」の減少もその大きな一つです。17年には155ヵ所あった協力病院が18年は134ヵ所に減りました。病院の財政状況が厳しいことなどが理由です。また、以前は全ての病院で無償で治療を受けられましたが、渡独後の検査で複雑な症状が見つかって協力病院以外で治療を受けなければならない場合も生じ、14年から治療費の一部を平和村が負担しています。18年は約9万5500ユーロ(約1175万円、1ユーロ=123円換算)でしたが、こうした出費は今後も増えるでしょう。

 子どもたちの入院が遅れる傾向もあります。それは、帰国が遅れるということで、治療を必要とするその他の子どもを連れて来られない悪循環につながります。
こうした状況を打開するために、平和村内に手術室を設置することにしたのですが、古い建物の解体が終わり、ようやくこの7月から建設に入ります。建設費は約250万ユーロ(約3億円)で、そのうちの約100万ユーロはドイツ国内から数件、支援のお申し出を受けましたが、残りについては未定です。

 また、ドイツ大使館閉鎖の影響で援助飛行に関わる予定外の出費があります。子どもたちのビザ発給が可能かどうか判明するのが遅くなり、発給可能と分かった時点ではチャーター便の選択肢が少なく、高額なものになってしまいました。これにインドでのビザ申請のためのスタッフの移動・宿泊費などを加えると、約4万ユーロ(490万円)の追加負担となりました。

 さらに、食費や光熱費など平和村を運営するための経費も年々上昇。子ども1人当たりに1日にかかる費用は、10年は約50ユーロ(約6000円)でしたが、18年は約65ユーロ(約8000円)になりました。

ビルギット・シュティフターさん ケビン・ダールブルフさん

 こうした課題を、私の後任であるケビン・ダールブルフ(38歳)とビルギット・シュティフター(49歳)の2人の共同代表が中心となって乗り越えていかなくてはなりません。

 ケビンは2000年8月から平和村の活動に関わり、2010年から副代表を務めています。彼は援助飛行に同行し、現地で親子との面会も担当してきました。ビルギットは2000年1月から平和村の職員となり、人事や海外プロジェクトなどに携わってきました。2人とも日本が好きで、ケビンは禅の庭に興味があり、ビルギットはお寿司が大好きだそうです。

 長年支援してくださる通販生活読者の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。金銭のご支援だけでなく、「平和を築くために変化を起こさなければ」という気持ちを共に持ち、協力し合えることに感謝しています。どうか引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。

アフガニスタンに無事帰国できました

地雷の破片で右足を損傷したハミドゥラ君(10歳)

爆発した地雷の破片で右下肢全体を損傷。右足指への骨の移植などドイツでは7回の手術を受けた。

重度の骨髄炎で右足が腫れあがったバークトゥ君(5歳)

骨髄炎で膿がたまり、右足は足首まで腫れあがっていた。リハビリに一生懸命取り組む忍耐強い子だった。

本誌読者からのカンパは、ドイツ平和村の活動の大きな支えになっています。

2019年春号でカンパ(お年玉)を読者にお願いしたところ、3764万2382円(1万4344件)お寄せいただきました(5月31日現在)。繰越金を含めた4700万円をドイツ平和村に送金することができました。これまでの読者カンパの総額は下記のとおりです。引き続きご支援をお願いいたします。

19年5月31日までの総カンパ数

募金総額 730,782,453円
総件数 310,550件
支払い総額 730,171,463円
残高 610,990円

構成/編集部 写真提供/ドイツ国際平和村