夏井先生のプロフィール
夏井いつき◎1957年(昭和32年)生まれ。
中学校国語教諭を経て、俳人へ転身。俳句集団「いつき組」組長。
2015年初代「俳都松山大使」に就任。『夏井いつきの超カンタン!俳句塾』(世界文化社)等著書多数。
11月の審査結果発表
兼題「ポインセチア」
「天」「地」「人」「佳作」それぞれの入選作品を発表します。
イエス様の鳩尾きれいポインセチア
七瀬ゆきこ
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夏井いつき先生より
十二月が近づくと一気に花屋さんの店先を彩る「ポインセチア」。赤と緑のクリスマスカラーが、人々の気分を華やがせます。ポインセチア→クリスマスと連想を広げる句も多いので、「イエス様」「ポインセチア」は有りがちな取り合わせだといってもよいのですが、中七の描写「鳩尾きれい」にハッとします。
教会の祭壇、十字架にかけられたキリストの「鳩尾」は痛々しいまでに痩せ窪んでいるのです。人々の原罪を背負って死へと赴くキリストという存在を、「きれい」という言葉で表現。「ポインセチア」の赤は血の色も想起させます。上五は「イェス様」と発音したい。調べもよくなり、親愛の念が加わるように感じられます。
泣きさうなチワワとポインセチア買ふ
にゃん
「泣きさうなチワワ」の表情がありありと見えます。最後の「買ふ」によって、クリスマスプレゼントとしてのチワワか、とも読めます。真っ赤な「ポインセチア」との対比が楽しい一句です。
饒舌な真夜の衛兵ポインセチア
しぼりはf22
バッキンガム宮殿の衛兵か、アミューズメントパークの衛兵役か。「饒舌」「真夜」の二語がリアリティを確保しています。足元に並ぶ「ポインセチア」の赤と「衛兵」の制服の赤が共に鮮やかです。
ポインセチアとぼとぼ鳩の集ひたる
大和田美信
「ポインセチア」のあとに出てくる「とぼとぼ」というオノマトペが「鳩」を表していると分かった瞬間のアルアル感。集う貧者のような鳩の色合いが「ポインセチア」の赤をより印象づけます。
ぼったくりバーのポインセチア吠える
小だいふく
嗚呼、ここは「ぼったくりバー」だったか! という困惑。おっかないおっちゃんの怒鳴り声。飾られている「ポインセチア」までもが「吠えて」いるかのように真っ赤な色を放っているのです。
つきあかり銀行ポインセチア支店
木江
「つきあかり」の中に、ぽっと灯っているかのような夜の銀行。玄関あたりに並べられているのは赤い「ポインセチア」です。こんな一句を心にあたためながら通り過ぎていく作者は詩人ですね。
神棚の真下のポインセチアかな木江
留守中のポインセチアが犬脅す木江
ポインセチア自動ピアノはバラードへにゃん
ポインセチア真つ赤マライアを熱唱にゃん
ポインセチアCHANELのLが見つからぬ七瀬ゆきこ
恋おほき頃より赫しポインセチア七瀬ゆきこ
ポインセチア国旗図鑑に百の色ほろろ。
ポインセチア聖書は錆びた星の匂ひほろろ。
ポインセチア消しゴムほどの盗聴器とかき星
どうもこのポインセチアはオスらしいとかき星
ポインセチアやたら睡眠薬効いてあずお
詫びの場にポインセチアはないでせうあずお
誰も来ぬ面会室のポインセチアあまぶー
面会禁止ポインセチアの赤黒しあまぶー
静寂の音のはじまりポインセチアいさな歌鈴
星色の髪の子の抱くポインセチアいさな歌鈴
ポインセチアと今日の薬と置き手紙ギル
読書灯ポインセチアまで届かずギル
初恋の傷痕のごとポインセチアぐでたまご
レッスンの後の閑けさポインセチアぐでたまご
ポインセチア与党議員に届きをりけーい〇
ポインセチア輝くキャバクラに客ひとりけーい〇
星描けばどれも歪やポインセチアさとけん
祝い日は自分で決めるポインセチアさとけん
ポインセチアの真っ赤が統べているロビーふるてい
ポインセチアと見知らぬブーツある玄関ふるてい
渋谷二時ポインセチアは躁の花樫の木
ポインセチア抱けば神父めくホスト樫の木
ポインセチア眠れば海となるベッド古瀬まさあき
ポインセチア新宿駅に花屋また古瀬まさあき
ポインセチアの高さに楽譜積まれけり古田秀
ポインセチア肺をきらめく朝の呼吸古田秀
ポインセチア映して銀器磨きをり今野淳風
ポインセチア降り注ぐものみな光今野淳風
艶やかといふより卑猥ポインセチア紫小寿々
通夜帰りポインセチアを買ふ羽目に紫小寿々
ポインセチアぽわんと蝋となる炎早田駒斗
ポインセチア鈴の音のするほうが北早田駒斗
リハビリの手すりやポインセチアの斑夜行
ポインセチアの赤にひかりのなかりけり夜行
罠なのよポインセチアが赤いのはあさのとびら
作戦をポインセチアの環に託すあさのとびら
ポインセチア空をぽこんと呑み込まんあたなごっち
ぽいんせちあいつもいずこにゐるのだらうあたなごっち
ポインセチアなんかを買ってみる土曜あみま
さて問題。ポインセチアの花の色は?あみま
ハンドベルりんりんポインセチアりんいかちゃん
売らずありポインセチアと福音書いかちゃん
彼を呼ぶポインセチアのいる部屋にイサク
夕映えや猩々木と夕餉するイサク
ポインセチアくしやりと枯れて肺に影いづみのあ
ポインセチア聖者の恋の二千年いづみのあ
初めてのらしき生き物ポインセチアいなだはまち
仙人掌を枯らす我が家へポインセチアいなだはまち
安宿にポインセチアを連れ帰るうづら
抱ふればポインセチアの赤に酔ふうづら
ポインセチア僕は戸締りしていたかうどまじゅ
鍵盤の上に折り紙のポインセチアうどまじゅ
ポインセチア置きて血圧高めかなえんかず
太陽系のとあるスナックポインセチアえんかず
裏側は多分見ないポインセチアかしくらゆう
夜が怖いポインセチアも同じ顔かしくらゆう
二日してポインセチアの馴染む部屋キートスばんじょうし
ポインセチア抱え二十分の遅刻キートスばんじょうし
ぽいんぽいんぽいんせちあのポではねよぐ
ポインセチアごはりと夜の街を吐くぐ
ポインセチア部屋はクレゾールの匂ひきなこもち
クラッカー発射ポインセチアふふふきなこもち
盤上に妬心広げるポインセチアこま
猩々木きこしめすにもほどがあるこま
ポインセチア貧血に寝る保健室じゃすみん
息子は出来過ぎポインセチアは枯れてじゃすみん
堕天使とポインセチアが倒れてるシュリ
箒買うポインセチアは明日にするシュリ
人さらい隠れているよポインセチアしんぷる
水やりは社長の仕事ポインセチアしんぷる
厳かに鶏を屠るやポインセチアせり坊
ポインセチア目尻にラメを置く小指せり坊
ポインセチア施設のぬり絵コンテストそうり
応接間ポインセチアと待たされりそうり
ポインセチア置く仏壇は閉めておくたろりずむ
愛犬にポインセチアを紹介すたろりずむ
胸の穴にポインセチアを置いてみるテツコ
ポインセチア関係を断つごと遮光テツコ
葉脈のひとすじまでポインセチアてんてこ麻衣
背丈超すポインセチアの門の墓地てんてこ麻衣
ポインセチア置いてはきはき女医の言トポル
道化師の泪は緑ポインセチアトポル
調律のごとポインセチア剪定すトマト使いめりるりら
ポインセチア雨後の渋谷の星臭きトマト使いめりるりら
ポインセチア美談にしても愚痴は愚痴とりこ
ポインセチア偉い人乗るエレベータとりこ
母ちゃんの住所もう無いポインセチアなかむら凧人
宝くじここにしようよポインセチアなかむら凧人
ポインセチア人恋しさにつくテレビはなあかり
ポインセチア一礼深き受付嬢はなあかり
ポインセチア晩餐前に切る十字はむ
ポインセチア「愛の賛歌」の針とびぬはむ
ポインセチア牧師の家は四姉妹ひなた和佳
ふるさとのポインセチアは海望むひなた和佳
われらにもまた朝が来るポインセチアふじこ
鏡台にポインセチアの赤あたらしふじこ
オーブンは予熱200度ポインセチアほしの有紀
白衣のまま公衆電話ポインセチアほしの有紀
ポインセチア火はビロードより甘しまこちふる
ポインセチア鬱そうな翡翠色まこちふる
景品のポインセチアの値踏みするまりい@
ポインセチア囲んで歌う青春歌まりい@
ポインセチア咲いて象舎に日向の来まんぷく
ポインセチアサーカス団が街に来るまんぷく
値下げたるポインセチアを買ひにけりみなと
煮こぼれを気付かずポインセチアかなみなと
ポインセチア動物病院は休診みやこわすれ
ポインセチア星占いは信じないみやこわすれ
鍵盤は鳴らぬ箇所ありポインセチアヤヒロ
ポインセチア結構な値をぶら下げてヤヒロ
ポインセチア抜歯後の綿ぐつと噛みやまぐちこう司
ポインセチア椅子逆さまに地下酒場みやまぐちこう司
月の窓ポインセチアへ明け渡すRUSTY=HISOKA
ポインセチアひんやり母の薬変はるRUSTY=HISOKA
シンデレラのつづきにポインセチアかな葵新吾
腫物のごとくにポインセチア避く葵新吾
売上は一位ポインセチア届く伊予吟会宵嵐
ポインセチア雑居ビル二階の寿司屋伊予吟会宵嵐
ポインセチアあの子案外よく笑ひ井中ひよこ号
ポインセチアいつもの薬受け取りて井中ひよこ号
ポインセチア買いたがる母枯らす母浦野紗知
時間外の病棟ポインセチアかな浦野紗知
コストコもイオンもポインセチアかな影山らてん
カリオカのビキニがポインセチア越し影山らてん
ポインセチアなんて買う日が来るとはね横縞
ラブソング軽くてポインセチアは白横縞
巨きポインセチア仲直りしたし加世堂魯幸
猫缶買うてポインセチア買えぬ加世堂魯幸
ポインセチアひとつ銀座線に揺れ可笑式
国境紛争ポインセチアは悪くない可笑式
ポインセチアティンカーベルのふくれ面夏湖乃
ポインセチア得る二次会のビンゴかな夏湖乃
ポインセチア買ふ1グラムの幸福夏雨ちや
君のくれたポインセチアが枯れない夏雨ちや
ポインセチアわりと脱臼する会議果禄
ぱぴーぷるぷるぺろつとぽいんせちあ果禄
用済みのポインセチアの花の蜜花岡淑子
ポインセチア揺らす古オルガンの風花岡淑子
病室の鏡の罅とポインセチア花結い
今日からはたった百円ポインセチア花結い
RADIOから5拍子ポインセチアの緋花鳥風猫
あっかんべの舌の蜜めくポインセチア花鳥風猫
窓際のポインセチアにクラクション花伝
頬杖は今日でおしまいポインセチア花伝
面会は禁止の紙やポインセチア雅喜
よく笑ふ家族の厨ポインセチア雅喜
ポインセチア七千鉢が席を埋め海口竿富
ポインセチア踏み台に乗り拭く硝子海口竿富
合鍵やポインセチアの魔法の夜海野碧
米を買ふ片手にポインセチア下げ海野碧
ポインセチア恋というには赤すぎる海老名吟
ポインセチア妊婦の腹の動きけり海老名吟
ポインセチア抱いてモノクロのわたし岩のじ
電飾の陰にポインセチアの錆びつかむ岩のじ
君は赤鬼ポインセチアを踏んだから亀田荒太
ポインセチアからポインセチアがモクモクと亀田荒太
バラードしつこしポインセチア棚に戻す吉行直人
ポインセチア近し風俗待合室吉行直人
店員の追従笑ひポインセチア宮武濱女
笑み固き木馬やポインセチア赤宮武濱女
一人暮らし景品のポインセチア宮部里美
ポインセチア抱きスナツクの鍵開くる宮部里美
暗闇で躓くポインセチアかな宮本象三
どこからか出てくるポインセチアかな宮本象三
ポインセチアや乳首噛む子へ微笑空野千鶴
ポインセチアの赤や寡婦のガーター空野千鶴
オペ室に向かう廊下にポインセチア空龍
ポインセチアまだ温もらぬ予約席空龍
ポインセチア申請主義の役所かな結壱隆月
三度目の再婚ポインセチアかな結壱隆月
ポインセチア喪中の友に書く便り古都鈴
弔いやポインセチアのずきずきと古都鈴
米五キロ、ポインセチアを三つ買う胡麻栞
まだ店に並ばぬポインセチアかな胡麻栞
売れ残るポインセチアの赤きまま甲斐紫雲
毒もありますポインセチアと私甲斐紫雲
ポインセチア増えて世界が嘘を吐く高田祥聖
指輪かなそれともポインセチアかな高田祥聖
にんげんが死ぬなんてうそポインセチア高尾里甫
星組にゐたてふ矜持ポインセチア高尾里甫
ポインセチア予約の取れぬレストラン高木音弥
緑のままポインセチアの純情高木音弥
収入の途切れた街をポインセチア克巳@夜のサングラス
患者来てポインセチアの艶を褒む克巳@夜のサングラス
ポインセチア辻占いにひろげる掌佐藤儒艮
シュワシュワキマセリポインセチアセール佐藤儒艮
星降らぬ街のあかるきポインセチア三浦にゃじろう
ポインセチア神を量産する人類三浦にゃじろう
つどい待つポインセチアや押す玻璃戸三島瀬波
ポインセチア雲流るる大玻璃戸三島瀬波
赤ぢやないポインセチアを選びけり山田蹴人
交番の午後のしづけさポインセチア山田蹴人
家路の窓毎ポインセチアのある不穏山踏青時雨
ポインセチアLEDの街は嫌ひ山踏青時雨
ポインセチア真っ赤 きつと約束守るよね山内彩月
ポインセチアを結界として熱病棟山内彩月
我思ふ故にポインセチアは赤山本先生
シンバルを叩いてポインセチアかな山本先生
まだ緑ポインセチアとは言えない山名凌霄
ポインセチア抱いて告白 なんて無理山名凌霄
情念を食われてポインセチア市獅子蕩児
樹海めくポインセチアを見上ぐる夜獅子蕩児
気位やポインセチアを盾の窓主藤充子
ポインセチア部屋にマチスの息遣主藤充子
偽物より偽物らしくポインセチア秋さやか
教会は真っ白ポインセチアは真っ赤秋さやか
ごめんね言えてポインセチアが赤い秋沙美洋
独り居にポインセチアは紅過ぎる秋沙美洋
不健康なきみ健康なポインセチア潤目の鰯
ポインセチアをばりと裂けさうな胸潤目の鰯
ポインセチア街に溢るる知らぬ曲小山晃
ポインセチア殺風景な俺の部屋小山晃
古本をポインセチアの横に積む小杉泰文
エンドロールポインセチアを置き去りに小杉泰文
夜は深くポインセチアはなほ赤く小川めぐる
ガレージのポインセチア気づかぬふり小川めぐる
崖上の現場事務所のポインセチア小川天鵲
我が胸を割けばポインセチアの赤小川天鵲
下の子を降ろしてポインセチア抱く小野睦
夫の留守ポインセチアをみて疲れ小野睦
ポインセチア赤き渇きに触れもせで小池令香
ポインセチア私は乾いてなんかない小池令香
介護士の手品ポインセチア消えた松井くろ
懐メロの指揮は介護士ポインセチア松井くろ
ポインセチアウクレレ教室のドア解放上原淳子
造花より造花のごときポインセチア上原淳子
独り身の枯れてくポインセチアかな城内幸江
ポインセチア癌検診の朝は雨城内幸江
ポインセチアこの店で傘盗まれた常幸龍BCAD
偽の教会はポインセチアたくさん常幸龍BCAD
三年目ポインセチアはガリガリに植田かず子
一人分のポインセチアの明かるさよ植田かず子
ポインセチアだらけキャバクラ嬢だらけ新蕎麦句会・凪太
土星って窮屈ポインセチアみたい新蕎麦句会・凪太
十年目のポインセチアは妻の色森山博士
失恋や見知らぬ明日のポインセチア森山博士
毒殺のあらましポインセチア咲く真冬峰
肉体の底に猩々木は咲く真冬峰
ポインセチア銀貨を零すユダ独り仁和田永
ポインセチアの呼吸剥がれゆく深夜仁和田永
猩猩木よるりゅうりゅうときみのもの水面叩
辞表出すポインセチアを迂回して水面叩
朝日のあたる家ポインセチアの緋杉本果蓏
ポインセチア十七の日記文字重し杉本果蓏
キミカラノポインセチアハカレマシタ清水三雲
産院に三人やポインセチアの光清水三雲
ポインセチア一鉢少年穢れ易し清島久門
ポインセチアに群青の空返しけり清島久門
少年院の真中にポインセチア置く清波
英字紙にひろごるポインセチアの緋清波
入館証冷たしポインセチアの余所余所し西川由野
ポインセチア指輪の箱はベルベット西川由野
六万のポインセチアや玻璃の部屋西村小市
ポインセチアを持って来る人決まってる西村小市
ポインセチア寓話の結末を知らず青田奈央
リモートの会議は踊るポインセチア青田奈央
首里城やポインセチアは雨に震ふ斉藤立夏
ポインセチア駐屯地にも夜風かな斉藤立夏
猩々木サンタの赤はコカ・コーラ石井一草
ポインセチア子よりの電話取る上司石井一草
ポインセチア愛の言葉を買いませう石塚彩楓
ポインセチアどこを表にしませうか石塚彩楓
詩人でもポインセチアでもないぼく赤馬福助
詩でおちる程度の女ポインセチア赤馬福助
ポインセチア鴉の葬列を送る雪陽
やじろべえポインセチアに凭れをり雪陽
無機質なキー音に咲くポインセチア素敵な晃くん
6度5分日常に置くポインセチア素敵な晃くん
親も教師もポインセチアも嘘つぽい倉木はじめ
採血やポインセチアに黒すこし倉木はじめ
ポインセチア見分けがつかぬ女子生徒蒼奏
寂しがり屋ポインセチアを連れ帰る蒼奏
ポインセチアに愛を私に水を蒼來応來
その家のポインセチアにある律義蒼來応來
ポインセチアの白やはらかく授乳足立智美
ポインセチア次はタンゴの気分だわ足立智美
居残りの実験室のポインセチア多々良海月
ポインセチア少し豪華な犬の餌多々良海月
親知らずの麻酔ポインセチア濃し大小田忍
ポインセチア「歓喜の歌」をあびせられ大小田忍
ポインセチア遺産分割決裂す大槻税悦
床の間にポインセチアとラジカセと大槻税悦
シスターの長き懺悔やポインセチア大庭慈温
猩々木洗礼名を受けにけり大庭慈温
明日死ぬと決めた猫とポインセチア丹波らる
ポインセチア4寸鉢657円駐車券はお持ちですか丹波らる
ポインセチア映してニッカの鬚笑ふ滝川橋
あの椅子のポインセチアへ術後の歩滝川橋
「閉店」の文字玻璃越しにポインセチア沢拓庵
ケーキ屋に時計仕掛けのポインセチア沢拓庵
今月の予算逼迫ポインセチア短夜の月
ポインセチア星への切符ついてます短夜の月
助手席のポインセチアは無事でしょう池内ときこ
受付の離席のポインセチアかな池内ときこ
黒濁の肉芽をポインセチアかな池之端モルト
ポインセチア残る景品交換所池之端モルト
迷子のお子さまをお預かりしておりますポインセチア中岡秀次
とりあえず置かれたようなポインセチア中岡秀次
アンニュイやポインセチアも錆びはじむ中原久遠
火災報知器ポインセチアに耐へてゐる中原久遠
思ひ出すはポインセチアくれた人仲田蓮謙
コンパクト開いた鏡にポインセチア仲田蓮謙
動く歩道メキシコへと延びポインセチア宙のふう
ポインセチアは白ボーイソプラノ透きとおる宙のふう
ポインセチア姑となるひとと居て朝月沙都子
受験子の篝火としてポインセチア朝月沙都子
ポインセチアほどに血があれば生きる長谷島弘安
ポインセチアはA型に違いない長谷島弘安
放課後の廊下は嫌いポインセチア天陽ゆう
逢引の影は短しポインセチア天陽ゆう
ポインセチア地球儀で探すベツレヘム田村利平
ポインセチアダンスはせぬとの約束田村利平
詩はつよくポインセチアの葉はあかく渡邉桃蓮
汽車に乗るポインセチアの家を捨て渡邉桃蓮
胃が痛むポインセチアが喧噪が冬のおこじょ
クリスマスフラワー血は流すために非ず冬のおこじょ
特売日の駆け足ポインセチアかな島村福太郎
ダイエーのポインセチアに風の吹く島村福太郎
ポインセチア越しに受取る領収書嶋田奈緒
遺失物届にポインセチアかな嶋田奈緒
共和党事務所に仕込むポインセチア東京堕天使
ポインセチア痴態つぶさに見ていたか東京堕天使
ポインセチア明日閉店の純喫茶藤色葉菜
消毒液をポインセチアと並べ置く藤色葉菜
ポインセチア車窓の「好き」は消えさうに藤田ゆきまち
スーパーのポインセチアはずつとある藤田ゆきまち
残されたポインセチアはまだ赤い独星
ポインセチア箱に囲まれ寝る新居独星
手に残るジョーカーの笑みポインセチア内田英樹
鉛筆のデッサンポインセチアに陽内田英樹
エンスト車ポインセチアの後部席内藤羊皐
総統の褥にポインセチア敷く内藤羊皐
ポインセチアiPadは聖書の頁南風の記憶
ポインセチアいびつな街頭募金の列南風の記憶
人はみな裸になるポインセチア南方日午
アクリルの食券ポインセチアの夜南方日午
ポインセチアファーストネームで祖父母呼ぶ播磨陽子
下駄箱へちっちゃいちゃっちいポインセチア播磨陽子
ポインセチアと隅の私はエキストラ馬祥
バックミラーをポインセチアの塞ぎをり馬祥
猩々木クラリネットのファに揺らぐ白プロキオン
クリスマスフラワー千円ほかはタダ白プロキオン
食ふといふ原罪ポインセチアの炎白よだか
腹の子の父は異教徒ポインセチア白よだか
1つおきポインセチアの座る椅子白雨
星散りてポインセチアに生まれたり白雨
ポインセチア今日も脇役なりし吾板柿せっか
ポインセチア並べポイント二倍デー板柿せっか
ポインセチアうたごゑ喫茶の革命歌比々き
母の非在埋めをるポインセチアの緋比々き
ポインセチアお一人様に赤過ぎて比良山
蕪村なら如何に画くべしポインセチア比良山
既読無視した夜のポインセチアかな緋乃捨楽
親知らず抜いた日ポインセチア買ふ緋乃捨楽
銀貨二枚ポインセチアの赤となる富山の露玉
星高しポインセチアの値引き札富山の露玉
彼女にも妻にもポインセチア買ふ武者小路敬妙洒脱篤
裏路地を花屋の零すポインセチア武者小路敬妙洒脱篤
ポインセチア好きを嫌ひを偽りぬ風慈音
ポインセチア震へる匙の砂糖散る風慈音
舌下錠溶けてポインセチア燃ゆ平本魚水
ポインセチアがぢつと見てゐるやうで鬱平本魚水
例えば日々の帆としてポインセチア碧西里
浮かれてる場合かポインセチアは火碧西里
検品の窓口ポインセチアかな北村崇雄
ポインセチアの茎にぶら下がる密書北村崇雄
こいびとのにおいポインセチアのあか北大路京介
ポインセチアジャングルジムに老夫婦北大路京介
深酒やポインセチアが夜を腫らす北野きのこ
ポインセチアそこから先は夜ですよ北野きのこ
赤い色満ち足りているかポインセチア眠兎
四重奏ポインセチアのゆるるかに眠兎
ポインセチア未練がましき色放ち椋本望生
ルンバよりタンゴのテンポポインセチア椋本望生
ポインセチアあっその日なら空いてます木染湧水
翌日のポインセチアの重きこと木染湧水
眼鏡屋の鏡の中のポインセチア野ばら
ポインセチア2回まはして選びけり野ばら
ポインセチア越しに女将の歳を問い野地垂木
諸人の真中にポインセチアかな野地垂木
ポインセチアこの嘘にもう後がない柚木みゆき
待ち合わせポインセチアを抱いてます柚木みゆき
星の夜ポンセチアの窓明かし来冬邦子
派出所のポインセチアは忘れ物来冬邦子
ポインセチアヒールを脱げば母となる雷紋
長男の家出ポインセチアは赤であれ雷紋
電飾とポインセチアと深海魚鈴木由紀子
民宿の昼ポインセチアの店番鈴木由紀子
サイフォンの音聴く夜更けポインセチア麗し
爺ちやんも買うて来たるやポインセチア麗し
けやき通りにポインセチアとオープンカー朶美子
KITTEビルのポインセチアは白づくめ朶美子
学食にポインセチア豚汁無料です柝の音
ポインセチア合わせ鏡に増殖す柝の音
老いてまた通う学び舎ポインセチア梵多
おみくじは中吉ポインセチア買ふ梵
ポインセチアの赤よ僻ませる赤よ梵庸子
学芸会無くて駅にはポインセチア梵庸子
ポインセチア「ただいま」に返事なく祺埜箕來
ポインセチアの横消防車通る祺埜箕來
ポインセチア今日一日を会話なし茫々
待ち合わせ場所に人ゐぬポインセチア茫々
ポインセチア豊かに髪の抜ける部屋大和田美信
ポインセチア時給で買える幸せ98
ポインセチアにラメ散りばめて悋気⑦パパ@いつき組広ブロ俳句部
客後またポインセチアを縁に置く髙橋なつ
ポインセチア窓全開の歯科に待つあいむ李景
店長のオススメやってんポインセチアあさいふみよ
母と娘はしづかに喧嘩ポインセチアあさぎいろ
ポインセチアあかの嫌いな日もあるさあらら
ポインセチア敬語を知らぬ羅馬人アロイジオ
地下街にポインセチアの陽の香かなうさぎまんじゅう
心音やポインセチアに澄ます耳ウリハダ楓
ポインセチアみんな主役のおゆうぎ会おおい芙美子
ポインセチア抱っこをせがむ子の如くオカメインコ
夕闇やポインセチアは喋りすぎおきいふ
夜明け前かすかに縮むポインセチアオサカナクッション
検温器ポインセチアの喋るかにお銀
ポインセチアなすべき雑事なさぬ午後カオス
古傷にポインセチアの赤沁みるカワムラ
裏道やひかりをあつめてポインセチアきた実実花
ポインセチアむかし十五で飲んだ酒ぐずみ
ポインセチア増ゆ振り鐘の響くごとくま鶉
ポインセチア赤赤ドライアイチカチカクロまま
ポインセチア換気扇を磨き上げこいそひさと
ポインセチア東京タワーは空を指すさくやこのはな
蛇をふむ聖母ポインセチア真白さだとみゆみこ
ゲーム機を抱いて眠る子ポインセチアさぶり
ポインセチアナース一人の夜明けかなさぶり
この部屋を操るポインセチアかなさむしん
そのためいきはポインセチアの彩度さむしん
ポインセチア預かりし児は泣き寝入るしー子
夫の買ふ一番赤きポインセチアジョビジョバ
喝采は喝采らしくポインセチアすりいぴい
バス停のポインセチアに水の跡チャーリー・吉田
ポインセチア電飾の波くらくらちやこ
リビングのポインセチアと曇り止めツユマメ末っ子@8歳
番台にポインセチアと釣り銭ととしなり
讃美歌を知らないくせにポインセチアのど飴
助手席のポインセチアと丸眼鏡のりのみや
唯一の村の床屋にポインセチアパッキンマン
合鍵の秘密知りたりポインセチアひろき
剣道場にポインセチアの葉は揺らぐふくじん
君待ちてポインセチアの向き迷ふペトロア
仮退院ポインセチアは裟婆の色べびぽん
星は空にポインセチアは何処に置こうまあぶる
翌月のポインセチアはどこで咲くまこ@いつき組広ブロ俳句部
自殺者数の報ポインセチアの赤みことのりこ
ポインセチア迷うふいに名を呼ばるみずきの
寮母買ふポインセチアは60円みつみつ蜜柑
ポインセチア肉食って明日を生きる みはね
お向かいの玄関のもうポインセチアみやかわけい子
まぐはへぬポインセチアの吐息かなみやこまき
百万本咲いても独りポインセチアみやざき白水
また時短ポインセチアに愚痴を言ふみわ吉
ポインセチア玻璃一枚の明暗むべ
「くには何処」ポインセチアのカウンターもつこ
疚しさもポインセチアはわかってるもりさわ
ポインセチア問診票を代筆すゆすらご
ポインセチア寂しき妻の虚言癖ラーラ
ポインセチア後宮女のはなうらないacari
夜の風ポインセチアとワンカップKII
病棟にポインセチアの夜更けかなmomo
新宿はポインセチアに埋もれり葦たかし
基督の鼓動は雨のポインセチア綾竹あんどれ
課題は未完もポインセチア溢れ杏樹萌香
ポインセチア明るき夜の迷ひ猫伊藤順女
あの夜のポインセチアは笑ってた一佳
まごころも枯らす予定ポインセチア宇砂紀の女
点滴のしずくポインセチアの影宇田建
ポインセチア飾れるほどの家じゃない浦文乃
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美しい嘘をくださいポインセチア越智空子
寂しき夜ポインセチアの赤に嫉妬円
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闇舐むるポインセチアの舌舌舌 荻原湧
寂しいとポインセチアには言えない音人妙歌
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カードキー挿せばポインセチア灯る佳山@水戸
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面会の十分ポインセチア持って花南天
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触れるまで本物だったポインセチア海瀬安紀子
退院の荷物にポインセチアかな葛谷猫日和
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ひとり居てポインセチアの返事待つ柑たちばな
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ポインセチアは赤外線を発せず鬼平哀歌
自分では買わないポインセチアかな菊池洋勝
ポインセチア悪くないけど謝まれり吉野春夏
真夜中をポインセチアと家計簿と橘まゆこ
アイドルは聖子につきるポインセチア久我恒子
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立て籠る雪隠にポインセチアと宮坂暢介
交番にポインセチアやガード下京野秋水
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鉢植えの真ん中ポインセチアをり句瑠圃
合鍵とポインセチアを手に急ぐ駒草らんぷ
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窓々に使い捨てのポインセチア江藤薫
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11月のポインセチアの赤も赤香雪蘭
キャバレーへポインセチアの領収書高橋無垢
骨壺やあまりに紅き猩々木今井淑子
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疼きをり蒼い心芯ポインセチア根々雅水
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トイプーとポインセチアの薄っぺら飛来英
還暦の紅より赤しポインセチア樋口ひろみ
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病棟の昏きより声ポインセチア百合乃
基地の街ポインセチアの揺れるのは蛭本喜久枝
居残り授業窓辺のポインセチア富野香衣
ポインセチアいつも笑顔のマネキンと福井三水低
コピペしたような毎日ポインセチア福月スミレ
還暦は進化の途中ポインセチア福良ちどり
スナックのギター歌謡やポインセチア文月さな女
厭世は振りだけポインセチア買ふ北藤詩旦
夜勤明けポインセチアに付箋メモ牧野敏信
主役にはあらねどポインセチアかな名前のあるネコ
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抜歯待つポインセチアの包囲中木原洋子
ポインセチア絵本の魔女の長き鼻木寺仙游
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「寒かんべ」ポインセチアに土足す背柳川心一
巫女走るポインセチアの鉢跳び越えて柳絮
戦争の昭和やポインセチア赤洋洋子
リコーダー高いドの音ポインセチア立田鯊夢@いつき組広ブロ俳句部
ポインセチアの吸ふメサイアのアルト瑠璃茉莉
ポインセチア楽屋口へと男役鈴木麗門
この軒のポインセチアも嬉しさう蓮花麻耶
ポインセチアの芯鈴の響きあり六手
ポインセチア絵本で凌ぐ待ち時間國吉敦子
いろあせてよし人もポインセチアも廣重
肉もどしポインセチアの残るカゴ暝想華
ポインセチアや迷子の館内放送橙と紫
死の先を聖書にきく夜ポインセチア澤田郁子
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父逝きぬポインセチアは未だみどり笙女
売れ残るポインセチアを連れ帰る綉綉
醤油差し行き交いポインセチア邪魔邯鄲
キスハグキス空港のポインセチアウィヤイ未樹
朝の日のポインセチアの影に鍵さとう菓子
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ホームレス眠れりポインセチアの緋すがりとおる
螺旋階段をポインセチア数へすぴか
ポインセチア告解室の硬き椅子としまる
ぽっかりと空いた一日ポインセチアのりこ
棟梁の提げたるポインセチアかなひでやん
達観の位置にポインセチアの白みい
教壇のポインセチアと通知表モコ
そばだてるポインセチア越しの会話よにし陽子
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ポインセチア嘘八百をしれしれと愛燦燦
白紙どどっ机上にポインセチアひとつ葵はるか
この恋の主役のポインセチアかな嘉門生造
チェロの音ポインセチアの窓辺から夏雲ブン太
ポインセチア礼拝堂に人集ふ夏目坦
交配のポインセチアや、らしくない果音
ポーレチケポインセチアの独り言海音寺ジョー
病棟の粘土ビー玉ポインセチア紅さやか
蓄音機覗き込む犬ポインセチア高橋寅次
卒論書き終えて買うポインセチア江戸川ちゃあこ
ポインセチアBarにもタンゴ午前二時山沖阿月子
積ん読のままに都会はポインセチア山吉白米
助手席のポインセチアにベルト掛け山口要人
初めての推理小説ポインセチア山口たまみ
ポインセチア置けば聖なる終の家山口一青
猫がいるポインセチアを育てたい汐海さくら
プロポーズ隣の椅子のポインセチア鹿嶌純子
喧嘩してポインセチアに気後れる寿松
コラールをポインセチアと譜読みする淑伶
ポインセチアほのかにバニラ香りたる初野文子
ポインセチア真紅にならぬ三年目小鞠
ポインセチア彼の電話を待つロビー小笹いのり
淋しさは猩々木が吸い上げる笑笑うさぎ
ポインセチア母が聴きたるカンパネラ星善之
サインポールぽかぽかのポインセチア清水祥月
お話しの続きは明日ポインセチア清白真冬
ポインセチアユダの一滴足し真っ赤対馬清波
ポインセチア抱き終電待つホーム大熊猫
ポインセチア子供食堂また明日杜まお実
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日ごとに増えゆくポインセチアの窓渡邉わかな
ポインセチアよ子供食堂の灯よ梅里和代
ポインセチアB型の血の明るさよ八田昌代
無言の街ゆくポインセチア白し風信子丸山しん
パンを食みポインセチアの最後の夜網代
腫瘍マーカーポインセチアの黒き赤凛
ポインセチア感情線はラテン系齋藤杏子
桃色のポインセチアの毒めいて齋藤むつは
渋滞は続くポインセチアの灯黎成
ポインセチアや母の弁当あと何度?かたちゃん@いつき組広ブロ俳句部
ポインセチア雨が降ったら虹色にさくらちゃん※4才
さきほこるポインセチアのバレリーナひなた娘※8才
ポインセチアおこったママのかおみたい吉田結希※7才
ポインセチア長いベロ出し対面す尼島里志
猫眠るポインセチアは紙細工宮原みかん
夜のポインセチア嬰児が笑まう楠田草堂
吉祥寺駅に待人ポインセチア二重格子
ポインセチア変わらぬ日々過ぎゆけりチャーリー・吉田
貞操を守りてポインセチアかな歌い鳥
深夜二時ポインセチアは毒婦たり野木編
忙しない時を知らせるポインセチアANGEL
ポインセチア朝礼拝の暖のごとA.盆暮
ポインセチアテノール独唱主の祈りdoいつもcoいつも
ただいまとポインセチアに声掛けてDr.でぶ@いつき組広ブロ俳句部
前かごのポインセチアが疾走すGONZA
寮の部屋ポインセチアの赤一つharu.k
紅きこゑポインセチアの聖歌隊HNKAGA
ポインセチア約束まではあと五分ito
あの人にポインセチアやさりぬべしkao
ガラス窓ポインセチアの赤眩しkへりくつ
酔い覚めるポインセチアの赤の艶Q&A
出窓よりポインセチアと「第九」かなQさん
ポインセチア見てはプラットホームに伸ぶsakuraa.
外見てるポインセチアと猫と私vivi
八鉢のポインセチアよ『主は来ませり』あ・うん
リヤカーでポインセチアを売る生徒あいらぶ
仏前にポインセチアの不似合いなことあおいなつはやて
ポインセチア並べオンライン第九あかり
ポインセチアの影にチェッカーの赤あきののかなた
嘘つきの舌ごと赤ポインセチアあくび指南
チョコの金貨握る手ポインセチアあさきまほろ
晴れがましきデビューのごとポインセチアあさぎけんいち
退任にポインセチアを呉れし人あじさい子
ひとり鍋見ているポインセチアかなあずき
放課後や君の出窓のポインセチアあそぼ葉
子に貰うポインセチアの赤深しアポロ
長電話ポインセチアの赤深むあまぐり
一周忌ポインセチアのあかあかとありい
妖精がポインセチアに眠る夜アン
ポインセチア窓辺に置けば庭白しイカロス
路地裏の蕎麦屋の前のポインセチアいくみっ句
ポインセチア一筆書きを解くやうにいたまきし
花ならぬ花ポインセチアの憂愁いつかある日
聖き夜のポインセチアの赤き舌いつかある日剱岳
ポインセチア古希と言へども適齢期いまいやすのり
ひと昔のポインセチアと犬の写真いまねずみ
冷えきった仏間の灯りポインセチアいろどり五島
ポインセチア静寂の中凛と立ちいろをふくむや
怒り失せポインセチアを抱く妻ういろ丑
ベランダのポインセチアや猫過ぎるうさぎさん
ヘモグロビンを湛えるポインセチアうすけ
砂糖菓子めくポインセチアに触れたきうめがさそう
ポインセチア二個のグラスへ友を待つえいりぃく
ドラマあり家の完成ポインセチアえみばば
今年も来たり手土産のポインセチアおうれん
逢いたくてポインセチアをのぞきこむおがたみか
ポインセチア滴るやうな血の匂ひおくにち木実
奈落なる猩々木や鬼の爪おこそとの
駆ける道ポインセチアもはためきておざきさちよ
空白の空気埋めるポインセチアおさむらいちゃん
街路灯や和尚の袖にポインセチアおばたよう
ポインセチア白き指もて紅をひきおひい
嫁いだ娘と会えるのはポインセチアを渡す時お寺なでしこ
店先のポインセチアに魅かれおりお漬物
ポインセチア夕日と色を競いけりお品まり
ポインセチア牧師に「ハイ」と誓う孫かこ
ポインセチアネットで済ますプレゼントかつたろー。
今年またポインセチアの窓辺かなかぬまっこ
ポインセチア窓に天使か猩々かかねこ
密室のポインセチアの鉢に罅かねつき走流
デパートのポインセチアの殺気立ちかむろ坂喜奈子
ポインセチアひとり夕餉に赤すぎるかめりん上山
去る人にポインセチアを渡す夜かもめ
街並みに更地加わるポインセチアかよ
売れ残りポインセチアに母の笑みきぃた
新居にはポインセチアと猫と君きみえは公栄
ずらりポインセチア知らぬ地へ人へくんちんさま
菊坂の質屋の窓にポインセチアケンG
指輪諦め悲しくてポインセチア買うこぶこ
ポインセチアと共にいざ顔合わせコヤユウジ
門出にはポインセチアと決めているさいとうすすむ
病院にエールのポインセチアありさかたちえこ
難民の子らの笑顔やポインセチアさくら亜紀女
振り向けばポインセチアの独り言さくら悠日
毒を持つポインセチアに転生すさこ
呑み干してポインセチアの仮寓とすささきなお
君くれしポインセチアが赤く燃えさなぎ
ポインセチア市役所並ぶ吾子らの絵しげとし
ポインセチアマリアはリス組のまいちゃんじょいふるとしちゃん
ポインセチア白きシーツの向こう側しらふゆき
歳重ねポインセチアの小径かなじん
帰り待つひたすらの隅ポインセチアスカビオサ
ベルベッドポインセチアの肌触りすぎやん
縄文の炎のごとくポインセチアすずしろ
明日からはポインセチアの花となるスローライフ
待ちわびてポインセチアと語る夕そうま純香
ポインセチア街はおのおのさんざめくそまり
赤札のポインセチアは誕生花それいゆ
寂しさにポインセチアの葉を齧りたいやきは腹から食べるにゃんこかな
墓前に献ぐ白きポインセチアよたじま
アベマリアとぼる花蕊は猩々木たすく
ポケモンGOポインセチアにデリバードタマゴもたっぷりハムサンド
ポインセチア商店街の願い満ちたむこん
エンゼルがポインセチアに隠れたのたむらせつこ
焙煎のポインセチアをくぐる香ちっちのきも
最後のスーツ抱えるポインセチアつちのこ
出窓にはポインセチアの家三軒ツユマメ@いつき組広ブロ俳句部
折り紙のポインセチアがお出迎えティーダ
前列で金粉纏うポインセチアデイジーキャンディー
ポインセチアひねもす出荷作業かなてまり
ポインセチア少し静かにならんかいドイツばば
狂っちゃった世界を燈すポインセチアトウ甘藻
人は皆巡礼者なりポインセチアときめき人
金リボンポインセチアのしたたかさどくだみ茶
ポインセチア電動イスで逃避行とだまゆみ
命じられポインセチアを飾るノラなごやいろり
主は磔刑あかし悼むやポインセチアなんじゃもんじゃ
カフェで待つポインセチアの紅さしてにいやのる
ポインセチア噂話と嘘が好きにじのすみれこ
エコバックにポインセチアの赤一つねがみともみ
迷いなきポインセチアの赤さかなねぎみそ
ポインセチアの葉脈棋聖の棋譜ののr
ポインセチア昭和はさらに遠くなりはっかあめ
病みやすき腸温めたるポインセチアはづきめいこ
炎めくポインセチアに触りたいはっしー
マスク下ポインセチアのような紅はなばあば
ポインセチア星々咲かす役目終へハルノ花柊
とわに咲く図鑑に溢るポイセチアはるる
ポインセチアイケてる奴の腕の中ひーたん@いつき組広ブロ俳句部
ウインドウにポインセチアはやる胸ひーちゃんw
達郎の歌ポインセチアの真紅ひぐちいちおう(一応)
午前様そっと開け閉めポインセチアひっそり静か
ポインセチア独居(ひとり)の日々を童話にすひな芙美子
別れた日ポインセチアが滲んでたひめりんご
義兄の忌ポインセチアの昏き赤ひよこ
ハローワークも彩るポインセチアひろ夢
ポインセチア手折りし君の髪を嗅ぐふくろう悠々
ポインセチア陽光差して色深しふみ
月照らしポインセチアが湖に揺れるぶるーふぉっくす
ポインセチア怪しく映える人混みでヘッドホン1269
杯重ねポインセチアの炎(ほむら)たつほたる純子
母は子を慈しむものポインセチアほんみえみねこ
人恋しポインセチアの白一葉まー
ポインセチア抱へ俯きし漢まじまみいきち
家籠り続ける母へポインセチアは赤ままマリン
模様替え仕上げはポインセチアかなみちむらまりな
ポインセチア神話の恋を照らす赤みつき小夏
遺失物置き場のポインセチアかなみつれしづく
お見舞いのポインセチアや光る星みどり川
受付のポインセチアに”金”祈るみほめろ@いつき組広ブロ俳句部
レジ横のポインセチアに満足すむゆき
灯火にポインセチアの影揺らぎむらのたんぽぽ
ポインセチアみんなどこかくたびれてももたもも
住職も宮司もポインセチア手によしざね弓
近寄ればポインセチアに皺多しよしもとあけみ
彼の人の残したポインセチア赤よりこ
ポインセチア窓の青さに突き刺さるルーミイ
レッドカーペット歩むがごときポインセチアわかなけん
かの国にポインセチアや思い馳せわか佐
鼓動打つポインセチアと赤葡萄酒わこ
そこここのポインセチアに急かされるわたなべいびぃ
掲げ愛づポインセチアや老いし僧ゐのかたゆきを
しょうじょうぼく燃える紅恋がる愛亜紗舞那
校庭に売り娘も赤きポインセチア阿賀野川真樹
ポインセチアひらひら昼寝の犬の鼻芦幸
ポインセチア献血バスの運行表安春
終電とポインセチアとサラリーマン案山子@いつき組広ブロ俳句部
一瞬にポインセチアが空気変え伊勢志摩子
祈るごとポインセチアの灯る宵伊藤あんこ
ほろ酔いてポインセチアを抱きかかえ伊藤ひろし
マニキュアを独り塗る夜ポインセチア伊藤亜美子
ポインセチア新刊棚に並びをり伊藤小熊猫
階段のポインセチアの出迎えか伊藤正子
シスターやポインセチアに彩られ伊藤節子
我ギブスポインセチアにエール受く伊藤潮音
ポインセチアまだ見ぬ国へ出港す伊奈川富真乃
並びたるポインセチアは希望の灯遺跡納期
ポインセチア飾りたくってプチ掃除井出奈津美
色づかぬ去年の鉢のポインセチア井松慈悦
のんびりもポインセチアに鼓舞されて井上繁
就活中ポインセチアよ前祝い井上礼見
ポインセチアや隅々までに愛の色郁松松ちゃん
店頭のポインセチアでよしとする磯野昭仁
風水的玄関ポインセチアきらっ一斤染乃
改札へポインセチアの残像と一秋子
百均のポインセチア百円の恋一重
孫の来るポインセチアの壁飾り一太郎ラン坊
だまされてポインセチアよ赤くなり一番ぶろ
白髪の喜寿と古希とポインセチア稲葉こいち
縄のれんポインセチアに先ず会釈稲葉雀子
手をつなぎポインセチアに胸弾む稲葉木嬰
ポインセチアの花てふ宇宙の果にをりさうな宇佐美好子
無意識を意識し始めポインセチア羽沖
ふくれっ面枕元にポインセチア雨戸ゆらら
涙目はポインセチアの赤い色卯さきをん
駅前のポインセチアよ彼は来ず卯月かりん
聖母の涙被災地のポインセチア永谷部流
チラシ増えポインセチアが手招きを越後縮緬
明けに染めポインセチアよ病む心延杜
雑踏を小走りポインセチア掲ぎ遠藤百合
エコバッグずしりポインセチアの鉢遠藤玲奈
含羞の深き赤色ポインセチア塩原香子
紅の蕊にも仄かポインセチア塩沢桂子
思いやりポインセチアの花言葉奥ノ木蛍子
母逝きてポインセチアなき日の過ぎぬ奥寺窈子
知らぬ間にポインセチアが馴染んでる奥田えりあし
老夫婦ポインセチアとエコバッグ黄桜かづ奴
ポインセチア指さす母は車椅子岡れいこ
ハンドベル流れ来ポインセチアにも音のあ子
カエサルのものはカエサルポインセチア佳子
咲かせようポインセチアと赤ヘルを加島
夜明ければポインセチアも疎ましや加裕子
部屋住まいポインセチアと女心河合錫鳴
店前でポインセチアが呼んでいる河合弘子
君去りてポインセチアの赤は嘘河村静葩
二年目のポインセチアと白き壁河野なお
君が居るポインセチアの火を抱いて火炎猿
昏き世にポインセチアの仄明かり花おうち
せわしくもポインセチアのワクワク感花岡幸嗣
ケーキ飾りクリームの横にポインセチア花岡浩美
ポインセチアどんなものかと店に行く花岡紘一
ポインセチア脱げず六十路の恋終る花屋英利
あなたを想う堀切のポインセチア花香魚
マッチ擦る灯の中にポインセチア花咲みさき
星々の蒔く赤い種ポインセチア花咲明日香
誕生やポインセチアの眩しかろう花紋
家々にポインセチアの季の来たり花野
ポインセチア室外機の上で赤を震わす海碧
回復の夫の窓辺のポインセチア蛙里
はいからな洋菓子みたいポインセチア笠江茂子
ポインセチアや思い出も色褪せず"梶浦多見子
ポインセチア陽だまり探しよく動く釜眞手打ち蕎麦
オンライン会議 ポインセチアも参加する看板のピン
ポインセチア信じぬ者も救う神間むつみ
下駄箱に赤い異国のポインセチア閑蛙
暗き夜やポインセチアを灯さむか岸本瞳
客より多し百均のポインセチア岸本元世
LINE消すポインセチアは眩しすぎ喜祝音
あか!みどり!ポインセチアを色で呼ぶ気球乗り
銀の星ポインセチアに出会う夜亀山逸子
賛美歌のゆるゆる進むポインセチア亀山酔田
何処となしポインセチアの余所余所し亀田稇
赤てふ色の起源はポインセチア亀田かつおぶし
漆黒の夜瓦礫からポインセチア菊地璃芭風
ポインセチア想いを馳せるベツレヘム吉哉郎
染まりゆくポインセチィア君のごと吉松
ポインセチア赤コーナーの闘志かな吉藤愛里子
噛み合わぬ猩猩木夜の部屋橘明月子
ポインセチア上提案は可決され久世有仁
燃える赤ポインセチアの自己主張久瑠圃
くすぐるよ遠い記憶をポインセチア宮村寿摩子
ただいまとポインセチアの赤眩し宮地弓恵
置かれたるポインセチアの紅かなし宮武桜子
おいっ子の頬越しにポインセチア赤し朽木春加
ポインセチア日向ぼこする猫ばかり魚返みりん
暗い世にポインセチアの明るさよ教来石
百均のポインセチアよまた来年橋本恵久子
手土産はポインセチアや酒宴終へ玉井瑞月
帰路急ぐポインセチアの鉢抱え玉井令子
ベルの音にポインセチアの揺るる街玉響雷子
静脈の血より鮮やぐポインセチア近江菫花
シチュウの匂いポインセチアの卓に金子真美
ポインセチア一鉢ほどの孤独かな金本節子
猩々木のルージュ纏ひて金曜日金目鯛海咲
恒例の喧嘩の種ポインセチア銀長だぬき
祝福を祈る君へのポインセチア句読天
おだやかな雲の流れやポインセチア空
六道をめぐり今宵のポインセチア空斎
疫病禍ポインセチアの色を削ぎ桑原和博
告白をポインセチアの赤に込め桑田栞
道昏しポインセチアの緋に沿うて薫子(におこ)
墓前にポインセチア飾るこの恋桂木右京
箱入りのわがまま娘ポインセチア畦のすみれ
ポインセチア取り寄せピザは画面越し月影キョロ
ポインセチアリースにしたて友招く月昭
ポインセチア見つむ横断歩道脇月城花風
崖っぷちポインセチアは燃えている研知句詩@いつき組広ブロ俳句部
ポインセチアの鉢トトロ置いてみる見屋桜花
茶色飯ポインセチアで映えランチ鍵盤ポロネーズ
久々の外出ポインセチアに会う原宣子
ポインセチアの赤よ私は一人原善枝
修羅の恋ポインセチアの葉のごとく源氏物語
寿司屋にはポインセチアの居場所なし古今亭朝朝
ポインセチア台にのせてカメラ向け古澤久良
還暦へエール送るやポインセチア戸根由紀
「赤だよね」手には白きポインセチア光源爺
商店街ポインセチアのプレゼント幸内悦夫
じじばばの笑顔染まりしポインセチア弘
逆境のポインセチアや色明かす江雲
レストラン5鉢も並ぶポインセチア江見めいこ
病床でポインセチアの赤をみる江田綾子
友よりも笑顔輝くポインセチア甲山
1DKポインセチアにプレスリー香港ひこぞう
店仕舞いポインセチアが戸を塞ぐ高橋ひろみこ
ポインセチア玄関に置く今年こそ高橋光加
ポインセチアは嫌いだと言う君と居る高石たく
ヒール諦めポインセチアと競う紅高嶺遠
壇上のポインセチアも聴くバッハ今西正枝
ピアノ上ポインセチアも聴く調べ今西知巳
今はただ浮き立つ赤よポインセチア今村ひとみ
病室でポインセチアも聴く聖歌佐々木宏
華やかに赤いリボンとポインセチア佐藤佳子
ポインセチア居間に漂うシチューの香佐藤花伎
嘘をつく女の部屋にポインセチア佐藤志祐
レクイエム主に届けポインセチアよ佐藤里枝子
待ちぼうけはもうごめんポインセチア沙那夏
風呂敷のポインセチアや誰ぞ待つ砂楽梨
還暦にポインセチアの届く朝彩人色
惚れて惚けてポインセチア抱きしめ坂まきか
祝意告ぐポインセチアの緋に籠めて坂本千代子
エントランスのひそひそ話ポインセチア桜姫5
リモートの会議にポインセチアあり三浦ごまこ
灯明にポインセチアの義母笑う三浦加容
独り身のポインセチアの赤沁みる三浦佐知子
武家屋敷のポインセチア宣教師三浦真奈美
靴下の邪魔になりしやポインセチア三々一
ポインセチアばんそうこうに乾いた血三茶F
ジングルベル流る窓辺にポインセチア三和花子
讃美歌に溶けゆくポインセチアかな山羊座の千賀子
君からのポインセチア泣いた後山﨑瑠美
無骨な手ポインセチアを傅きて山﨑菫久
玄関の祖母の背にありポインセチア山育ち
ポインセチア金粉いらぬと独り言山口花子
窓際のポインセチアとトラのひげ山口香子
血の赤さよりも綺麗なポインセチア山口雀昭
ボインセチアああとゆびさす吾子抱き帰る山崎鈴子
街並にルージュポインセチアの赤山川恵美子
マスクの街ポインセチアの赤映えて山川芳明
ポインセチア一鉢の興奮漂ふ山田啓子
人疎らポインセチアが賑やかし山本康
夕暮れて3つで千円ポインセチア山野花
校庭に慈善花屋のポインセチア仕掛け花火
吾を酔わすポインセチアのホステスら子安一也
立つ君へ白いポインセチア送る子都見
キャンドルが灯る瞳にポインセチア市川りす
虚しさの涙受け取るポインセチア氏実月
新婦は白いポインセチアは深紅糸川ラッコ
昭和の家ポインセチアぽつねんと紙谷杳子
尖閣にポインセチアの鉢置かぬ紫雲英
ポインセチア帰りを信じ待つ女紫檀
くたびれたポインセチアよ何語る柴桜子
ポケットの辞表丸文字猩々木芝野麦茶
ヒロシマといふ名の椅子とポインセチア斜楽
秘め事をポインセチアは知っており若林千影
ポインセチア路面電車もベル鳴らし守宮やもり
大酒はルージュワインか猩々木朱沙
5円玉ポインセチアの蜜の下狩谷和寓
告白を出来ずに贈るポインセチア酒暮
病める子やポインセチアで時季を知り秀耕
人は皆間違い犯す猩々木秀道
ボインセチアみるたび吾子とかさなりつ秋代
電飾にポインセチアと宵の星小栗福祥
掌を重ぬ猩猩木の影小口zzda
白ワンピ吾子の手真っ赤ポインセチア小山祐治
スーパーのポインセチアに止まる足小薪まりちゃ。
君の髪ポインセチアと一緒かな小雀
猩々木マリヤの衣のごとまそほ小川モモンガ
ひとりごとポインセチアが聴いていた小川野棕櫚
錆猫やポインセチアの緋に溶け小南子
還暦過ぎポインセチアに手間かけて小林のりこ
店先のポインセチアに託す恋小澤ほのか
ポインセチア燃ゆる石炭懐かしや昭谷
くもり窓ポインセチアの赤は赤松髙法彦
逢えぬ日をポインセチアの鉢数へ松ぼっくり
メキシコの赤よポインセチアを買う松村貞夫
息子からポインセチアと初賞与松島美絵
ママチャリや前カゴに乗る猩々木松尾義弘
オードリー躍るローマのポインセチア鐘ヶ江孝幸
暮れなずむ花屋の先のポインセチア上月ひろし
日記帳ポインセチアをまず描き上原まり
コロナ禍でポインセチアやさびしげに寝ん猫
ポインセチア早くわが家に帰りたい新開ちえ
この年は一人のポインセチアかな新多(新米子改め)
野菜棚となりのポインセチアかな新美妙子
献血をできずに古希やポインセチア森佳月
シャッター街ポインセチアの鉢並ぶ森毬子
断捨離の部屋に一鉢ポインセチア森の水車
寝たきりの夫ポインセチアをくれた人森中ことり
ポインセチア赤の赤さに戸惑いて森牧亭遊好
妻伏してポインセチアは何処やら深山涼水
ポインセチアかがり火浮かぶ稲佐浜真喜王
ポインセチア朝日のあたるおもちゃ箱真繍
ポインセチア高鳴る鼓動ようよう真優航千の母
若き日の手紙燃やす火ポインセチア真理庵
大嘘やポインセチアのあっかんべ神or愛
モノクロにポインセチアで灯す赤神戸めぐみ
巣立つ子やポインセチアを灯す日々神長誉夫
惣菜とポインセチアをカゴに入れ人見則江
ぽぽぽぽぽポインセチアの花開く須藤かをる
難易度Aポインセチアにリターンマッチ水乃江辰
折り紙のポインセチアや吾子の笑み粋庵仁空
高階ににのうでの出てポインセチア酔子
ポインセチア老母今年も名を尋ね酔進
みなぎるよポインセチアに生きる赤杉浦あきけん
ポインセチア加計呂麻島の空青し杉浦夏甫
終業を待つポインセチア赤々と杉浦真子
手付かずの庭に猩々木生きてた杉山正之
花屋の娘去年の娘ポインセチア杉尾芭蕉
何ていうの振り向いた笑みにポインセチア菅原千秋
スーパーのポインセチアはキウイ横瀬尾白果
母娘ワインは尽きず猩々木成久巳子
産声に歓声光るポインセチア星月さやか
飾る度ポインセチアや笑顔なる星夢光風
「元気出せ」ポインセチアの声がする晴好雨独
胸に抱くポインセチアの見目かたち正岡恵似子
白い朝ポインセチアの赤染みる清香優
抱く鉢ポインセチアに愛一語清水容子
匂えばとポインセチアに思ひけり清瀬碧
ポインセチアとキャンドルの灯堂に映ゆ西原さらさ
ポインセチア善いことだけ見て暮らせたら西村柚紀
ポインセチア丸まったそのかたち愛西尾至史至雲
採血の管ゆっくりとポインセチア西條恭子
杯状花序ポインセチアの秘密知る西條晶夫
ポインセチア置かれた場所に火を灯す青い月
ポインセチア猫は出窓に上がりたい青井晴空
洗礼はポインセチアの礼拝堂青児
動脈の色したポインセチアの葉青木日向子
家畜小屋ポインセチアの芽は二つ石岡女依
指に染みポインセチアの銀婚式石垣
ネフェルティティの唇かくやポインセチア石垣エリザ
微睡めばポインセチアの騒ぐ夜石原由女
ポインセチアそんなにとんがらなくっても石崎京子
ただいまとポインセチアを下げる君石田恵翠
*無神論ポインセチアに祈る夜跡部榮喜
受付のポインセチアに心せく雪だるま
ただいまとポインセチアに独り言雪だるま担
ポインセチア地下駐車場の入り口雪乃
緋色のマドンナポインセチア千鳥城@広ブロ俳句部カナダ支部
害者が愛でていたクリスマスフラワー川村ひろの
ポインセチア三年ぶりにパーマかけ川村湖雪
歯医者の出窓のポインセチア魔女の笑み川村昌子
今夜からポインセチアも大部屋で川添昭則
つまからのポインセチアはなに色や川畑彩
命告ぐ講壇脇のポインセチア泉子
白花のポインセチアに赤を見る浅田百合根
あの丘にポインセチアが縹渺と浅野俊也
カチコチのポインセチアに酒そそぐ染井つぐみ
南国や猩々木の夢の中船橋こまこ
ポインセチア何に恋い焦がれ赫らむ双葉@あさ葉会
玄関に一升瓶とポインセチア惣兵衛
羽ひろげポインセチアは時を占め早川ソーちゃん
荷造りの最後ポインセチアの鉢草野あかね丸
銀紙で包むポインセチアの鉢蒼求
ワルツ弾く妻のピアノやポインセチア蒼鳩薫
猩々と似つかぬポインセチアかな走吟
マスクの花粉仄かにポインセチア霜月詩扇
差し色はポインセチアや二人居に則本久江
無観客の舞台ポインセチア置く多胡蘆秋
本年度最高負け額ポインセチア多事
光漏るポインセチアの家温かく太田久美
帰省せずボインセチアを飾る夜大原雪
嫌いですポインセチアは似合わない大原妃
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ポインセチアの紅焔病癒へる大山小袖
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衣料店店仕舞いとやポインセチア大村真仙
被災者をポインセチアや癒やしをり大谷如水
花のため喜びの赤ポインセチア大本千恵子
贈り物ポインセチアの奇跡かな大野喬
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時短処置ポインセチアと庭と吾と板垣幸雄
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今年またポインセチアの届くころ風香
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病棟の窓にEVEの灯ポインセチア風泉
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一途さは負けはせぬぞポインセチア風紋
老いの身をポインセチアが元気づけ風来坊
ポインセチア秒針の音ふと聞ゆ福ネコ
ポインセチア暦のしるし退院日福弓
ポインセチア誇らし家族写真かな文女
紅白のポインセチアやババの家平たか子
ポインセチア硝子に映る微笑み返し平松一
ポインセチア想い届けよかの女に平馬
猫に訊くポインセチアの置きどころ弁女
あたら夜のポインセチアとサングリア蜂喰擬
ポインセチア無邪気な嘘に赤増えて北川そうあ
ポインセチア薄着で眺む窓の外北野南瓜
コルク抜く手の血管よポインセチア睦月くらげ
今宵は君とポインセチア麗し堀江弘子
ポインセチア戦後生まれの我に夢本間美知子
舞踏会ポインセチアや赤飽きた本山喜喜
ポインセチア今年は白を並べけり凡々
ぽいぽいポインセチアキリストの色盆暮れ正ガッツ
孫の頬ポインセチアの色映す麻場育子
水遣りは密かに街のポインセチア麻生恵澄
スクランブルコスプレサンタにもマスク麻田透
駆け上がるルブタン一閃ポインセチア妹のりこ
ポインセチア此れ見よがしの赤の嘘満る
枯れぬやう抱いてかまつてポインセチア岬夕顔
窓際にポインセチアの鉢一つ湊かずゆき
ポインセチア明け暮れ世話をする社長名計宗幸
ポインセチアに雨突き上げる鼓動明日良い天気
逢いたいてぃだに向かうポインセチア明敏
起業する胸に一灯猩々木茂る
ポインセチア合唱の子の頬赤し木下桃白
化粧するポインセチアに銀の鈴木積
ポインセチア選べど誰に送ろうか木村かわせみ
暗がりのポインセチアに光見ゆ木村となえーる
真ん中にポインセチアをワンルーム木村弘治
書く宛名減ってながめるポインセチア木村修芳
鉢植えのポインセチアや花仲間木村波平
ポインセチア凍てつく心赤くなる木葉
ポインセチア熱帯だよと地図見る子夜香
ポインセチアようやく決めた志望校野井みこ
この赤を着てみたかったポインセチア野原蛍草
お客の目線はポインセチアの勝ち野原風香
ポインセチアや愛という虚無に酔う野中泰風
レジ済ませ夕陽に眩しポインセチア唯飛唯游
猩々木別珍の子が飾りをり友雪割豆
ポインセチアポインセチアと買はれけり有本仁政
ポインセチア離婚届を拾い上ぐ遊飛@蚊帳のなか
前列をポインセチアで開店す葉るみ
性格はポインセチアの赤き色葉月けゐ
ポインセチア頼まれものは買い忘れ欲句歩
血の朱のポインセチアが観る赤ら顔羅蒐
ポインセチア買ふあひづちのうまきひと梨音
かしましいポインセチアの小人たち立葵
来ぬ人をポインセチアになぞらえて隆美
急ぐ帰路シャッター前にポインセチア龍季
引き篭もりポインセチアとちやんちやんこ力也
ラメ色のお洒落リボンはポインセチア林田りこ
勇足競艇場のポインセチア鈴ノ樹
日本には日本の流儀猩々木鈴木(や)
亡き妻はポインセチアを飾りおり鈴木直人
元気なのポインセチアに聞いてみる鈴木美津枝
在宅の目に和らぐはポインセチア連雀
ポインセチアウフフと笑ふよく笑ふ浪速の蟹造
還暦にポインセチアの情熱よ和光
人気なき派出所ポインセチアの白和香
ポインセチアときめかぬ我発見す和泉葵
ポインセチア愛しきひとの鼓動音丼上秋葵
赤白ピンクポインセチアに願い事國吉隆仁
一人酒ポインセチアと乾杯す巫女
玄関のポインセチアや通院日戌亥
残像も鮮やかな赤猩々木櫻井弘子
給湯室にポインセチアを飾るなよ涅槃girl
猩猩木酔つておらぬと赤ら顔淺野紫桜
一鉢を提げて老婆のポインセチア埜水
大小のポインセチアに迷う夕澤真澄
花屋さんポインセチアはあと二つ眞さ野
巴里の炎やポインセチアの血に染まる眞熊
ポインセチアはフェイク待ち人の来らず篝
昼休みポインセチアの酸素吸う翔龍
代役のダンパ九時までポインセチア苳
ポインセチア背中を押され告白す蓼科嘉
ポインセチア伸びゆく指の味せん疣坂島魁文
咲くポインセチアを彼方遷移僕さ渋谷武士
- 夏井いつき先生からの一言アドバイス
-
俳号には苗字を!
〇俳号とは、その句が自分のものであることをマーキングする働きもあります。ありがちな名、似たような名での投句が増えています。せめて、姓をつけていただけると、混乱を多少回避することができます。よろしくご協力ください。
●俳句の正しい表記とは?
- 枝伸びた ポインセチアに 我重ねイシハラ紫音
- 比べ見る ポインセチアと 手の血潮かけはしゆりな
- 人生と ポインセチアの 輝きをギザギザ仮面
- 眠る子へ ポインセチアが 見る秘密たねこびと
- ポインセチア 見慣れた文字で 届きたるタマモクロス
- ポインセチア 年中無休の 造花なりハイビスカスとバラ
- 愛ならば ポインセチアの 紅い色ベリーベリー
- 「くるみ割り」 ポインセチアも 花のワルツ岡崎片帆
- 真っ赤のね ポインセチアで 愛語る夏目わか
- ポインセチア 言い間違えて ポインター浅井悦子
- 二日酔い ポインセチアに 夕日嗚呼大隅淳一
- あの日から ポインセチアは 傷の赤直マツリカ
- 職失くし ポインセチアを 部屋の隅木村弘治
- 嘆く世へ 警鐘 ポインセチアの葉玲咲
○「五七五の間を空けないで、一行に書く」のが、俳句の正しい表記です。まずは、ここから学んでいきましょう♪
- 駅前の
ポインセチア
見つつ待つ?しけ - 待ちぼうけ
花屋の入り口の
ポインセチアかえる - 真夜中の
ポインセチアに
導かれムツミ - 縁側に
母のギターと
ポインセチア古乃太郎 - 明星の
ポインセチアが
照らす街森野きのこ - 葉か花か
ポインセチアの
鉢並ぶ田名網伸子 - ポインセチア
寒風と陽を
身に浴びて百舌太郎 - 独り身の
我を笑うか
ポインセチア林里美
○TV番組などで三行書きにしているのを目にしますが、それはTVの画面が四角であるという事情によるものです。四角い色紙に書くこともありますが、一行で五七五の間を空けないのが基本の書き方です。
●季重なり
- ポインセチア一鉢だけのクリスマスまっち
- 年の瀬に紅白を見るポインセチアまるおまるる
- 白い息ポインセチアに恋してる一人ベランダ晩酌
- 彼のマフラーポインセチアの隣敬
- ポインセチア両手に抱え母見舞う春の猫安達晴己
- ポインセチア雪が舞い降りる聖夜遠藤愁霞
- 外は白みかんに炬燵ポインセチア柿野宮
- クリスマスポインセチアの奇跡かな荒木豊
- 裏庭にポインセチアの初春よ三日月のよっぱらい
- 窓の雪ツリーの元にポインセチア木久仁
- 初春や店のかたすみにポインセチア木村香津枝
○一句に複数の季語が入ることを「季重なり」といいます。季重なりはタブーではなく、高度なテクニック。季重なりの秀句名句も存在しますが、手練れのウルトラ技だと思って下さい。まずは「一句一季語」からコツコツ練習していきましょう。「蝉」以外のどれが季語なのか、歳時記を開いて調べてみるのも勉強です。
●兼題無し
- 花屋のみジングルベルが流れてるつぐみ
- ぱっと赤シクラメンや届け夢池愛子
○今回の兼題は「ポインセチア」です。兼題を詠み込むのが、たった一つのルールです。
●前回の兼題
- コロナ禍の赤い羽根再起祈る櫻井純子
- 赤い羽根モノクロの街に浮かぶ色斎藤数
○〆切に間に合わなかったのが、残っていたか?・・・・残念!
11月の兼題「ポインセチア」は5557句ものご投句がありました!みなさま毎月ご投句いただき本当にありがとうございます。
12月の兼題「水鳥」も31日の23時59分まで受け付けておりますので、新年を迎えるまえに、今年最後の一句をお待ちしております(編集部より)。