夏井先生のプロフィール
夏井いつき◎1957年(昭和32年)生まれ。
中学校国語教諭を経て、俳人へ転身。俳句集団「いつき組」組長。
2015年初代「俳都松山大使」に就任。『夏井いつきの超カンタン!俳句塾』(世界文化社)等著書多数。
6月の審査結果発表
兼題「向日葵」
「天」「地」「人」「佳作」それぞれの入選作品を発表します。
多産系の向日葵たちが立ちあがる
中原久遠
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夏井いつき先生より
「多産系」の一語で、太い腰と健康的な笑顔を持ったイタリア人のお母さんを想像したものですから、中7「向日葵たち」という擬人化が気持ちよく飛び込んできました。
「向日葵」の芯にはびっしりと種が犇めいています。一本の「向日葵」に育つ種の数。「たち」の一語によって広がる向日葵畑。「多産系の向日葵たち」という詩語は、圧倒的に豊かで明るい光景を読者の眼前に立ち上げます。太陽の恵みと大地の熱によって種は熟していきます。「多産系の向日葵たち」をさらに力強くしているのが、下五「立ちあがる」という複合動詞。むくむくと、めりめりと育っていく「向日葵たち」の生きる力が眩しく逞しい作品です。
向日葵や褌干した山頭火
ぐずみ
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「向日葵や」の黄色から、カットが替わったとたんに出現する「褌」の白。それを干しているのは放浪の俳人「山頭火」。久々の宿での洗濯か、はたまた川原の野宿か。何日ぶりに洗う褌でしょうか。
向日葵に沿ひたる機動隊の列
可笑式
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「向日葵」の列に沿っているのは「機動隊の列」。並んだ盾も見えてきます。デモ隊か、右翼の街宣車か、海外からの賓客か。無機質無表情な「機動隊」と「向日葵」の色彩的対比も確かな作品。
必ずっていつよひまわり強すぎる
野胡のこ
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言い訳する時ついつい「必ず」と言ってしまうことがあります。「必ずっていつよ」は声となって出た反論か、心の中に飲み込んだ言葉か。「ひまわり強すぎる」の呟きが、眩しく切ない一句です。
向日葵や尋問されるよな日差
野地垂木
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ジリジリと痛いように照りつける太陽。「尋問される」という負の感情と「尋問されるよな日差」という比喩に実感があります。「向日葵」も上からこちらを睨み付けているような咲きっぷりです。
向日葵の空裂けし音ティンパニー
サイコロピエロ七変化
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「ティンパニー」の音を「空裂けし音」と比喩した点に詩的リアリティがあります。ただの空ではなく「向日葵の空」がいいですね。「向日葵」の黄色と背後の青空とのコントラストが実に鮮やか。
向日葵や収骨したる喉仏きなこもち
向日葵や今日の日直田中君きなこもち
ひまわりや最初につかまる鬼ごっこじゃすみん
向日葵を防波堤とす発電所じゃすみん
向日葵やエイトビートに生えて来るすりいぴい
向日葵の見る向日葵の後頭部すりいぴい
向日葵や実は孤独な雄ライオンにゃん
向日葵や犬も娘も見つからぬにゃん
ひまはりや星のこぼるる休耕田葦たかし
向日葵や海から暮れてゆく神戸葦たかし
向日葵やゆがんだことばでてしまう或人
置き去りの靴や一面の向日葵或人
向日葵に見張られてゐる隠れんぼ伊予吟会宵嵐
向日葵やなにか発電できさうな伊予吟会宵嵐
父のなき家族写真は向日葵と一斤染乃
写真みな父似や兄と吾と向日葵と一斤染乃
金の卵らの見し東京の向日葵歌鈴
向日葵の裏はかすかに月光の香歌鈴
閉鎖病棟向日葵の中庭だけ空樫の木
生は短し向日葵の種渦巻きて樫の木
土曜日のひまはり小児科の小庭久我恒子
向日葵や女は女を見定めて久我恒子
ひまはりひまはりああ花がまはりだす玉木たまね
向日葵の伸びて縮小する私玉木たまね
放課後の佐渡は鮮やか日輪草綱長井春一
海のみぞ見ゆる学舎の向日葵は綱長井春一
向日葵や雨の日は死にたくなるよ香野さとみ
向日葵もあの子も先生もきらい香野さとみ
向日葵の迷路に星の降り注ぐ彩楓
嫁欲しと百の向日葵咲かせたり彩楓
向日葵を夜に揺すれば星の音ぐ
太陽の錆落ちてひまわりひまわりぐ
終点は向日葵つまの隠し事七瀬ゆきこ
向日葵の一本我を見てくれぬ七瀬ゆきこ
ひまわりに分けいる山頭火かもしれぬ松廣李子
向日葵にロキソニン錠忘れきし松廣李子
トライアスロンゴールひまわり咲くところ晴好雨独
乳飲み子の腕より太し向日葵は晴好雨独
幾千の向日葵が見る陽は一つ青海也緒
ひまわりの影からひまわり見上げけり青海也緒
向日葵や赤本に挿すC判定大小田忍
画布なき部屋ひじかけ椅子に置くひまわり大小田忍
なるほど向日葵を使うトリックか登るひと
空、向日葵、そのほか何も許されず登るひと
割勘の二人の背すじ向日葵立つ奈良素数
向日葵やこんにちはではさやうなら奈良素数
ひまはりや拾つた猫の事切れて猫愛すクリーム
向日葵や朝はぐるぐる肩回す猫愛すクリーム
向日葵や淋しきはその強さなり播磨陽子
授業飛び出す向日葵に会いに行く播磨陽子
向日葵の一つはキュクロプスの眼ぞ比々き
向日葵のやうに明るく騙される比々き
五十二本の向日葵むすぶ紐は青豊田すばる
ひまわりをふる空をまぜかえすように豊田すばる
向日葵の裏は真っ赤な嘘だった椋本望生
ひまわりの微弱電流発火して椋本望生
向日葵や下校はジグザグジグザグ葉るみ
向日葵や紙をはみ出る空と風葉るみ
向日葵やバイクに乗って和尚さま朶美子
ゴーギャンもモネも向日葵描きました朶美子
収監を待つ向日葵の正午かな可笑式
ひまわりは子守唄など歌わぬがサイコロピエロ七変化
排ガスのときおり揺らす大向日葵内本惠美子
向日葵に嘗め尽くされて日の細る中原久遠
向日葵や陽に片想ひ片想ひ28あずきち
向日葵の前へ倣えは兵馬俑ANGEL
向日葵やフルスイングに軋む骨あいだほ
種孕み向日葵ゆがむまだ歪むあいむ李景
向日葵やらぽぽらぽぽと汽車がゆくあつちやん
雷の子を隠す向日葵の群れあまぐり
向日葵やわははと笑ふ母でゐんあまぶー
向日葵の炎の顔を見上ぐなりうい
向日葵の言ったとおりに土地売られうさぎまんじゅう
向日葵や肩のインコと種子を待つオカメインコ
向日葵の朽ちて死人と交信すおくにち木実
向日葵や後ろの正面はだあれかつたろー。
向日葵や振られ振られてあけらかんかぬまっこ
我が道を行く向日葵や北を向くかもめ
墓標ともなる向日葵の輝けるかよ
向日葵や翠の雫弾く朝くま鶉
ピンボケの君焦点は向日葵にくりでん
向日葵の密林高し天青しくるみだんご
ひまわりや埋む兵士の話す声けい子
ひまわりはおてんと様のめしつかいここな
向日葵の中に見つけし天邪鬼こぼれ花
向日葵の杖の一振り星一つさきのすけ
向日葵の爆発してる狭き庭さくやこのはな
向日葵やさみしい黄色もあるのですさとち
陽光かき分けて向日葵の迷路しかもり
秘密基地はかき分けた向日葵の先ジュミー
きみを見つめ見つめ見つめひまわりにすーぱーまみこ
向日葵や遠くに雨の匂いしてすみ
熱に溶け墜つイカロスも向日葵もターシェンカ
向日葵やおでこにしずくおちてきたちま(4さい)
本気出せば向日葵は空背負えるかちゃうりん
向日葵や洗濯物はからっからてまり
ひまはりの海に潜きて豚となるとしなり
向日葵や地雷撤去の募金箱としまる
向日葵千本全校生十人とものこゆめ
磔刑の列ヒマワリ叛乱軍ぬらりひょん
向日葵に雨つぶひとつ宙の青ねがみともみ
向日葵や潮の香ほのと停留所のど飴
ヒロシマの夏ひまわりの首折りにけりのりぞう
向日葵は天を私は土を聞くはまのはの
向日葵や蒼天に立つ観覧車はるかん
向日葵やニッカポッカの巻くタオルヒカリゴケ
向日葵や圃場実習始まれりひでやん
向日葵の花の高さに子を掲ぐひとみうさぎ
日輪草空へ切り抜く影を濃くふじこ
哄笑の向日葵よるは煮詰まりぬぼたんのむら
向日葵のつぼみに黄色い渦生るポリ
ひまわり畑を撫でる座間の飛影まつぽっくり
登校日のひとり項垂れて向日葵まどん
つまさき立ち同じになったよひまわりにまめとかめ
心臓に飛び込む向日葵の黄色ミセウ愛
花首を切られひまはり干されゐるみなと
天職は向日葵といふ登校日みやこまる
向日葵や明日を受信する刹那みやこわすれ
向日葵やじょうずにむけたゆでたまごむらさき(6さい)
向日葵や三度目まわす洗濯機ももたもも
目的地は太陽ですと向日葵はゆうほ
向日葵や強くないから甘えないゆすらご
ひまわりと朗らか比べ背比べラーラ
向日葵や弁当箱の卵焼愛燦燦
向日葵や列車で越ゆる県境穐山やよい
向日葵の花粉甘しと子らの言ふ綾夏
ここだくも向日葵畑のうろんな目杏と優
向日葵を焼べる縄文土器は燃ゆ伊介
向日葵の迷路にゴッホ迷ひけり伊藤順女
向日葵や盲導犬の募金箱井原千恵理
向日葵の群れ流れるヘンリーマンシーニ井上早苗
ひまわりや黄色くなくて良いですか雨音
向日葵にざわざわ行く手阻まれし園田みゆき
車庫入れで気付く今年の向日葵か遠藤百合
反抗期続いてをりぬ日輪草塩沢桂子
ヒマワリに食いつかれそう午後一時佳枝
逆上がりする度躍る日輪草加藤哲
ボンネットバス向日葵むせる砂けむり加藤俊子
成層圏のはずれ向日葵ひとつ加裕子
真つ直ぐに重なり合はず向日葵は花節湖
向日葵の種で絵日記終はりけり花南天
向日葵が好きと言う子を好きだった海野しりとり
姨捨の夜ひまわりと目が合ひて灰田兵庫
向日葵や君はスカート上げすぎて笠原理香
向日葵や校舎の蔭に譜面台葛谷猫日和
ひまわりの種ガジガジと怒り喰む岸本元世
向日葵へ頰孕ませてサクスホン輝久
涙目で見ても向日葵変わりなし亀山逸子
向日葵の収まるカーブミラーかな菊池洋勝
警戒心強める夕暮れの向日葵吉田好大
向日葵や寝違えて首傾ぐ朝宮坂変哲
向日葵や白木の箱に石ひとつ宮部里美
火の国や向日葵の列礫散らす居升典子
向日葵を振る病棟の窓の下銀長だぬき
向日葵や再びの巡礼の壁桑島幹
向日葵の蕊かき分けて潜むあり薫子
向日葵の数だけ地球あたたかい古都ぎんう
太陽へ向日葵の顔預け申す光子
うつむいた向日葵優し吾子泣く夜江川月丸
向日葵の青き翳りに安らぎぬ溝口トポル
向日葵の迷路陽射しが通り過ぎ綱島鈴枝
向日葵の肩に連なる青き峰香子
青空を向日葵越しに覗きけり高橋寅次
向日葵や托鉢僧の声深し高田洋子
ひまわりと孤食の宴や白ワイン鴻毛
朽ち折れし大向日葵や校了す克巳
向日葵やばあちゃんだつて夢を見る根本葉音
院号の戦病死者よ向日葵よ佐藤儒艮
向日葵を殴り折りたい夜がある佐藤千枝
路地に気配ありひぐるまの凝視佐藤比古太
向日葵やハローワークの長き列砂山恵子
向日葵は太陽の他も見たいはず座敷わらしなつき(6才)
籠盛の卵不揃ひ日輪草斎乃雪
向きあつて向日葵ひとり我ひとり在芽里子
向日葵の茎たおしゆく足白し榊昭広
ひまわりの迷路に君をおきざりに桜姫5
向日葵はすべての青を従えて三浦ごまこ
白日の兵馬俑ひまわり畑三茶
向日葵の後頭部に声かけられず山内彩月
向日葵や夏目雅子の白い傘山本ふじ子
ラケットのイニシャル褪せ十二の向日葵四十雀
向日葵を入れてやりたい影法師志貴子
退職の帰路にひまわり求めたり篠崎幸惠
向日葵の頭重くて今朝折れた篠崎彰
ファンファーレ鳴つて向日葵整列す若井柳児
整列は嫌い向日葵にはなれぬ宗澤美子
向日葵の雨に煙るや比叡山秋水
真昼間の向日葵畑の昏さかな春野いちご
ひまわりは元気過ぎると母は言う純子
向日葵やデイサービスの送迎車小市
向日葵のなかに銀河の螺旋かな小川めぐる
うつむいたひまわり明日は向日葵に小池玲子
美術部が囲む一輪の向日葵小野田達仁
ひまわりや都会の夜の公衆電話松浦苳
向日葵や潜伏キリシタンの街松山帖句
向日葵や街は何処に行つたのか城内幸江
新宅のサッカーボールと向日葵と森田祥子
交番の向日葵へ子ら敬礼す真宮マミ
向日葵や詩人になれぬことを知る真壁正江
向日葵や地主の吾に直談判真野悠
向日葵の高さ遠くの子を思ふ雛まつり
向日葵やみなし仮設の窓狭き雛鍔
此の国にデモする権利日輪草西川由野
向日葵や夕陽呑み込み眠られず青柳ふみ子
向日葵の頸斬り落とし朝の墓地石山俊道
向日葵や嫌なことから目を逸らす石川功也
すれ違う向日葵我と同じ丈石川和子
家もなく瓦礫もなく立つ向日葵千川小舟
向日葵の枯れで火星めく畑土川瀬八弛
向日葵の庭に礼奏ノクターン川端孝子
向日葵の中にもさぼる奴の居り曽我真理子
向日葵の波が生み出す熱波かな走流
向日葵は自信過剰が鼻につく増田典子
向日葵で打たれし痕のかなり青多事
すずめ乗るひまわり少し揺れている大蚊里伊織
ひまわりがいい氷の星で咲くのなら大久保響子
もういーかい向日葵畑もういーよ大山小袖
富士からの風燦燦と向日葵へ大槻税悦
美しき人美しき向日葵振り返る第2まる安のテン
向日葵に寝相見らるる昼下がり知足
向日葵の満開だった敗戦日池田功
向日葵や二十一週目の堕胎竹伍
向日葵やパエトンの馬車かける空中岡秀次
ひまわりや前歯ぬけたる風通し中山月波
僕の事ひまわり君はどう思う中山清充
向日葵を友の棺の隅に置く中神主税
向日葵や「除染」「除染」といまもなほ中西柚子
眠りなさい二十五時の小向日葵宙のふう
向日葵や一日長き祖母の家田村朋子
向日葵が確信したる地動説田村利平
ひまわりの坂道駆ける僕の海田畑尚美
黄昏やひまわりの種こぼれ落つ渡邉いろは
帰路の背に打ち掛かる向日葵の朱渡邉一輝
写生する子等の向日葵目鼻あり渡邉竹庵
向日葵やまっすぐと描くこころ文字都乃あざみ
美少年見てより向日葵の赤し土井探花
向日葵の中心点を求めたる土屋虹魚
向日葵や無差別焼夷弾投下冬のおこじょ
向日葵や免許返して墓買いて桃猫雪子
向日葵や美化活動の感謝状徳
ひまわりにそっと触れてる杖白し惇壹
向日葵の火山湖岸を軋ませり内藤羊皐
向日葵や靴箱に置くどろ団子波の音
向日葵や友の骨上げ骨太し白米
ひまはりや下校の児等の九九二段八幡風花
向日葵やぼさぼさと種啄ばまれ八木実
向日葵畑イカロスの翼堕つ飯村祐知子
ひまわりや今日も暇だねお父さん小林三茶
ばったりと向日葵に逢う異国かな彼方ひらく
向日葵やラヂオの訃報無き朝比良山
迷宮にある向日葵の空四角柊月子
向日葵や四の五の言わず頭垂れ柊の花
向日葵やギプスの取れし吾子の腕姫山りんご
姫向日葵活けて獅子座の誕生日百合乃
向日葵や出戻れる初恋の人百草千樹
向日葵と黙祷する正午浜けい
向日葵や応援団の長き旗富山の露玉
向日葵や延長戦の終わりたる武井禎子
向日葵や土埃上げホームイン武樹
向日葵の種の隙間の宇宙かな腹胃壮
向日葵や右へならへの右の人文月さな女
向日葵や死産の子牛乾きゆく北野きのこ
昨日より今日の向日葵へおはよう牧野敏信
向日葵や犬の睫毛の影長く本上聖子
ひまわりになる非番の日のおまわりさん凡鑽
爆心地に七十余年日車草摩周
風を切る大向日葵とフラフープ磨湧
向日葵の根はマントルの熱さ知る麻衣
うなだれるひと向日葵の実ること抹茶金魚
向日葵と肩組みジョッキ傾けり蓑田和明
ひまわりというふだかくすひまわりよ明惟久里
向日葵やラジオからザ・ビーチ・ボーイズ明田句仁子
ママ友はいない向日葵ひしめきぬ木村摩耶
向日葵を眺むるならば後ろから野ねずみ
向日葵や詩を残したる堀辰雄野中泰風
生徒より向日葵多き赴任校有瀬こうこ
枯向日葵鉄路の錆のごと赤し有本仁政
校庭の枯れた向日葵あのこ待つ湧津雅子
向日葵の群れて麒麟を誘ひ込む由づる
タクト見る向日葵畑合唱団遊
向日葵の太陽を追ふこともせず葉月けゐ
向日葵や全花全弾発射せよ葉子
向日葵や揃ひのリボンそよがせて立川六珈
向日葵や病室の光集めたる琉璃
向日葵やへ理屈ばかり言いやるな鈴木喜隆
向日葵や女優のように振り向いて鈴木麗門
ランディング迫る向日葵畑かな鈴木眞嘉
肩車され向日葵に「御機嫌よう」蝋梅とちる
向日葵や一等歩兵の墓碑を越ゆ鷲尾さゆり
向日葵や爪先立ちのエトワール巫女
頭垂れ向日葵は子を産み落とす櫻井弘子
ガードレール一直線に向日葵へ洒落神戸
向日葵や焼き立てパン屋の曲がり角瀟白
英字紙をまとい異国の向日葵よ齋藤典子
向日葵や背を超す頃に落ちた恋芍薬
向日葵や髪切りすぎて拗ねてをり蓼科川奈
向日葵や車窓はじきに海となる邯鄲
外つ国の向日葵の地に生きる女さだとみゆみこ
向日葵と空と風力発電とせぴあちょこ
向日葵やうさぎ当番登校日下町おたま
向日葵のうつむき加減勤め終ふ宮本敏夫
向日葵や洋品店の更地なり山田洋子
切迫早産折り鶴ひとつ咲く向日葵真優航千の母
見はるかす向日葵の野の白骨や酔進
アンダルシア向日葵の丘白き道赤寝子
ひまわりの迷路子の声かん高し沢田朱里
百万本の向日葵さんざめく星藤田真純
向日葵もB29を見ていたり楢山孝明
チャイム鳴る庁舎前ひまわりの列梅里 和代
向日葵のくすくす笑いに止まる午後白蘭
向日葵とアンダルシアの朱き城飯島康司
兄を呼ぶ向日葵の丘テオの声片岡佐知子
走っても走っても向日葵やアンダルシア門未知子
向日葵や駆けゆく泥のユニフォーム野ばら
外つ国で生きるわが娘よ向日葵よコノヨハマボロシ
人待ちか藪突き破り弧向日葵シニアモモ
陽を背負うひまわり孫の背と同じ宮崎フミ
曇る空肩を落としてヒマワリ原田
向日葵や伸びろ突きぬけ孫誕生鹿嶌純子
向日葵の背にはあと1、2年かな上野眞理
虫の脚向日葵の茎毛むくじゃら痩女
向日葵の汗もかかずに真昼に立つ都忘れ
向日葵と顔の大きさ比べけり藤川哲三
向日葵や常に笑顔の義母の癖福良ちどり
クッキー用ひまわり植える妹夜川静夜
向日葵や実を持ちすぎてうなだれて007
いじめっ子の笑顔のような大向日葵24516
熱帯びるヒマワリの陰眠るネコKAYOCO
夜道行き見守つている向日葵よあかり
群れ咲くも一人の矜持向日葵はあきこ
向日葵の心の闇や陽に背くあつむら恵女
遠き日の向日葵の種包み紙いいむらすず
向日葵が首かしげ子と語りをりイカロス
向日葵は悩み煩い忘れさすいしがき
忘れない向日葵包む魂魄碑いそむらまさお
向日葵に全開となるブラインドいち瑠
這えば立て立てば向日葵ママだっこいっちゃん
向日葵や子を抱く母の靴響くいろり「山口久美江」
頭もたげ向日葵に吾子こんにちはうなちゃん
ひまわりや子の背伸びしてオッハヨーうみの海月
辻に立つ向日葵われに法を説くおざきさちよ
向日葵や女児かたまりて下校路おぼろ月
向日葵の熱き姿に見ゆるゴッホおんちゃん。
雲を見よと勉強嫌いにひまわりがカオス
枯れ向日葵なをも魂失わずかっちゃん
向日葵や頭を垂れて君はどこカメちゃん
妹は向日葵も一度会いたしかわせみ
向日葵や執着解けてこころ清むきよいこ
向日葵畑麦わら帽子見え隠れグランパ
向日葵に解けるは熱か思い出かぐりぐり
向日葵や群れるを嫌う奴もいてケンG
背を向けて交信中の向日葵よこすみ
休耕田せめても咲けよ向日葵よことこ
陽を浴びてブライトイエローの向日葵ゴンタ
カンバスに咲く向日葵かゴッホ知るサイコ
濡れ広がる背中に風向日葵かなさがの
病室の向日葵外へ向ひたるさとう菓子
見送るよあの向日葵の角までねさらさ
向日葵にお辞儀していた祖母のせなシリウス
ひまわり群(ぐん)人の群(むれ)たる青の下すずくら
泣いている摩文仁の丘の向日葵がすっきり
風そよぎ向日葵の陰君を抱くすなふ
彼捜す向日葵畑陽は暮れてスリット
敗戦をひまわりに告げ若き母せつよ
伯母逝きて枯れる向日葵もう忌明けたかし
鎮魂歌唄う向日葵背すじ伸びたかまま
ひまわり畑抜けてビールの飛行船たなかとまと
テーブルのミニひまわりのモーニングたんぽぽ
苦戦する宿題ひまわりのエールつちのこ
向日葵や見つけてほしいかくれんぼときこ
向日葵や耳無き画人胸を撃ちとよかわ
向日葵に背向け泣く子のユニフォームなおこ
病窓より見えし向日葵強く励ませりナタリー
陰日向なしヒマワリの畑にはななみ
向日葵にこっち向いてと無理をいいなをこ
向日葵の迷路の帽子見え隠れなんじゃもんじゃ
刈られゆく日輪草の影遥かねこまねき
命永久につなぐ向日葵頭垂るのっこ
向日葵を幼な子描き笑ふ顔の菊
青を突く向日葵の黄と芯の黒パシフィッコ
三本の向日葵の待つ帰省かなはちべえ
ひまわりや手をふる児らの車窓よりひかるこ
日に背く向日葵ひとつ昼餉時ひふみ
一本の路地の向日葵ギラギラとヘッドホン
子らの見守り向日葵と交替すほしの有紀
はしゃぐ声遠く近くにひまわり畑ポンタ
ひまわりの闇に君らの秘密基地まち眞知子
向日葵や俯き我と何語るまどれーぬ
帽子より高きひまわり何処眺むマドレーヌカフェ
向日葵や十三回忌きみも老ゆまりも
ひまわりの顔向く先は教習所みかち
ひまわりの母老いて孫見上げるみさき
ひまわりと背くらべしてるおとこのこやったん
向日葵の丈も揃うてかくれんぼやまちゃん
向日葵の迷路へ誘う風の道ゆづ
ひまわりに似て起きぬけの子の笑顔より子
ひまわりやスマホで出せぬ色眩しラムネ
掻き分けるひまわり畑仄暗しリライフ
おひさまの種たかく抱くひまわりやりんご
向日葵と背比べしたあの遠い夏りんごあめ
向日葵の明るさ重し童の訃れんし
被災地や光漲るひまわり群亜紀女
向日葵の束抱く青年の歯白し亜美子
向日葵のそよぎて眩し心燃え愛子
向日葵を花束にして卒演へ安達晴己
手をつなぎ見上げた向日葵祖母の家伊藤悦子
たおれくる姫向日葵のあはれなり伊藤節子
ひまわりの朝礼のよう並び立つ伊藤芳雄
たけくらべ爪立つ子らと向日葵と遺跡納期
ざわめいて向日葵ゆする隠れん坊井村澄子
軒先で空を見上げる向日葵と稲垣由貴
向日葵は恋の化身よ君知るや影山治子
ロートルにも活を入れしや向日葵や永井基美
向日葵や種を取られて蜂の巣に縁恵
りす食むとふひまわりの種子ライ麦パン奥田洋子
子等の声を包む向日葵迷い道横山薫子
向日葵は一花百果のしたたかさ岡本育子
模試の帰路揺れる向日葵父想う加藤文子
通学路毎朝背比べ向日葵と河村あさみ
向日葵や戦火のあとに強く咲く花伝
また明日ひまわりそよぐ帰り道霞草
日輪草何守るのか刺鎧海
向日葵と白画用紙と水彩絵の具海碧
焙烙のひまわりの種香もはじけ蒲公英
入れ歯笑む向日葵の風父なりき閑人坊
ひまわりは宇宙から頭痛を予告せり関口はるな
向日葵の以心伝心わが想い岩沢一行
向日葵や待ち伏せした日恋した日希林
向日葵の咲く庭今は草ぼうぼう祈り桜
向日葵やずんと伸びゆく空の茎亀山水田
黄道のさがるうつむく向日葵ら亀田荒太
向日葵の日毎伸びたり風の中吉成しょう子
ヒマワリが地平線をうめつくす吉田秀一
大輪の向日葵や咲く六日かな橘美智世
ひまわり蒔くパパの分も三回忌久美子
向日葵や我が家の野原しんのすけ京野さち夫
向日葵の群はしゃぐ子らの声ひびき橋本あけみ
輝くひまわり維管束の努力琴
向日葵と同じ目線で父が呼ぶ空龍
ひまわりをそなえる子らの南無阿弥陀敬水
ひまわりはソフィアローレン映画館畦布哲志
首落ちて尚美しき日輪草鯨木ヤスカ
向日葵の集合写真皆チーズ原田民久
ひまわりの咲いているタワマンの下五島みを
ふるさと納税ひまわりの絨毯北竜町五味芳高
向日葵やゴッホの黄色邪気もなし硬膜外
ハムスター死ぬ捨てたえさ向日葵咲く紅玉
園庭の向日葵と子と戦闘機香織
向日葵に笑いはじける手まねかな高橋なつ
向日葵やパン屋主は養蜂家高村安子
週末は子らの宿なり日輪草国只妙子
ひまわりや背丈伸びたる子のえくぼ今井淑子
向日葵の笑顔遺して逝きし人佐保子
向日葵も手折りし彼の日午後は雨山口トシ子
仮設住宅老人二人ひまわりと山川恵美子
有頂天の次は不安が日輪草山田啓子
向日葵に負けじと古希はルージュさす山本康子
向日葵や大中中小大小大山本彩
海越えし難民に向日葵笑む四季
ランドセル泣いて帰るや枯れ向日葵四宮亨
裏庭に光を放つ日輪草慈悦
向日葵の種より学徒出陣す次郎の飼い主
向日葵の種弄ぶ雀かな篠原三三子
向日葵のスタンプ送る発つ背へと紗桜
向日葵や正直な子と臍曲り宗本智之
吾子走る向日葵迷路出口見え修芳
来世には向日葵なりたし夫(つま)と共秋代
ぽわぽわと曇天集う日輪草出口綾夏
あやし怪し向日葵の萌え陽の翳り春行
食卓の向日葵夕餉の友となり初野文子
ひまわりの幼き日のごと種むしる渚
向日葵や子は反抗期卒業す小笠原町子
今日も雨向日葵の抱ふ憂鬱小鞠
向日葵は箇箇の夢見て群れと揺れ小田風遊子
向日葵と君は遠き日褪せたフォト小南子
向日葵や声高らかに子ら遊び小野あけみ
摘みたての向日葵子らの勇み立ち小漣世
向日葵の天向く顔は黒く黒く松永裕歩
向日葵や太陽の子と誇りけり松岡幸子
向日葵は何故か私を笑わせて松岡幸子
向日葵や迷路を行けば友の恋文女
一面のひまわり戦野に立ち騒ぐ笑草
追憶の赤いひまわり手に画筆上田明子
向日葵の影たも網と背比べ城ヶ崎由岐子
恋文の向日葵の栞枯れ落ちる信月
向日葵や花びら支ふ苞も美し新居真留美
向日葵やいざ太陽へ君がごと森都
向日葵の翳りて刹那のモノクローム深幽
向日葵や日射し隠れて首かしげ真紀子
向日葵の献花に弥勒の吐息吹く真繍
コインランドリー雨明け待つか向日葵と真冬
向日葵に負けじとそっと背伸びする真理庵
夜の向日葵どつち向くのと子の問ひし神本多貴子
向日葵や町工場の朝の断雑音水口無果
108本ひまわり送るマリーミィ?水野祥子
先立ちし子に向日葵と風手向け酔子
ひまわりや茂る迷路とはしゃぐ子ら杉浦信子
疾走す君にひまわりさんざめく杉山
向日葵や宇宙(そら)解く渦の慎ましさ瀬尾ありさ
向日葵の迷路抜けるや蒼穹へ星野茜
向日葵の高さ青い風をつかまえる正岡恵似子
日輪の使者か向日葵すくと立ち清清子
ひまわりを見上げた頃と同じ空聖月
熊本の更地の空よ向日葵よ石ころ
ひまわりやロシアの大地揺るがして石井由起子
向日葵や大地に影を刻み込む石垣エリザ
向日葵やおさな子ふたり我に向き恵翠
ひまわりに任せた黄色の絵日記を川畑彩
絵日記に千七十七ひまわりの種泉
向日葵のごと子らの帽子のさざめゆく浅井和子
向日葵や嬌声上げる娘たち浅田久美子
向日葵も悩みたるかや首傾げ惣兵衛
向日葵や百に百貌百の丈増田優佳
遠き日を思い出しをり日輪草多田桃雨
向日葵や見下ろすホースよく動き駄詩
向日葵や日を追い生きて何思う大倉美邦
向日葵はきれいに咲ける向きを知る大本千恵子
九月待つ校庭の枯れ向日葵大野恭子
ひまわりがふと咲いている庭の隅大野浩平
向日葵や子らの賑わい虫めがね卓女
向日葵おわる黒々の大目玉谷口道子
復興の地に咲けよゴッホの向日葵よ竹口ゆうこ
また新学期学窓の向日葵頭たれ中間幸代
向日葵の向かう姿に迷いなし中間康博
向日葵や空き家の庭で誰を待つ中村純代
小さき足ひまわり迷路先導し中島ふう子
南仏の向日葵地平線までも中島圭子
古民家のフレンチ向日葵の背高衷子
仰向いて雨に打たれる日輪草直
向日葵や大きため息吐き出して辻が花
向日葵のいつもの場所に今年も芽天野光
向日葵の空には記念切手かな天野姫城
向日葵背に別れ話言うあいつ田川有利子
ヒマワリのスカートひらり夏休み田村ゆうこ
向日葵や飛び石伝い土蔵まで田中ようちゃん
来し方の何を思うか向日葵よ田中玄華
陽を求め向日葵の鬼ごっこ田良穂
累々と揺れる向日葵鎮魂花渡辺音葉
向日葵が覗く茶の間に笑顔咲く渡邊さゆり
向日葵の向き違えたる一二本登音
悲しみやただただ向かう向日葵の群土肥千葉子
向日葵や手の中ワッフル昼寝あと嶋村紀子
向日葵の迷路の空に花と陽と藤井眞おん
向日葵を手折りて二人だけの病室楠央
青き日輪に黄なる向日葵影たかし楠田たか久
ひまわりの天仰く時や給食時二宮陽子
向日葵に今何時かと訊うてみる入江幸子
向日葵はコーラスのごとし顔ゆらす波平
向日葵も君も応援青ジャパン俳句の鬼平
少年の眩しさに笑む向日葵よ梅雨葵
会いたいな向日葵飾る三回忌梅納豆
一面の向日葵カメラ目線の黄博子
子と作る向日葵のコサージ参観日白い雲
ひまわりや落ちたるくびは枯れて咲く白鳥花子
向日葵の首に揺れるし勲章か畑詩音
ひまわりもスキップをして下校する八重葉
映画に泣き孫とは遊ぶひまわり畑鳩礼
児と仰ぐ向日葵の空翼行く伴野則子
ひまわりの一輪笑顔病い失す尾添ひろ美
野球帽ひまわり迷路青き空琵琶京子
くるくるとアイボ向日葵の瞳美人教師
向日葵やクレヨン黄色短くす美帆
向日葵を生けて我が家の若返り品子
見つめても向日葵の顔お日様へ福地悦子
子を負うて向日葵の花空は青文女
病床を照らすひまわり空連れて平野彩子
追悼の向日葵よ父もこの道通りしか北村佳織
向日葵の姿みえずと雲無心本銅守
向日葵の仰ぐ彼蒼に淡い月麻琴
向日葵や心の闇の深きこと満る
ひまわりィ両手で二輪愛娘未田翌檜
ひまわりと背比べ夜中に追い越され蜜華
向日葵や日を浴び伸びる健やかに木村宣博
黒点のバーストのごと枯れ向日葵野曾良
一面に迫る向日葵今だけは野村祥恵
ひまわりの陽に溶け白しウエデイング矢野茂樹
向日葵のすくとよこがほほそおもて有田けいこ
ひまわりの大輪の中背比べ柚香
園庭に児ら向日葵と太陽と陽春
ひまわりに笑みなき義母の目が優し里恵子
恋破れ項垂れる僕と向日葵亮介
亡き妻の車椅子見る向日葵も良藏
遠目にもまぶしい向日葵チョンユンホ礼言
向日葵よ咲けプライドを守るため鈴木(や)
向日葵やドローンの影おほまはり鈴木あむ
向日葵や父と子も乗せ遊漁船鈴木淑葉
向日葵へアーチを描け草野球鈴木昭
おととしの向日葵の孫が芽を出せり連雀
向日葵やラジオ体操皆勤賞露砂
陽のビームヒマワリ騒ぐ休耕地和代
向日葵やトロリと溶ける棒アイス櫻淵陽子
向日葵の海かがやけり子らの笑み淺野紫桜
宿酔の朝向日葵の目に沁みる澪つくし
仰いでは向日葵の種また数ふ眞砂子
向日葵にかくれし道の阿弥陀堂齋藤富美代
向日葵をリスと競うよ収穫祭茉莉花
きそい咲くひまわり畑の明かるさよ齊藤美穂子
ひまわりにあいさつプール開放日ひろ夢
- 夏井いつき先生からの一言アドバイス
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「季重なり」とは
- 東雲に厳暑の予感ひまわり咲くいずみ
- 所作なしの向日葵見やる夏の月おぐもぐ
- 大人なのに向日葵似合う君夏風さくら
- 向日葵にミツバチ海女のよに潜り佐藤啓子
- しあわせをはこぶ向日葵夏至の日に西村優美子
- 紺青に流星群向日葵や福留真弓
季語が複数入ることを「季重なり」といいます。季重なりの名句も存在しますが、まずは一句一季語からコツコツ練習していきましょう。歳時記を開いて、どれが季語なのかを確認していくと、様々な季語も覚えられますよ。
「兼題」とは
- 炎天に負けじと背伸び風ぐるまAmie
- 田植え待つ水鏡のなか雲が往く笠村容子
- 亀の子らひなたで後足ストレッチ小菜恵
- 幟鳴る紫陽花祭りの無人駅鷹野みどり
俳句生活では、「兼題」(予め出される題)として、季語を出題しています。今回は「向日葵」です。
- 日輪にいのち並びし宇宙かな伊藤朋子
「向日葵」の傍題(その季語の別な呼び方)に「日輪草」があります。ひょっとすると「草」の一字が落ちてしまったのかもしれません。残念。
- 太陽咲きかなしみこえし笑い声松崎美由記
比喩として「太陽咲き」としたのだとは思いますが、兼題の季語を詠み込むことが、唯一のルール。残念。
- 初デートひまわり柄の服を着てさかたちえこ
- 喋る吾子お菓子のマイク向日葵色惑星のかけら
「ひまわり」という言葉は入っていますが、「ひまわり柄」「向日葵色」は、季語としての「向日葵」ではありません。残念。
初回「薫風」の1,319句につづき、第二回「蛍」にも1,300句の投稿をいただきました。
さあ、6月の兼題は「向日葵」です。まだ投稿されていない人は、ぜひチャレンジしてみてください(編集部より)。