夏井いつき先生の俳句生活

夏井先生のプロフィール

夏井先生のプロフィール

夏井いつき◎1957年(昭和32年)生まれ。
中学校国語教諭を経て、俳人へ転身。俳句集団「いつき組」組長。
2015年初代「俳都松山大使」に就任。『夏井いつきの超カンタン!俳句塾』(世界文化社)等著書多数。

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10月の兼題

「秋の暮」

6月の審査結果発表

兼題「虹」

お待たせしました!6月の兼題「虹」の結果発表でございます。
4月1日より投句ルールを「一人3句まで」に変更しましたが、みなさまが毎度ルールを順守してくださるおかげで、担当者がスムーズに作業を行なえております。ご協力いただき、本当にありがとうございます。今月も、みなさまの渾身の一句、お待ちしております(編集部より)。

「天」「地」「人」「佳作」それぞれの入選作品を発表します。

天
ぶよぶよにまだ濡れている虹の足

あずお玲子

夏井いつき先生より

 雨あがりの空に、うっすらと虹らしきひかりを見つけることがあります。あれはひょっとして、虹かなあ?……と、暫し目を凝らしていると、次第に虹らしき色が浮かびあがってくる。空という立方体に、さっきやんだばかりの雨の粒子がきらきらと浮遊している、まさにあの感じ。そうか、あれは虹がまだ濡れているからなんだ! という気づきのなんと瑞々しいことでしょう。「ぶよぶよ」は、普通あまり気持ちのよいオノマトペとしては使われないのですが、この新鮮な感覚に愉快な驚きを感じます。「まだ濡れている」のは「虹の足」だという詩的リアリティに共感します。季語「虹」の一物仕立てへの鮮やかな挑戦に、大きな拍手を贈りたい作品です。

地
つまらない保健プールには虹だけ

羽織茶屋

 体育は好きなのに、保健の授業はつまらない。横目で眺める窓の外には、誰もいないプールの青い水面。頭上には雨上がりの「虹」がくっきり。下五「だけ」の後の余白の作り方が巧い一句です。

この虹の見える範囲の暮らしかな

加藤ゆめこ

 この町でこの家でずっと暮らしてきたのです。「この虹」が見える範囲に我が日常の「暮らし」があるのだと、改めて思うのです。作者の心に去来する親しさがまさに「虹」という季語の本意です。

両面が綺麗だなんて虹くらい

雷紋

 物事にも人間にも、裏と表があるものなのです。「両面が奇麗だなんて」あり得ない。そう呟きつつ頭上を見上げれば美しい「虹」。切ないけれど美しい、それが虹なのだなという真理の呟きです。

指輪は要らない江ノ島は夕虹

海野碧

 固有名詞「江ノ島」を巧く使いました。「指輪は要らない」という台詞がすでにドラマです。プロポーズの場面と読んだのですが、訣別の一句とも読める。「夕虹」はどちらも受け止めて綺麗です。

阪神園芸さん江 お礼の虹

赤馬福助

「阪神園芸さん」は、阪神甲子園球場のグラウンド整備を担当する会社。試合が始まった後での驟雨。見事な対応。そして上がる雨。再開を待つファンの心のカタチのような見事な「お礼の虹」です。

人
  • 現るる虹や航空救難團あさのとびら

  • 歯の生ゆるふしぎ虹立つふしぎかな足立智美

  • おるごおる虹の時間を巻いてゐる有本仁政

  • 虹消えてチラシ配りに戻る声飯村祐知子

  • 家も畑も流れて虹のなほ明しイサク

  • 唸り合ふ野犬や虹を背に負ひていさな歌鈴

  • 俯いて虹に気づかぬ馬鹿でした海老名吟

  • 荼毘を待つ虹産室の前の虹大黒とむとむ

  • 雨拭い配達員ら虹へ散るカフェオレ草

  • 早足で課に持ち帰る虹のことかむろ坂喜奈子

  • マスクが邪魔で虹の匂ひがわからない清島久門

  • 高跳のバーに背骨を打てば虹ぐでたまご

  • 片方の足バンカーにはまる虹倉岡富士子

  • 次々とfacebookに同じ虹小山晃

  • 閉鎖幾月の植物園に虹瀬央ありさ

  • 千年の虹を掲揚するジャッキ七瀬ゆきこ

  • 再開の虹に始まる百球目はれまふよう

  • 夕虹やみな笑ってるお葬式三浦にゃじろう

  • 虹がすきワーズワースの詩のような三浦ユリコ

  • 虹のした象は何頭いるでしょう南方日午

  • 虹見えてそのまましあわせな未婚水面叩

  • ゴーグルを上げてタオルとそこの虹横浜J子

  • 虹かかる君が青なら吾は黄色愛燦燦

  • 虹を引けば水平線のめくれさうあいだほ

  • 角砂糖じわりと崩れ虹の立つ藍野絣

  • 虹立てりゲバラの手記は書き殴り葵新吾

  • 傷深き六甲山にかかる虹あおいなつはやて

  • 麻痺の手は虹に触れたる手でありぬ青海也緒

  • マグリットのあの空きつと虹架かる青田奈央

  • 一滴のしづくに虹の映りけり蒼鳩薫

  • 人を恋ふときめきに似て虹を追ふ蒼來応來

  • 歌舞伎町我は虹の子灯点し頃acari

  • 大した用じゃ無いけど綺麗な虹が撮れたから秋沙美洋

  • 夕虹やつんつるてんの明日も未知あきののかなた

  • 夕虹の消ゆるを待って点鼻薬あくび指南

  • 朝虹や北へ特急こうのとりあさいふみよ

  • 虹の彼方の幸せを信じるか朝雲列

  • カルキ臭虹で目洗う昼下がり朝倉カグラ

  • 不意打ちの虹に撃たれて死なむとす朝月沙都子

  • 虹よりも屎(まり)が大事な今日明日麻場育子

  • プリントに素数書き出す虹の昼アポロ

  • ソの♯やっと吹けた子虹たてりあまぐり

  • この虹は私のもの誰も見るな雨戸ゆらら

  • 虹くつきり勝ち逃げのまま父が逝くあまぶー

  • 虹の後阪神は2勝3敗網野れいこ

  • そこらから虹生えてるとLINE来るあみま

  • 溶けかけていよいよ虹は甘くなる綾竹あんどれ

  • その虹を誰とみたのと聞けなくてあらせもんじ

  • 笑顔へのスイッチとして架かる虹新多

  • 虹立つやサンティアゴまで二十キロアロイジオ

  • 虹の輪が地球に刺さる地平線アンサトウ

  • 血のにほひもなくて虹立つ池袋いかちゃん

  • 目印の虹消へ帰路を迷ひけり池内ときこ

  • 挨拶に向かふ出雲や虹立てり池之端昇雲

  • ひんがしの皇子の身罷る地へと虹池之端モルト

  • 新橋に酒場多くて虹の暮石井一草

  • 妻呼びてたちまち虹の崩れけり石井茶爺

  • 吾子放つ紙飛行機の虹捉う石岡女依

  • 献花献花献花虹だけは高く石垣

  • 虹立ちて時はいつたんとまりけり石崎京子

  • 夕虹や露店に貝のイヤリング石塚彩楓

  • 旅行鞄にチューインガムと虹と石原由女

  • 裏山のどこにも触れず虹立ちぬ板柿せっか

  • 猿走る浪江の森の二重虹いつかある日

  • 不吉です画角はみ出す虹なんて斎乃雪

  • ファックスの祝い連なるるるる虹一斤染乃

  • 虹立ちて少し優しき街となる伊藤亜美子

  • 母でなく妻でなく北国の虹伊藤治美

  • 虹一つ娘にやれぬ悲憤抱き伊藤柚良

  • 虹の出て野の果て晶子おりそうな伊藤れいこ

  • 七色の水つけすぎてにじむ虹糸川ラッコ

  • トンネルを抜けても虹に追いつかず井中ひよこ号

  • 虹消えて姉は嫁いでしまひけり伊奈川富真乃

  • 駄菓子屋のガラスに響く虹だ虹稲葉雀子

  • 神経を抜きて虹見えなくなりぬ稲畑とりこ

  • 虹消えてひらがな一字落ちてくる犬洗蜂

  • 虹のあし見たひとがゐるこの村に戌の箸置

  • 摩周湖を見に来て虹を見てゐたり井納蒼求

  • ジャズ止んでうつすら虹の川向かういまいやすのり

  • 病床の窓より探す虹の初めイマスノリコ

  • 龍産まれたらし光の種の虹妹のりこ

  • 入り口も出口も虚ろ虹の橋伊予吟会宵嵐

  • 中心は深海にあり虹の円五郎八

  • 虹たちて見知らぬ街となりにけり色葉二穂

  • 虹の下に埋めた慕情を掘り起こす岩木順

  • 夕虹の端に立つていた少年岩切義治

  • 夕虹を煮詰めて街の夜に塗る磐田小

  • 朝虹や島を貫く滑走路岩橋春海

  • 背中より貫かれゐて声虹にウィヤイ未樹

  • 虹立ちて買い物袋軽くなり上野眞理

  • 出来立ての空まだ濡れているよ虹うさぎまんじゅう

  • 報復の報復の報復や虹宇田建

  • ユニコーンの角に結び虹の帯宇野翔月

  • 反射炉は遺産となりぬ空へ虹浦野紗知

  • ばうばうと虹満たしたる赤子の眼詠頃

  • 虹立ちて傘振る叔母の秘密主義絵十

  • 老いし母の指先薄れゆく虹江藤薫

  • ひとり見るハッシュタグなぞ付かぬ虹江藤すをん

  • 初めての虹まんまるの声あがる戎居多佳子

  • 寝台を半回転し虹見せむ朶美子

  • 馴初めは昭和通りからの虹M・李子

  • 虹に入り虹から出てくるシャガールおいらくの鯉

  • 虹立てり指す間に次の虹立てり大小田忍

  • 海原や舳先遥かに虹立ちぬ大谷如水

  • 夕虹や終業の椅子ギシと鳴く大槻正敏

  • 虹とゐる最上階の霊安室大庭慈温

  • 金色は要らぬ五色の虹あれば大山葉

  • 自転車に空気を虹に永遠を大和田美信

  • 虹かかる膵臓ちりり壊れゆく魚返みりん

  • 虹の端ぢりぢり我に近づき来岡﨑宙夏

  • 後ろに虹あるが教えてなどやらぬ可笑式

  • 業平の恋の行方や虹の色岡田明子

  • 君は書に夢中車窓に夕の虹緒方朋子

  • ふわり牧草ロール踏む虹の足オカメインコ

  • 夕虹や君は微笑み返したね岡山小鞠

  • 夕虹や古道具屋の蓄音機小川さゆみ

  • 屈託の多き日海に刺さる虹小川天鵲

  • 八卦見が身をのり出して虹の梁小川野棕櫚

  • 溶ける虹の厚さ一ミリずつ未来おきいふ

  • 眼前のどでかい虹に深呼吸小栗福祥

  • 虹の夕ループシュートに届かぬ手おこそとの

  • 虹の街今日は死ぬのをやめましたオサカナクッション

  • 未来図に虹消えてより彷徨すおだむべ

  • クレパスの折れたる色や空の虹おひい

  • 托卵の企みの歌虹くぐるおぼろ月

  • 狐の輿過ぎて祝いの二重虹諧真無子

  • 齧られたルアーを投げる虹消える海音寺ジョー

  • もうやめた虹の色数数えるの海瀬安紀子

  • 見えぬ虹八番の色虚ろなり快晴ノセカイ

  • 夕虹の赤紫の残りをり海峯企鵝

  • にじみゆく仰臥の窓の虹の熱火炎幸彦

  • 見下ろせた虹よ朗らか放流音果音

  • 虹までの距離ふるさとはもう訪はぬ影山らてん

  • 虹立つや七日目の子と退院す風花まゆみ

  • 大虹を大縄跳びの地球かな霞山旅

  • 国生みの矛一振りに虹の立つ樫の木

  • 虹二重底無し沼の波立てり加世堂魯幸

  • 虹立つや土手に並べる紙の舟加田紗智

  • 虹よ我縄文土偶の裸体なり桂子涼子

  • 虹に足す一色私だけの色花伝

  • 夫にもう話さぬ今朝の虹のことかとくみ@愛知

  • 生き死にの狭間に虹や降り立ちぬかなえの

  • 虹立ちて音の戻りし陶器市仮名鶫

  • 恐竜も虹立つ方へ歩みしか叶黄不動

  • あの虹の当番らしき龍の雲神or愛

  • 烏鳴く綻びた虹かける街神長誉夫

  • 半島の端に地は果て虹老ゆる亀田荒太

  • 眼の見えぬ私は闇に虹を飼う亀田かつおぶし

  • 頬濡らす虹の欠片の甘きこと亀の

  • 日本海に片足掛けて虹の立つ亀山逸子

  • うえのにじがさきにきえるね二重虹花紋子

  • あの色は虹の終わりかもう空かかよ

  • 呼ばれたる心地して空に虹あり加裕子

  • 広島や虹の真下に鎮魂碑加良太知

  • ぼくんちが虹をあかるく吐いてゐる河原つばめ

  • 虹ふたつ高層ビルのよきところ川村記陽子

  • 5限目の因数定理よりも虹河村静葩

  • 虹は意外と赤色が不味いらし閑々鶏

  • 何をしても上手くいかぬ日の虹よ岩のじ

  • 朝虹や会議資料に誤植あり看板のピン

  • 寄り道の終いは虹の真下かな喜祝音

  • 葬式代振り込める日や二重虹キートスばんじょうし

  • あの虹はお前ん家から出とるじゃろ季切少楽@いつき組広ブロ俳句部

  • どの色も私と違う虹くぐる北大路京介

  • 雨の音の1オクターブ上は虹北川颯

  • 虹立つや大雪山を一跨ぎ北雀ちえ

  • おほまたのいつぽさかさのにじゆるる北村崇雄

  • 子らの問ふ戦禍の国に虹はありや祺埜箕來

  • 虹立ちてふたりがいいと思ひけり城内幸江

  • 文字得しは光得しこと虹二つ木原洋子

  • 夕虹や同級生は十五人きべし

  • メロンパン齧る虹の裾はここ木ぼこやしき

  • シャンソンをはもり夕虹追ふ車輪木村恵美子

  • 箱舟の虹の約束今ぞこそ木村かおり

  • 虹立てり我厨房に馳走あり木村三球

  • 午後三時虹をくぐって生きなおすきむらときこ

  • コンパスで描き足す虹の着地点木村となえーる

  • 虹渡る生駒の山は静かなり木村波平

  • 停学の三者面談窓に虹Q&A

  • それぞれの国の虹見て帰りけりギル

  • ぱちぱちと虹の湧きたる虹の中

  • 一ぽんもこぼさぬやうに虹を撮る久我恒子

  • 惜別に飛び交ふテープ沖に虹葛谷猫日和

  • 空に虹大蛤は気を吐くか楠田草堂

  • 山頭火分け入る青い山に虹ぐずみ

  • ティータイムはアールグレイ窓越しの虹朽木春加

  • 碧き湾虹が落ち来て銅鑼が鳴る窪田睡鯨

  • 金網の奥の変電所から虹倉木はじめ

  • 泣き笑いしたあと虹はきよらかに倉嶋志乃

  • 行く水の激しく虹は柔らかく久留里61

  • 虹たつやアザーンの声高らかに紅さやか

  • 不惑にして虹の麓を知る人に黒沢まる

  • 霊園は薄墨色に虹の端くろべぇ

  • 朝虹や雨に負けない眉毛描く桑田栞

  • 食って寝る二人ぼっちに欠けた虹恵享怜

  • 命綱だらんと虹をくぐりけりけーい〇

  • 虹出でしとき道三の山動く健央介

  • 給食の脱脂粉乳原っぱの虹幻仰庵空斎

  • 虹仰ぎオストメイトの母朗らケンG

  • 走っても走っても虹走っても研知句詩@いつき組広ブロ俳句部

  • 虹ぜんぶ盗られて俺は馬鹿を見る兼珍

  • 胃カメラは異状とらへず虹太し剣橋こじ

  • 子の去りし部屋拭き上げて夕の虹小池令香

  • にじにじ虹駆けてくる子のやうに母香雪蘭

  • 虹消えてチェロのうねりのなかにゐる幸田柝の音

  • 受験失敗逃げよう虹の根元まで高野豆腐

  • 瓶に搗く米は亜麻色虹立ちぬ古賀

  • エスカレーター地下へ地下へと虹よ五月ふみ

  • 夕虹や怪談話買い取ります小笹いのり

  • 東京も虹は出てるか食べてるか木染湧水

  • 夕虹のほのぼの空に吸はれゆく後藤三梅

  • 黄昏れて仄かに明かし虹の内来冬邦子

  • スマホスマホスマホに捕縛さるる虹小殿原あきえ

  • 気まぐれに森と煙突結ぶ虹小林のりこ

  • 項はう男の手から虹産まれこまたれぶー

  • 消えぬ虹ここ天国に近き島小松甘夏

  • 雨にまた溺れそうなもろき虹駒水一生

  • 昼過ぎの虹に対岸玩具めく今野淳風

  • 会いたくて虹の気配を探す朝齋藤杏子

  • 前へ前へ虹の欠片をかぞえ行く斎藤数

  • 虹立てり床屋の椅子の大鏡齋藤俊幸

  • 虹なんど数へても五色しかない斉藤立夏

  • しまいにはピアスも買って外は虹坂まきか

  • 虹が立つ公園は飛び出す絵本さくさく作物

  • 夕虹や明日は最終面接日咲弥あさ奏

  • 前方に虹見えます次停まりますさくら

  • 虹の忘却樹々の雫醒めずさくら亜紀女

  • 朝虹や離婚届を投函すさくら悠日

  • 凶兆と聞けば騒つく首都に虹さこ

  • 虹が虹であるためにしゅっとするか迫久鯨

  • もう半分虹描き足せば海濃ゆし雑魚寝

  • スコップにもたれて見やる虹の根よ佐藤美追

  • ここにある黒子がきらい虹きれいさとけん

  • 朝の虹地球が生まれて何日目里山子

  • 七色の虹はない孤独死はある錆田水遊

  • 物理学きれいに忘れ虹仰ぐさぶり

  • 樹々のみは虹すり抜ける術(すべ)をもつさむしん

  • 虹くぐりアウトバーンの水しぶき皿檸檬

  • 西陣にゐて虹を見てゐないとはさるぼぼ@チーム天地夢遥

  • ヌーの群れ百万頭に懸かる虹澤田紫

  • 疼痛はそのままでよしノアの虹澤田郁子

  • 黒板は因数分解窓の虹沢拓庵

  • 女には勃たなくて虹かたさうで澤村DAZZA

  • ありたけの言葉で虹に甘えたし紫瑛

  • 約束の確か不確かそんな虹茂る

  • 虹立ちぬサーカス団の初公演紫檀豆蔵

  • 昼花火めく虹立ちて納骨日品川笙女

  • 漕艇のラスト一本虹かかる篠崎彰

  • 霊(くし)びたる大杉跨ぎ虹の梁篠原雨子

  • 洗濯物腕に食い込み虹架かる柴桜子

  • 虹を待つ降るたび雨のあがるたび渋谷晶

  • 虹いつも消ゆさよならを言ふ前にしぼりはf22

  • あの山のあそこにいつも虹の端っこ島じい子

  • 街々を跨ぎ虹くる家にくる島田あんず

  • 虹逃げて商店街のメンチカツ嶋田奈緒

  • 心臓の再々検査朝の虹清水祥月

  • 雨は嘘虹どつかりと空は青清水縞午

  • かたこひに虹やよろづのちからみち清水三雲

  • 虹の立つ畑は濡葉色の風霜月詩扇

  • 虹仰ぐペナルティーキック憂鬱芍薬

  • 虹架かるジャングルジムがぼくの家じゃすみん

  • 虹立つやおおきなこえのえかきうた洒落神戸

  • 大陸に立つ虹仰ぐ三輪車秀道

  • 野球部の排水作業虹高し寿松

  • 虹の帯錆びたクジラと待つ電車シュリ

  • 葉も波も知らず落ちゆく虹の端春骨

  • 卒検の帰りの虹のはつきりと春雪

  • 虹歌ふきらきら枯れてゆく街を常幸龍BCAD

  • あの虹の出処どうやらウチらへん正念亭若知古

  • 虹消えるまでにあと一つの課題翔龍

  • 離職日や猫背の虹が最寄り駅白井佐登志

  • 虹立ちて同じ空みる知らぬ人白井百合子

  • 虹見上げ自分を見下ろし2色足りない白とり貝

  • ながらへて踏外したる虹幾つ不知火

  • 解剖の実習終へて窓に虹白プロキオン

  • あの虹を渡つて腹へ来たか吾子白よだか

  • 虹消えていつもの吾に戻りけりしんぷる

  • 虹を向く山に貼り付くニュータウン深幽

  • 虹の中心は破れた夢ばかり水蜜桃

  • 夕虹の咲きたる音に振り返るすがりとおる

  • 身は蟇になりてぽやぽや虹を吐く鈴木由紀子

  • 酔ひどれの街にも虹のひとかけら鈴木麗門

  • 本土行く通学船や虹渡る清白真冬

  • 虹立つや四方澄みやかに青の濃し鈴ノ樹

  • 夕虹やサーカステント現れる鈴野蒼爽

  • 白虹やゆふべの夢をぬぐふごと主藤充子

  • 尾根走り去る狼は白虹にスナップえんどう

  • 豆腐買う鍋は凸凹虹が立つすみれ(9才)

  • 夕虹を連れて帰りし妻眩し青児

  • ただ田んぼ虹の根元に来てみれば勢田清

  • プレゼンに負けたの虹がでていたの瀬尾白果

  • あの虹の端に湧水うまれをり世良日守

  • ごみ拾うのは虹を見に出たついで千波佳山

  • 子の歓声虹の足場は墓場なり惣兵衛

  • 夕虹の跨ぐ日付変更線そうり

  • 緯度経度正しく記録されて虹曽我真理子

  • 空の虹内なる虹と共振しそしじみえこ

  • 虹消えて大空に穴開くごとくソフィ

  • 消えるまで指切りの意味虹に問うそまり

  • πが割り切れたら虹もさはれます染井つぐみ

  • 足場駆け登らせるあの二重虹それいゆ

  • 夕虹や反省文に詩を少しぞんぬ

  • 挟み撃つ空気は黒き二重虹帝釈鴫

  • 白シーツ干す手の先や朝の虹平たか子

  • 虹の下もひとつ虹を作る母平良嘉列乙

  • 虹架かる熱海見下ろす秘宝館高尾里甫

  • 大きくて笑ふビルの左右に虹のたもと髙上ちやこ

  • 逆縁の家に二重の虹立てり高木音弥

  • いたいのいたいの 虹を指さす親子かな高田祥聖

  • 全円の虹やこれから特売へ鷹之朋輩

  • 虹や背をサクマドロツプスの弾む高橋寅次

  • 朝の虹地引の魚ゆたかなり髙橋なつ

  • 虹に突然遠近感を奪はれぬ高橋裕樹

  • 虹の股アクセル捻りくぐりゆく高林学

  • 船多し虹のまたがる備讃瀬戸髙見正樹

  • お客さん傘お忘れですあらま虹滝川橋

  • スキップの半分ずれて虹消えて瀧本敦子

  • 言問橋吾妻橋虹駒形橋多喰身・デラックス

  • 西に虹西の街でも西に虹竹内一二

  • 雨の無人駅栞を挟んでから虹竹一

  • 次はあの山を洗浄中と虹竹八郎

  • 消ゆる虹ひらくたとう紙言葉なくたすく

  • 車椅子ロックを解いて外へ虹唯飛唯游

  • 我はいま虹の根つこにゐるのかも多々良海月

  • ただしい身体で虹から逃げている舘野まひろ

  • 朝の虹うしろの生徒倒れけり田中木江

  • 海でほら虹のすきまに入る波田中善美

  • 虹はるかドクターヘリは飛んでった谷相

  • 片虹や右に誰かの話声谷町百合乃

  • マリンバを内緒で鳴らす外は虹谷本真理子

  • 吾が柩踏みつけ虹の立ち上がる玉木たまね

  • 虹に香はあったか飛行船客にタマゴもたっぷりハムサンド

  • 野次馬の皆あの虹に気づかない玉庭マサアキ

  • 夕虹や検査のゼリーほろ温し玉響雷子

  • 虹のよく見えれば虹の間となりぬたろりずむ

  • 空気入れ重くなり虹軽くなり丹波らる

  • カタマラン虹へ舵きる午後三時広ブロ俳句部カナダ支部@千鳥城

  • 大好きを言ひ合ふ虹の消えぬ間にちゃうりん

  • 虹立つや火花の連射鉄工所中トロ

  • 虹ならばかけられそうで受話器上ぐ澄心静慮

  • 虹の端より還りゆく海の底ツカビッチ

  • この街へ隣町よりとどく虹月影の桃

  • 虹を追う鳥と太陽追うマイカーつきのひと

  • 天平の褪せぬ色なり虹の色辻内美枝子

  • 棚田てふ階段かける朝の虹対馬清波

  • 病窓に虹や来世は鳥として辻陽気姫

  • 母の知らない俺になる東京の虹ツナ好

  • かすむ虹採血の跡むらさきに津本晶

  • 有休の月曜や朝虹眺め露口全速

  • 五輪旗は吹き千切れそう湾の虹ツユマメ@いつき組広ブロ俳句部

  • 笛鳴りてホッケー場を跨ぐ虹ツユマメ末っ子@8歳

  • 虹立つや彼の地に白き此処に赤き鶴小なみ

  • 虹ひとつ褪せた写真に色をたすT-京條

  • 虹消えて耳に残ってゐる音叉テツコ

  • 虹二重すでに無けれど君の息哲山(山田哲也)

  • 振り返る病院は今虹の中鉄猫

  • 夕虹やシャトルが落ちる砂利の道電柱

  • つぷつぷと玄米むすび噛めば虹てんてこ麻衣

  • フルートのドレミファソラシ虹高しでんでん琴女

  • いまふたり共犯者めく虹の中天陽ゆう

  • 洗濯物掛けてナポリの町に虹どいつ薔芭

  • 泣いてない虹見てただけ見てただけdoいつもcoいつも

  • 南鳥島虹は碇を下ろしけり

  • ハイウェイをルーフ全開 だって虹東京堕天使

  • 父母のいない生家や虹生ふる遠峰熊野

  • 東京の虹がなんだか嘘っぽいとかき星

  • 虫螻のたりのたりのたくるさきの虹東戎

  • 風巡る虹の消印賢治宛ときめき人

  • 稜線と稜線に虹揺れる船Dr.でぶ@いつき組広ブロ俳句部

  • フルートのゆらぐ空気や虹の立つどくだみ茶

  • 草野球虹のをはりをフルスイングとしなり

  • 銃声の仏塔(ストゥーパ)赤が膿んだ虹戸部紅屑

  • あの虹をくぐる旅へと噴かすカブトポル

  • 皮剥の刃音柔らか朝の虹トマト使いめりるりら

  • 虹立つや地球つるりと洗いたて富山の露玉

  • 水飴に虹を練ったら何の味とんぶりっこ

  • 廃王へ語れる虹の涯てかな内藤羊皐

  • 退院が延びたくらいで泣くな虹

  • 香港の鸚鵡の鋭声あゝ虹が中岡秀次

  • 右奥の歯の痛みをり虹かかる中里蛙星

  • 朝虹のゼウス渡りて来る如し中島圭子

  • 清里の虹は草から生まれるよなかむら凧人

  • 帰り道忘れて虹を目指すとは中山月波

  • この国が好きだが壊れそうな虹新蕎麦句会・凪太

  • 虹立ちて疎遠の人を数えけりなごやいろり

  • 虹立つや海へとつづく段葛那須のお漬物

  • 泣き顔へ虹は青からほどけゆく夏草はむ

  • 窓や虹五ヶ月ぶりの白髪染め夏湖乃

  • 爆撃の空を異物のごとき虹夏野あゆね

  • 玻璃の瓶かざしこの虹保存せり七森わらび

  • 七か月ぶりの本番決まり虹名前のあるネコ

  • 夕刊のインクにほいて虹仰ぐなんじゃもんじゃ

  • 七色はなくてここらの虹きれい西川由野

  • 夕虹や犠牲フライを落球す西田月旦

  • 虹つかむために走っても逃げられる西谷寿

  • 虹立つやカウンセリング室の窓西原みどり

  • せせらぎが生んだのですかあの虹を西村小市

  • 虹立ちて街は言語を失えり二重格子

  • 虹あおぐ相談室の窓をあけにゃん

  • あの虹の根元にぼくがゐて笑ふ仁和田永

  • メール打つ君の家から虹が生えてる沼沢さとみ

  • 虹立てば虹見るための滑り台野地垂木

  • サリエリや一オクターブほどの虹ののr

  • 虹の根はとがってるから隠れてる登りびと

  • 虹かかるラジオ体操第二かな典子さん

  • 悪辣な上司この虹が見えぬかはぐれ杤餅

  • 夕の虹カオスの街を跨ぎゐる長谷川小春

  • 夕虹やにんげんばかり発火する長谷川水素

  • 待つ虹の眺めるほどにかたち濃く畑詩音

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  • 大見得を切りて端まで西の虹ゐのかたゆきを

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  • 橋立の虹を逆さに見てをりぬ井松慈悦

  • 虹立つや水浴びをする象の群れ今西知巳

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  • 二人して虹追いかけて初ドライブ北の貴子

  • 虹あびて七色のそら仰ぎたし北村修

  • 人生とは虹を登って降ること北村礼子

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  • 虹の輪を一色借りてトーチキスきなこもち

  • 虹立ちぬ母に別れを告げし朝木村かわせみ

  • 母見舞う帰途の出雲路虹立ちぬ木村修芳

  • 虹の輪に入りきれざる瀬戸の島Qさん

  • 自己ベスト壁を突き抜け虹が立つ鳩礼

  • 虹立ちし新郎の手のやわらかき紀友梨

  • 虹立ちぬ教会の鐘鳴り響く木葉

  • 言霊のやまとことばや浜の虹京野秋水

  • 接種して辿る家路に淡き虹教来石

  • 巷間の酒場消灯虹薄き季凛

  • 石段を二段飛ばしに上り虹銀長だぬき

  • 現実と虚構を結ぶ虹でたる楠美翠

  • 国境の峠を繋ぐ虹の橋國吉敦子

  • ベランダにはしゃぐ孫たち虹二本國吉隆仁

  • 夕虹や老父の眉毛の黒黒とくま鶉

  • 空見上げ心広げて虹惜しむ熊野みーぼう

  • 濡れそぼつ牛久大仏またぐ虹空流峰山

  • 夕虹や復旧を待つ熊本城くるみ今日子

  • あら尊出雲詣での帰路に虹桑原和博

  • 海上を虹県跨ぐ救急車薫夏

  • 波音を吸い込むように虹立てりくんちんさま

  • FMの途切れ途切れの虹の報ケイコサン

  • 虹を越え外つ国の街眺めたし景清華

  • 虹の色クレヨン並べデイケアでケセラ幸子

  • どこまでも窓の左の虹の端紫雲英

  • 吾の声がことばにならず虹を指す源氏物語

  • 土砂降りや我が頭上にぎらり虹ごうがしゃ

  • 虹探し旅に出掛ける子供たち高坂和子

  • 虹を見る今日忘れじと手を握る柑たちばな

  • 人立ちがスマホをかざす先に虹幸内悦夫

  • ハーメルンの笛吹き虹の立つ朝に河野なお

  • 股のぞきする子や虹の立ちにけり神戸めぐみ

  • タラップを降りて迎ふる虹二重宏楽

  • 二重虹空に果てなしALOHAかな幸織奈

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  • 朝虹やもう一色の碧き空小嶋芦舟

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  • 葉脈の色褪せてをり虹かかる渡邉一輝

  • 色薄れつつ夕虹の移ろへり渡辺陽子

  • クレヨンのひと色足りず虹の消え渡邉わかな

今月のアドバイス
夏井いつき先生からの一言アドバイス

●投句者の皆さんへ

○俳号とは、その句が自分のものであることをマーキングする働きもあります。ありがちな名前、似たような俳号での投句が増え、投句者双方の混乱も起こっています。
 共に学び楽しむための俳句欄を維持していくため、〈俳号に姓をつける〉あるいは〈差別化できる俳号を工夫する〉ことを、ささやかな約束事としてご協力願います。


●俳句の正しい表記とは?

  • みずたまり よけて歩いて 気づく虹鈴木翔子

○「五七五の間を空けないで、一行に書く」のが、俳句の正しい表記です。まずは、ここから学んでいきましょう♪


●季重なり

  • 合戦の刹那に虹や水鉄砲粋庵仁空
  • 滝生まれ野石に止まる泡に虹木子結雲
  • 梅雨時期の気候激変まどう虹重芳
  • 梅雨長し靉嘔(あいおう)の虹二十四色静江
  • 夕虹や雷雨の後のプレゼントちび助
  • 雨あがり網戸の黄金虫と虹土屋紅蠍
  • 蜻蛉の滝に渡るや昼の虹二上松風
  • ゲリラ雷雨の爪痕に二重虹宮尾恭子
  • 梅雨入りて虹を覗くは一人傘与太郎

○一句に複数の季語が入ることを「季重なり」といいます。季重なりはタブーではなく、高度なテクニック。季重なりの秀句名句も存在しますが、手練れのウルトラ技だと思って下さい。まずは「一句一季語」からコツコツ練習していきましょう。「虹」以外のどれが季語なのか、歳時記を開いて調べてみるのも勉強です。


●季重なりというよりは別の季語?

  • 薬降る馳せた心にかける虹小桜希宝
  • ジョウロと朝顔繋ぐ虹の橋まるはなはち
  • 絵手紙の虹輝けり敗戦忌安田美智子
  • 蜘蛛の巣に水滴ありて虹見つけ山内直美

○それぞれの「虹」は、本来の季語「虹」ではない使われ方になっています。「薬降る」「朝顔」「敗戦忌」「蜘蛛の巣」の句として、分類されるべきです。


●兼題が入ってない!

  • 梅ちぎり孫の眼で確認すけんらん
  • 梅雨籠り母を見上げて笑顔咲く藤川マリオ

○今回の兼題は「虹」です。兼題を詠み込むのが、たった一つのルールです。

  • 七色に魅せられ旅はハワイかな紫紗希

○「七色」とあるので、虹をイメージしての一句かもしれませんが、兼題として出題された季語を詠み込みましょう。

  • 泉湧き獣ひととき憩ひけり高橋純子
  • 破水から始まる夜明け泉かな宮本象三

○「泉」は昨月の兼題。投句〆切時間に間に合わなかったか……残念。


●一部文字化け?

  • ダブリンの街二重、三重の虹?清し粕谷聰子

○普通に「虹清し」でよいのかもしれませんが、間に一字文字化けが入っています。ネット俳壇の宿命とはいえ、これも残念。


●季語深耕

  • 初虹や農村舞台の萱の屋根寿泉

○「初虹」とは、立春以後に初めて現れる虹のことで、春の天文の季語になります。今回の出題「虹」は、夏の天文の季語です。

  • クールスポットのミストや街に虹あやや
  • 船上を跳ねる魚鱗に虹の帯小倉藍朱
  • 虹待つやスプリンクラーの回り来て柏原淑子
  • 虹色の世界を創るアイとユーゲンさ~ん・はーい
  • 若き日の恋のごと消ゆ波の虹こいぬ
  • 不思議さにプリズムにライト当てて虹佐々木邦綱
  • 水やりの脇を子供のくぐる虹白濱隆次
  • ひめりんご如雨露がつくる虹をかけ染野まさこ
  • 水しぶき虹にはしゃぐ吾子も虹色高嶺遠
  • 晴天の庭に水撒き小さき虹高橋光加
  • 夕陽背に孫水道で虹立てる辻宝樹
  • 陽を背にし虹ひとりじめじょうろかざし戸根由紀
  • はじめての虹はプリズム『ポリアンナ』なみ夢めも
  • 花に水足元に虹つかむ手らにいやのる
  • 水を撒くついでに虹を産むホースぽちうに
  • しょぼつく目モニタの向こう淡く虹まる丸
  • ホースより虹を作りて洗車かなみっちー@TG
  • 散水が草木潤し虹となり焼津昌彦庵
  • 噴水に光飛込み虹かかる山内直美
  • 散水の虹今日もよき日山野花
  • 午後二時のホースにて虹かける二児山野二葉
  • 板の間にペットボトルが結ぶ虹はいびす

○スプリンクラー、散水車、如雨露、ホースなどによってできる小さな虹は、季語「虹」とは意味を異にするものです。「虹」が、夏の天文の季語であることを押さえて作ることが肝要です。

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10月の兼題

「秋の暮」

過去の審査結果

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