夏井いつき先生の俳句生活

夏井先生のプロフィール

夏井先生のプロフィール

夏井いつき◎1957年(昭和32年)生まれ。
中学校国語教諭を経て、俳人へ転身。俳句集団「いつき組」組長。
2015年初代「俳都松山大使」に就任。『夏井いつきの超カンタン!俳句塾』(世界文化社)等著書多数。

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7月の兼題

「炎天」

10月の審査結果発表

兼題「鶏頭」

お待たせしました!10月の兼題「鶏頭」の結果発表でございます。
鶏頭…「ニワトリの頭」ではなく「ケイトウという花」なのですね。自らの無知を恥じました。さて、今月の兼題「冬の海」も本日の24時まで募集しております。みなさまのご投句、楽しみにお待ちしております(編集部より)。

「天」「地」「人」「佳作」それぞれの入選作品を発表します。

天
十四五本の鶏頭越しに見やる町

背馬

夏井いつき先生より

 兼題「鶏頭」となればどうしても<鶏頭の十四五本もありぬべし 子規>が頭を過ぎります。今回本歌取りに挑戦した人たちも何人かいたのですが、やはり難しいテクニック。そういう意味で、この句は佳きヒントとなるのではないかと思います。
「鶏頭」が四音、「十四五本」が六音、必要なキーワードを入れるだけで十音。残り七音で子規の鶏頭にはない光景を入れ込む。ここが難しいのです。子規句に書かれているのは十四五本の鶏頭のみ。掲句は、その十四五本の向こうに令和の町並みを出現させます。明治、大正、昭和、平成、令和と移ってきた時代が、鶏頭越しに動いていくかのような感覚。「見やる」の一語も効果的な選択です。

地
雨に鶏頭ずっくりともう無理です

一斤染乃

 雨に濡れた鶏頭の句は多かったのですが、展開が個性的。「~ずっくりと」までは濡れている描写なのに、「もう無理です」は擬人化でありつつ、自身の心情に変化していく、絶妙な味わいです。

鶏頭のあたまを犬の食はんとす

上沼汚無明

 鶏頭に犬や猫がビビっている句も結構あったのですが、「鶏頭のあたま」に食いつくという図柄が強烈。生き物めいて見える鶏頭の特徴をこんな方法で表現できるとは、この作者、只者ではないね。

鶏頭の赤は寂しいほうの赤

木染湧水

 鶏頭に対する赤は余りにもありがちですが、後半の措辞は、いかにも鶏頭らしい表現です。時折、明るいオレンジや黄色の鶏頭を見ると、今更ながら私も「寂しいほうの赤」に惹かれてしまいます。

鶏頭や耳打ちさるる耳が欲し

さとけん

 鶏頭をじっと眺めていると耳のようにも見えてきます。眼前の鶏頭と、「耳打ち」される時の耳の感触が、重なってくるかのような感覚。「欲し」の一語も、密やかな吐息のようで強く惹かれます。

鶏頭が何かに進化する途中

新蕎麦句会・凪太

 鶏頭という面妖な花を見ていると、確かに「進化」していくのかもしれぬと思えてきます。「何かに」「途中」のような曖昧な言葉を使いつつ、季語「鶏頭」の本質を見せる。相変わらずの発想力です。

人
  • 傾ぎゆく鶏頭空に疲れたかにゃん

  • 雲ひとつなし鶏頭の走りさう猫詠たま

  • 鶏頭が土間に置かれたまま夜更け青蜥蜴

  • 磁場強し砂鉄のやうに鶏頭花ありあり

  • 鶏頭のひとつ諦めきつてゐる可笑式

  • 非常灯点く鶏頭が濡れてゐる倉木はじめ

  • 鶏頭や皇太后は耳打ちす夏草はむ

  • 鶏頭の赤のなんたる逞しさANGEL

  • 鶏頭の茎動脈の深き赤間むつみ

  • 自画像に死の予期ありて鶏頭花藍野絣

  • 新聞の尋ね人欄鶏頭花あいむ李景

  • しつとりと生まれたての火鶏頭花葵新吾

  • 乱れ打つ心臓抱きぬ鶏頭花青井猫

  • 鶏頭や昭和知りたる舞台幕青海也緒

  • 風葬の錆びた看板鶏頭揺れ青田奈央

  • 背後より鶏頭の群かまびすしあおのめ

  • 還暦の鶏頭ではないが赤い赤馬福助

  • 鶏頭や「炎の人」は左耳acari

  • 鶏頭を見しより頭痛の鳴り止まず秋沙美洋

  • 鶏頭花殴りもせずに五十年彰乃泉

  • 不機嫌な脳か鶏頭の褶曲朝雲列

  • 夜半吐血手にあたたかな鶏頭花朝倉カグラ

  • からあゐやいたはりあへぬことおほし朝月沙都子

  • 色あせぬ恋鶏頭はお洒落して淺野紫桜

  • 鶏頭の要塞の先には旅順あさのとびら

  • 鶏頭を刈つて日暮れのおそろしきあずお玲子

  • 鶏頭や脱毛サロン閉店す梓弓

  • 鶏頭を撫でケロイドを撫でる母あたしは斜楽

  • 鶏頭と目があつてしまふマリーの忌足立智美

  • 鶏頭花檄文の飛ぶ蒼き空新子熊耳

  • 鶏頭や病室までに拭く涙天風

  • 車夫の腓隆々鶏頭の道へあまぐり

  • 鶏頭を足蹴に倒し進みおり数多未完

  • 血尿の襁褓けたけた鶏頭花あまぶー

  • 校庭の鶏頭やコールはアウト網野れいこ

  • 夜の声を知る鶏頭を探しをりあみま

  • 横断歩道牛乳瓶に鶏頭花雨李

  • 迷子札「鶏頭の家」を見えるようあやたか

  • 鶏頭のひたひた雨を発火せり綾竹あんどれ

  • 青空にミサイル赤い鶏頭花荒井類

  • 温もりをぽんぽん繋ぐ紐鶏頭あらかわすすむ

  • 鶏頭の野に雨ロヒンギャの涕荒木俊充

  • 鶏頭やどこからを浮気とするかあらせもんじ

  • 折り返しのきかぬ齢や鶏頭花新多

  • ため息はこころを腐す鶏頭花蛙里

  • 鶏頭のざらり遠き日父の頬ありいかな

  • 仏花買ふ槍鶏頭の混じりをリ有本俊雄

  • 鶏頭や職安に入るメルセデス有本仁政

  • しづ子の紅の色に翳りて鶏頭花アロイジオ

  • 鶏頭や読めぬ草書の遺言書アンサトウ

  • 鶏頭の迷路の如き花の襞杏樹萌香

  • 火焔式土器の呟き鶏頭花安春

  • 朱印帳預けて鶏頭の方へ向き飯田淳子

  • おもむろに鶏頭あるきだしにけり飯村祐知子

  • 鶏頭やバスの内輪差を揺るるいかちゃん

  • 母は老ゆ多分最後の鶏頭花いくたドロップ

  • ジャングルジム抜け鶏頭に迷路見ゆ池内ときこ

  • 鶏頭をさわりて指の不思議なり池内ねこバアバ

  • 失恋のうす暗き果て鶏頭花池之端昇雲

  • 鶏頭へ水校長の二時間目池之端モルト

  • 水受けて墓碑は鶏頭を映せり池ノ村路

  • 野にありて野を拒みけり鶏頭花イサク

  • 鶏頭を撫でゐて触れぬままの母指いさな歌鈴

  • 明日閉ざす牧に鶏頭列を為す石井一草

  • 鶏頭の赤きに怯む墓じまひ石井茶爺

  • 鶏頭や原油価格の不安定石岡女依

  • 鶏頭や箸で炒めるナポリタン石垣

  • 鶏頭とフォルクローレを聴いて夜半いしきひさき

  • けいとうの赤きみのくちびるの赤石崎京子

  • 傍らに猫の墓石を鶏頭花石塚彩楓

  • 鶏頭のうねり東京の人混み石橋可秋

  • 立たされてゐる鶏頭にそよと風石原由女

  • 月蒼し鶏頭わずかに首を上げ石間毅史

  • 鶏頭や墓守として闇に立ち和泉攷

  • 街頭演説を聞いた鶏頭と泉千尋

  • 結審の日の鶏頭のただ黙なり磯野昭仁

  • 鶏頭立つ地に客死せりカラヴァッジオ石上あまね

  • 雑音を吸い込むやうな鶏頭花いその松茸

  • 仮縫ひの襞たつぷりと鶏頭花板柿せっか

  • 鶏頭を手向ける鳥の墓あたりいたまきし

  • 鶏頭や今日もレクイエムを空へ市川りす

  • 鶏頭花まさか鶏冠を知らぬとかいちご一会

  • 鶏頭の風に靡かぬ厚さかな斎乃雪

  • 鶏頭の朱を連写するさかあがり一秋子

  • 行き場なき毒や鶏頭の鮮やか井出奈津美

  • 鶏頭花ここも向かいも野中さん伊藤亜美子

  • 鶏頭の天泣吸うて重たげな伊藤柚良

  • 鶏頭や夜中は歩き出すらしい糸川ラッコ

  • あの腰のはりは多産よ鶏頭花伊奈川富真乃

  • へのへのもへじ子供食堂鶏頭花稲葉雀子

  • 僕以外鶏頭乾く岸にゐる稲畑とりこ

  • 青鬼が追ってくるゆめ鶏頭花いぬくん八歳

  • 鶏頭の競ふ銀座の花展かな井納蒼求

  • 鶏頭や出しそびれゐし祝状ゐのかたゆきを

  • 鶏頭や介護日誌はまだ白紙いまいやすのり

  • 立ち上がる鶏頭の赤フジコ聴くイマスノリコ

  • 鶏頭や手は休みなく針仕事井松慈悦

  • 鶏頭や松陰門下の四天王今西知巳

  • 鶏頭や性別欄を無回答妹のりこ

  • 鶏頭のうなじピンセットが硬い伊予吟会宵嵐

  • 鶏頭花妹兄より弁が立ち五郎八

  • 鶏頭や2DKに子だくさん色葉二穂

  • 小腸の壁はざわざわ鶏頭花磐田小

  • 鶏頭やまことのやうな母の嘘岩橋春海

  • 鶏頭やトレイの上の癌組織ういろ丑

  • 鶏頭の種もこぼれる誕生日植田かず子

  • 鶏頭は忘れていない母の顔上野眞理

  • 鶏頭や真白き壁のコテの跡上原淳子

  • タバコ屋の跡地鶏頭花の余熱うからうから

  • 鶏頭に蹂躙されし村役場うさぎまんじゅう

  • 船酔いを脱し鶏頭ああきれい宇佐美好子

  • 鶏頭やビロードの谷の漆黒うた歌妙

  • 鶏頭や並ぶ国旗の赤ばかり宇田建

  • 鶏頭の襞へ読経は吸はれゆく内田こと

  • 鶏頭やビデオテープの映画名内田英樹

  • 鶏頭や移動動物園の列うつぎゆこ

  • 鶏頭赫しもう二度と来ぬ座敷なれ靫草子

  • 鶏頭を数えて子規を召喚す卯夏野心

  • 封筒に去年の日付鶏頭花海口竿富

  • 鶏頭や嫗きれいに死に給ふ海野碧

  • 花壇に鶏頭職員室に母海葡萄

  • 鶏頭は太初のいろづく付箋吽田のう

  • 鶏頭や雀荘でしか会はぬひと詠頃

  • 鶏頭や手折られ挿され忘れられs葉子

  • 鶏頭の野暮つたきほど靭きこと絵十

  • 鶏頭と阿修羅どつちが寂しいか江藤すをん

  • 鶏頭の海一匹の蟻をのむ戎居多佳子

  • 鶏頭や接骨院の昏き庭朶美子

  • 鶏頭を摘みしあとなり風淋し江見めいこ

  • 鶏頭をクロネコヤマト撫でて来るえんかず

  • こぼれ落つ鶏頭の種砂鉄かと遠藤愁霞

  • スケッチを拒む鶏頭の曲線遠藤玲奈

  • 閻魔の子ぴよんと鶏頭群るる庭旺上林加

  • 鶏頭や夕暮れ過ぎの鬼の顔大泉まる丸

  • 三叉路の剥げた「止まれ」と鶏頭花おおい芙美子

  • 鶏頭や錆びた屋上コースター大紀直家

  • 鶏頭をひとまず斬首して晒せ大黒とむとむ

  • 鶏頭や着信履歴消してゆく大小田忍

  • 鶏頭の赤は球子の富士の赤大阪駿馬

  • 12時の庭で鶏頭天を突く大谷寿鶴

  • 鶏頭や経過観察中の肺大槻税悦

  • 知らんぷりされて知らんぷりする鶏頭よ大野美波

  • 鶏頭や島の札所へ落暉充つ大庭慈温

  • 平家村死者を弔う鶏頭や大村真仙

  • 鶏頭を覗けば傷が生き返る大和田美信

  • 鶏頭や満身創痍の赫赫岡井風紋

  • 鶏頭を抜けば聞こえて土の息岡﨑宙夏

  • 晩年と言ふも明るき鶏頭花岡田雅喜

  • 吾子曰く落ち込んでいる黄鶏頭丘の上太郎

  • 鶏頭や強き色こそ淋しけれオカメインコ

  • 怒りなほ骨の髄まで鶏頭花岡山小鞠

  • 夜の鶏頭ひゅうひゅうとなる肺よ小川さゆみ

  • 野ざらしの車鶏頭ともにあり小川天鵲

  • 内臓のうねり鶏頭花ざかり小川野棕櫚

  • うなだるる鶏頭起こす日なりけりおきいふ

  • 獣毛に触れしゆび鶏頭に触れオキザリス

  • 直立の鶏頭日毎赤さ増す奥ノ木蛍子

  • 鶏頭や砲音轟く演習地奥の昼行燈

  • 四時起きの本家の嫁や鶏頭花小倉あんこ

  • 鶏頭や犬は動かず獣医前おぐら徳

  • 鶏頭や火力の足らぬ中華店おこそとの

  • 鶏頭や今朝のこころは少しかたいオサカナクッション

  • 仏壇には鶏頭覗くのはだあれおざきさちよ

  • 鶏頭花飛び火しそうに吹かれをり小沢史

  • 鶏頭の畝黒々と暮れ残るおだむべ

  • 夕日射し鶏頭の影奪い合うおでめ

  • 母の襟に触れてみた日や鶏頭花音のあ子

  • 鶏頭を切り残したる投票所音羽凜

  • 星空へぎゆつと襞よせ鶏頭花おひい

  • 鶏頭やきっと天狗も子だくさんおぼろ月

  • 鶏頭は毎夜人間食べているおんちゃん。

  • 女子高の校則違反黄鶏頭諧真無子

  • ベルベットは畝る温厚な鶏頭快晴ノセカイ

  • 鶏頭やすずめの空の底浅く灰頭徨鴉

  • 鶏頭や三人だけの地鎮祭海峯企鵝

  • 腥風は鶏舎よりして鶏頭に火炎幸彦

  • 鶏頭や皺深ければ影深きカオス

  • 鶏頭の腋芽も小さき鶏頭花かこ

  • 鶏頭や夫と並んで投票す風花まゆみ

  • 鶏頭のいつより夜を怖がらず霞山旅

  • 首の無い鶏が走るよ鶏頭花樫の木

  • 鶏頭や戦火の色は穏やかでカズン

  • 鶏頭や木乃伊の胸に納めけり加世堂魯幸

  • 鶏頭や海光浴ぶる流人墓加田紗智

  • 待ち居たりCOOPの荷なる鶏頭花克巳@夜のサングラス

  • 鶏頭は疵口のごと爛れけり桂子涼子

  • 鶏頭の要件定義に子規が要る加藤ゆめこ

  • 鶏頭や永代供養へ納骨す仮名鶫

  • 吃りある子の黙赤き鶏頭花河南朴野

  • とめどなき小言よ庭の鶏頭よかねつき走流

  • 鶏頭や行列長きピカソ展釜眞手打ち蕎麦

  • 暴くべからず鶏頭の襞の闇紙谷杳子

  • ラシャメンを匿つている鶏頭花白鳥古丹

  • 熱唱の帰途を絶叫の鶏頭かむろ坂喜奈子

  • 鶏頭花墓誌六列の献体碑亀田荒太

  • 心臓暗し鶏頭赫し赫し亀田かつおぶし

  • 鶏頭の赤は愛でも血でもない花紋

  • 鶏頭は抜かれても赤滲ませるかよ

  • 廃校の花壇鶏頭は喧し加裕子

  • おはようが土手の鶏頭飛び越えて唐草もみじ

  • 鶏頭や解体新書第二卷加良太知

  • 鶏頭の絞り出て種のあたたかい狩谷わぐう

  • 鶏頭は襞へ夕日をたくはへる川越羽流

  • 献血の天井白し鶏頭花河原つばめ

  • 鶏頭も砂混じりなり海の街閑々鶏

  • 鶏頭の辺り寂しき写生会邯鄲

  • 空爆にも生き鶏頭の赤忘られじ樺久美

  • 太陽の自転は歪鶏頭花喜祝音

  • 鶏頭をなでライオンの尾のつもりキートスばんじょうし

  • 鶏頭の始末はいたむ手首かな菊池洋勝

  • 鶏頭や子の子の頃の事故の事季切少楽@いつき組広ブロ俳句部

  • 百均の仕付け糸色した鶏頭北川颯

  • 鶏頭の庭の光はホルマリン北野きのこ

  • 鶏頭に呼応するかに口内炎北藤詩旦

  • 鶏頭や波止場の夜の観覧車北村崇雄

  • 鶏頭の見送る畑じまいかな北村修

  • 鶏頭の直立不動無口なる北村礼子

  • 鶏頭や暗渠の水の音激しきなこもち

  • 鶏頭の時間狂わずして進む城内幸江

  • すうすうと甘き鶏頭のまどろみ木下桃白

  • 町道を庭と仕切つてゐる鶏頭木ぼこやしき

  • 鶏頭花見なくなったよ投票日木村恵美子

  • 鶏頭の朱やショパンのスケルツオ木村かわせみ

  • 鶏頭や外に置かれた洗濯機久助

  • 鶏頭呻く活断層の上にかなきゅうもん@木ノ芽

  • 月曜や鶏頭は痛いほど赤紀友梨

  • 鶏頭や引っ越しに棚叩き破れば杏乃みずな

  • 鶏頭や独立といふ道選ぶ清瀬朱磨

  • 石碑のつぺり鶏頭をはべらせて清永ゆうこ

  • 鶏頭やずばりもの言ふ女の子桐野鈴子

  • いじめ相談センターの鶏頭がこわいギル

  • 男児嘔吐ケイトウをみていました銀紙

  • 空っぽの空に鶏頭難しげ銀長だぬき

  • こつてりの鶏頭あつさりの鶏頭

  • 鶏頭や執行猶予満了の日くぅ

  • 信長は人か炎か鶏頭花久我恒子

  • 鶏頭や喪中はがきの下準備葛谷猫日和

  • 鶏頭の花穂たましひのおもさぐでたまご

  • 鶏頭や空き家に残る古時計國吉敦子

  • 朝靄に紛れぬ赤や鶏頭花窪田睡鯨

  • 火事ですか救急ですか鶏頭花くま鶉

  • 鶏頭花いくたび我を刺したるか熊谷温古

  • 鶏頭に触れたる指が熱を帯ぶ倉岡富士子

  • 鎌を研ぐ祖父のケロイド鶏頭花紅さやか

  • 鶏頭や石炭運ぶ列車待ち恵享怜

  • 鶏頭や墓地に明るさ引き連れて景清華

  • 盲人に触れて鶏頭きっと赤恵勇

  • 鶏頭の一本からは数えないけーい〇

  • 鶏頭鶏頭猫車鶏頭げばげば

  • 鶏頭を見たく嗅ぎたく彷徨えり欅山四十八景

  • 余生とは齢にあらず鶏頭花健央介

  • 鶏頭と機械仕掛けの猫の首元喜@木ノ芽

  • 鶏頭に炙らるる太陽の塔研知句詩@いつき組広ブロ俳句部

  • 鶏頭をごろり落として刃のひかり剣橋こじ

  • 悲しみは赤き鶏頭枯るるまで小池令香

  • 辻説法の風よどみをる鶏頭花小泉野魚

  • 鶏頭のゲバラのTシャツより赫し剛海

  • 鶏頭を振り返らないどうせ赤公木正

  • 鶏頭やタイムカプセルのプリクラ紅紫あやめ

  • 夕闇を往く鶏頭を畏れつつ幸田柝の音

  • 鶏頭や暖色ばかり減る絵の具神戸めぐみ

  • 鶏頭と勝手に拝む無縁墓幸織奈

  • 鶏頭の人でも埋まつてさうな赤古賀

  • 鶏頭の色を使って描く空こけぽて丸

  • 駆け落ちの一年持たぬ鶏頭花小笹いのり

  • 鶏頭花赤より闇に溶けにけり孤舟

  • 鶏頭一列にフレンチカンカン小舟千里

  • 戒名に出来ぬカタカナ鶏頭花コスモス

  • 鶏頭や妻七人の回教徒小だいふく

  • 鶏頭の穂先を握る指に皺小手鞠しおり

  • 鶏頭や父の匂いの古帽子来冬邦子

  • 水ぶくれ潰れて濡れて鶏頭花古都鈴

  • 基地近く翼の影に鶏頭花小林のりこ

  • 鶏頭や泣き崩れたる如く枯れこひつじ

  • 鶏頭は瘡蓋の花と忌み嫌ふこま

  • 鶏頭に尖った心置いてゆくこむぎ

  • 鶏頭や肺が吐き出す赤き血よ小山晃

  • 鶏頭の手触り喉袋とも違ふGONZA

  • 鶏頭や二ヶ月ぶりの理髪店今藤明

  • 鶏頭やあれは火の粉の降りし夜今野淳風

  • 鶏頭花雨の匂ひの日曜日さいたま水夢

  • やわらかに月夜けいとう縁どりぬさいたまべっ甲ネコ

  • 鶏頭の埃まみれに林立す彩汀

  • 庭に立つ鶏頭あかく疼く足齋藤杏子

  • 鶏頭や手巻き煙草のくゆる先齋藤さいす

  • 鶏頭や腹部に手術痕かかへ斉藤立夏

  • 鶏頭や呼び名に文句はあるまいか宰夏海

  • 槍鶏頭折るメーター検針員早乙女龍千代

  • 鶏頭の手前ナースの影よぎる榊昭広

  • ムスリムに秘めた心よ鶏頭よさかたちえこ

  • フライ追う子は鶏頭をポンと越え坂まきか

  • 鶏頭は風の螺旋を茎としてさくさく作物

  • 糸端をほどけば憐れ鶏頭花さくやこのはな

  • ぐったりと鶏頭さりげなく斜陽さくら亜紀女

  • 隻眼の芯で捉える鶏頭ぞさこ

  • 数滴の露涙めく鶏頭花迫久鯨

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  • 緋鶏頭こわくて見れぬ映画あり鈴木由紀子

  • 鶏頭の並ぶ律儀や月曜日鈴木麗門

  • 体育を休みて鶏頭の赫しすずさん

  • 鶏頭やひだのあひまの迷ひ道主藤充子

  • 鶏頭のそろそろ灯油買へと言ふスナップえんどう

  • 太陽のような母です黄鶏頭すみれ(10才)

  • 鶏頭を数へて耳鳴りが止まぬすりいぴい

  • 鶏頭や寄りかからずに生きた母静江

  • 鶏頭花50回忌の父に会い青児

  • 鶏頭の朱を落款に墨を磨るせいしゅう

  • 鶏頭や触れて厚さを確かめる青灯下

  • 肉厚の鶏頭埠頭の昼下がり瀬戸ティーダ

  • 心臓が二つあるヌシ鶏頭花世良日守

  • 暗がりに鶏頭の列迫りくる惣兵衛

  • 鶏頭や編み物のごと解けそうそうま純香

  • 今いじょうなりきれぬ赤鶏頭花そうり

  • 槍鶏頭引力を貫きにけり素空

  • 鶏頭の拒絶の白は好きですかそまり

  • 鶏頭の白く草臥れけり廃炉染井つぐみ

  • 鶏頭や炎に似せて我は描く染野まさこ

  • 豆瑠璃羽くねくね鶏頭は襞増やす空豆魚

  • 鶏頭やまた悪口で盛り上がるぞんぬ

  • 暗幕を繕う鶏頭の香の中橙と紫

  • カリエスの穴覗きたる鶏頭花平良嘉列乙

  • 怪人にされる鶏頭バイク乗る高岡春幸

  • 鶏頭や隣の部室から怒号高尾里甫

  • 座布団に祖母のいばりや鶏頭花高田祥聖

  • 鶏頭の赤はボレロの調べして高嶺遠

  • 好奇心の数ほど鶏頭咲きぬべし高橋寅次

  • 玩具のごとき鶏頭玩具のごとき恋田川彩

  • 鶏頭花厠の道を灯されよ竹内一二

  • 鶏頭や失書の母の五年日記竹口ゆうこ

  • 鶏頭の紅まだ遺し祖母の墓竹八郎

  • 人は人自分は自分鶏頭花たけろー

  • その夢のほぐれぬ紅さ鷄頭花多事

  • 埋めたのは確か鶏頭のすぐそば黄昏文鎮@いつき組広ブロ俳句部

  • 裏庭の鶏頭したはインコの骨糺ノ森柊

  • 鶏頭を育てて助平親父かな多々良海月

  • 鶏頭の末広がりの頭痛かな立葵

  • 鶏頭やななめに影のゆれてをり橘乎夏

  • 鶏頭や嬰児は赤い夢を見るダック

  • 沈黙は銀や鶏頭ふくらんで田面類

  • 鶏頭の襞のうごめくとき切らむ田中木江

  • バテレンの説教長し鶏頭花谷口詠美

  • 鶏頭やにわとり嘴を胸に埋め谷町百合乃

  • 夕暮れの球児の素振り鶏頭花田畑整

  • 鶏頭や瘡蓋は未だじくじくとたまのねこ

  • 鶏頭や夫の電話は前の妻玉響雷子

  • 鶏頭やうつらうつらと野の仏たむらせつこ

  • 鶏頭や濡れ縁借りて握り飯田村モトエ

  • 鶏頭の赤に考へ邪魔されて田村利平

  • 力石徹のアッパーカット鶏頭たろりずむ

  • 鶏頭のブーケ縄文土器のごと淡水亭

  • 鶏頭や息絶えし後も締める首丹波らる

  • 鶏頭や我が手老婆の手となりぬちっちのきも

  • 鶏頭や参観の日のお母様千歳みち乃

  • 救急車の横は鶏頭血の匂ひ千鳥城@いつき組広ブロ俳句部カナダ支部

  • 嫌われていたのは私鶏頭花ちゃうりん

  • 触れられぬ美術品鶏頭触る衷子

  • 鶏頭のまざまざと居て畑せまし澄心静慮

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  • 片想い鶏頭の緋よ吾も緋なり豆福樹々子

  • 鶏頭や友の旅立ち届きをりまやみこ恭

  • 鶏頭や潜り込みたる花迷路真理庵

  • 鶏頭や迦具土神大暴れまりい@木ノ芽

  • 鶏頭のフリル赤あか道しるべ三浦ろーず

  • 声嗄らし鶏頭に勝て白応援水乃江辰

  • 老いらくの寂寥かと鶏頭花水野ややちゃん

  • 鶏頭の襞くっきりや蟻の道みちむらまりな

  • 鶏頭嫌いお下がりのかぎ針編み美月舞桜

  • さかり過ぎ鶏頭五本の庭なりし光子

  • 鶏頭や日差しをそつと憩はせる満る

  • 鶏頭に手伸ばす幼な子墓の前緑風音女

  • 鶏頭や尖るわたしを吸収す南風紫蘭@木ノ芽

  • 今年また鶏頭あかし空き家にも三保鶴

  • ガーデンの鶏頭揺らし猫走る見屋桜花

  • 一本の真っ赤な鶏頭庭のすみ宮階愛子

  • 背負うもの多き晩年鶏頭花みやかわけい子

  • 鶏頭に毛糸が咲くのと傾ぐ吾子みやがわともこ

  • グヮッシュの朱色で描いた鶏頭花宮原浩智

  • 鶏頭や手編みドレスのキューピーさん宮原みかん

  • 鶏頭やビロードのよう陽に映る美山つぐみ

  • 草間より覗く炎や鶏頭の花宮村寿摩子

  • 鶏頭のどっぷり濡れて昏き庭夢雨似夜

  • 箱庭の鶏頭彩る龍田山夢民庵世々

  • 鶏頭や鶏の逆立つ首の羽根無弦奏

  • 鶏頭や太極拳の朝しづか無恙庵閑酉

  • 鶏頭や根をはりて立つ学級園紫けい

  • 婆の血を吸うて鶏頭いさぎよし村瀬っち

  • 君からの鶏頭花じてん繰る夜暝想華

  • 鶏頭や祖父の好みし黒砂糖目黒千代恵

  • 鶏頭や見ての通りに吾は潔白目に若葉

  • 次から次へ鶏頭の群車窓へと望月ゆう

  • たおやかに鶏頭怒髪天を衝け望月朔

  • 鶏頭の朱と交わらむ夕日差桃香

  • 挨拶の代わりに撫でる槍鶏頭杜まお実

  • 還暦の母のデコルテ鶏頭花森毬子

  • 鶏頭の先に見ゆ老い母の日々もり葵

  • 鶏頭を包む手白しにわたずみもりたきみ

  • 鶏頭花勝ち気な友の涙ぐせ杜乃しずか

  • 朝鳴きをこえる鶏頭の鮮やかさ森ひのき

  • 立ち振る舞い歌劇のように鶏頭は杜若友哉@はなばた俳句会

  • 己咲く畑に鶏頭顔にしみ八重葉

  • 帰る子に終わる野球や鶏頭花矢口

  • 鶏頭や瞳の青き転校生矢口知

  • 鶏頭を身に纏いたし君と会う痩女

  • 道端より摘みし鶏頭仏壇に八治

  • ネット情報ケイトウ満開って柳井るい

  • 鶏頭や紅芋タルトのティータイム柳川耀一郎

  • 鶏頭の赤に決意勇気をもらうやのかよこ

  • 山野辺に気取りて咲きし鶏頭や山内なおみ

  • 主の無き庭の鶏頭盛りなり山口香子

  • 鶏頭ににわとり来ては摘まみ食い山口雀昭

  • 鶏頭の倒れしままや無人駅山口はなこ

  • もえる赤されどひだ足らぬ鶏頭山崎彩遊

  • 曇流れけいとうの摩可月覗く山崎鈴子

  • 唐の国より海を渡り来鶏頭花蓮香(山端直子)

  • 鶏頭や怒涛見おろす住ひなる山薔薇

  • 鶏頭や赤チン塗った膝小僧山村楓

  • 青空に鶏頭すっく乱舞する山本康

  • フラメンコ舞うや路傍の鶏頭花山本ひろゆき

  • 鶏頭の花弁滑らか天鵞絨の山本蓮子

  • 鶏頭は光を襞に抱き抱え柚木みゆき

  • 鶏頭の庭に祖父の笑顔懐かしむ夕凪丸

  • 孫待つや床で反りたる鶏頭花雪ノ下青観

  • 鶏頭や9回裏に咲く炎弓原トーヤ

  • 無菌室まど越しのみの鶏頭花ゆめの常盤

  • 鶏頭花記憶のしわを畳みたり夢見昼顔

  • 鶏頭の前頭前野めく個性羊似妃

  • 判をつく郵便物や鶏頭花欲句歩

  • ぬくぬくとぬくぬく色の鶏頭や夜香

  • 鶏頭や花に例えの鋭さよ吉哉郎

  • 七八も十四十五か鶏頭やサイジョウタケシ

  • 鶏頭の仮面舞踏会オペラ座でよしぎわへい

  • 鶏頭や嘘ついた子の幸となれ吉田郁

  • 手の中に確かな重み鶏頭花吉武茂る

  • 時隔て母娘で読む本鶏頭の赤吉田まゆみ

  • 花魁の扇舞魅せられ鶏頭花吉田里香

  • 鶏頭の赤提灯や自宅飲み吉藤愛里子

  • 喉元に妻の一分鶏頭花柳絮

  • 手をかざし鶏頭真似る母愛らしRyubaba

  • 鶏頭や縮む勇気にどうか火をるんやみ

  • 風に舞い種子を飛ばすや鶏頭よ麗詩

  • 踏切に散って咲くかな鶏頭花烈油子

  • 鶏頭の赤が好きだと夫の言ふ蓮香(山端直子)

  • 脳みそのしわ増し続く鶏頭や紫雲英田

  • 鶏頭よ秘めたる恋の炎立つ連雀

  • 鶏頭や軍鶏の鶏冠に競い勝ち蓮風

  • 鶏頭花生を満喫しろと言う若宮直美

  • 君走る渡り廊下の鶏頭や俳優人

  • 鶏頭や今朝も青空子らは行き海神瑠珂

  • 鶏頭や恋占いはできなそうわたなべすずしろ

  • 鶏頭は人工物の如くあり渡辺香野

  • 鶏頭に傾倒するのはしきだから渡部昌平

  • 鶏頭の燃ゆる揺れる青空高し渡邊史

  • 寄せ植えの真中鶏頭主役かな渡辺陽子

  • 鶏頭に雄鶏の鳴く声を聴く吾亦紅

  • かくれんぼ鶏頭並み立つ寺の庭葵はるか

  • 鶏頭や声の戻りし学舎に玉雪兎

今月のアドバイス
夏井いつき先生からの一言アドバイス

●投句者の皆さんへ

○俳号とは、その句が自分のものであることをマーキングする働きもあります。ありがちな名前、似たような俳号での投句が増え、投句者双方の混乱も起こっています。
 共に学び楽しむための俳句欄を維持していくため、〈俳号に姓をつける〉あるいは〈差別化できる俳号を工夫する〉ことを、ささやかな約束事としてご協力願います。


●俳句の正しい表記とは?

  • Uターン 近頃見ない 葉鶏頭あきら君
  • クレヨンで 描いたみたいな あか鶏頭甘虫
  • 鶏頭に 夕暮れせまる 河川敷桐山榮壽
  • おしゃれする どう見ても姿 ウモウケイトウ紫菀(シオン)
  • けいとうと 木の間に見えし 白き富士杉野喜久
  • 鶏頭が 一直線に 並んでる戸田なお

○「五七五の間を空けないで、一行に書く」のが、俳句の正しい表記です。まずは、ここから学んでいきましょう♪


●一句一季語から練習

  • こぼれ種鶏頭の赤朝寒し江田綾子
  • ゆく夏の夕日をあつめて鶏頭の朱如月霞
  • 夕涼に吾子の丈超す枯鶏頭國吉隆仁
  • 鶏頭の華を愛でつつ冬支度研さん
  • 鶏頭や風かけ抜ける青野原佐々木邦綱
  • 鶏頭も花火とともに乱れ咲く実本礼
  • 晩秋の鶏頭の花燃え盛る竹下京子
  • 空たかしビロード冠にけいとうよ冨川精子
  • 鶏頭や野紺嫁菜のアレンジで榛名ぴぐもん
  • 朝焼けに競う秋寒の鶏頭○エツねも
  • 荒れ放題庭に鶏頭トンボ花深山涼水
  • 鶏頭や祖母の手編みのセーターよ諸岡萌黄

○一句に複数の季語が入ることを「季重なり」といいます。季重なりはタブーではなく、高度なテクニック。季重なりの秀句名句も存在しますが、手練れのウルトラ技だと思って下さい。まずは「一句一季語」からコツコツ練習していきましょう。

  • 鶏頭の種を召しませあかまんま狐火

○季語の「赤のまま」なのかどうか?少々悩みます。


●兼題とは

  • リレーにて優勝チームは赤蜻蛉赤木菜々花
  • 人々をするりと抜けてゐる落花一小鳥
  • 虫ですらひとりで歌う長い夜きゃべつ
  • 山への想い募れどもゆけぬ我が身に悶々とするしまたるみこ
  • 後の月さらば背番号18土佐結実
  • 彼岸花いくつも抱いて墓参り西典子
  • この婆にスッポトライト今日の月前田三紀

○今回の兼題は「鶏頭」です。兼題を詠み込むのが、本サイトのたった一つのルールです。

  • 渓頭へ嫁ぐ挨拶諳んずる馨子

○変換ミス? だろうとは思うのだけど。残念。


●文字化け

  • まだ癒へぬ傷や鶏頭落?浴ぶ木原洋子

○ネットでの投句は、この問題が時折起こります。残念。


●前回の兼題

  • テキーラの夜に蟷螂の立ち尽くす小殿原 あきえ
  • 雑踏を越えゆく駅の蟷螂よ鈴吉
  • 首かしげ見つめる蟷螂何思う花岡幸嗣
  • 緑の大地にそよかぜ蟷螂の卵山本らん

○これは、前回の兼題「蟷螂」ですね。〆切間際に投句してしまったのか。投句は余裕をもって!


●季語深耕

  • 鶏頭の如き唇震わせる海碧
  • 若き母ホコ天に咲く鶏頭かささきなお
  • 鶏頭のように立ちたい母としてぶるーふぉっくす

○「鶏頭」という言葉は入ってますが、鶏頭が比喩になっている分、季語としての力は弱くなります。

  • 鶏頭のように爛れた頃だった竜子@ノエル

○これも同じタイプの句ではありますが、一行詩としての力はあります。「鶏頭→爛れる」という類想に軸足が残っているのは惜しいですが。

  • 鶏頭の種まき咲くは葉鶏頭大西千景
  • 花言葉添へ君に手向けむ葉鶏頭瑞希ゆうな

○「鶏頭」という文字は入っていますが、「葉鶏頭」は別な季語として独立しています。ちなみに「葉鶏頭」の投句は13句ありました。

○季語には、「傍題」と呼ばれる派生季語があります。今回の兼題「鶏頭」の傍題もさまざまあるのですが、今回はひとまず以下のものを傍題として、選句しております。
扇鶏頭 箒鶏頭 槍鶏頭 房鶏頭 ちゃぼ鶏頭 紐鶏頭 黄鶏頭 三色鶏頭 鶏頭花 韓藍の花

  • 枯鶏頭紅の仄かや種あまた内藤由子

○本選句欄において、底本としている講談社版『新日本大歳時記』では「枯鶏頭」は冬の季語として掲載されています。
 ただ、秋の巻の「鶏頭」の例句として「鶏頭の大頭蓋骨枯れにけり」「ねんごろに枯れて鶏頭引かれたる」などが掲載されているのは、悩ましいところです。
 季語は、一定ラインできっちり線が引けないところも多々あります。一句一句、ケースバイケースの選句であるとご理解下さい。

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7月の兼題

「炎天」

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